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11月4日のイソップ童話

サルとイルカ

サルとイルカ

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投稿者 : 神栖星花研究所 「神栖星花研究所

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投稿者 「佐倉サニャ」  Sakura Sagna's VODs

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投稿者 「天乃悠の朗読アート」   天乃悠の朗読アート

おりがみをつくろう ( おりがみくらぶ より)
猿の折り紙さる   海豚の折り紙いるか

♪音声配信(html5)
亜姫の朗読☆ イソップ童話より

 むかしギリシャの人たちは、航海する時にマルタ犬という小型のイヌやサルをペットとして、一緒に船に乗せていました。

 さて、ある人がサルを連れて船旅をしていました。
 アッチカ地方のスーニオン岬にさしかかると激しい嵐になり、船は転覆して乗っていた人たちは泳いで逃げました。
 サルも、人間の真似をして逃げました。
 一匹のイルカがそれを見て、人間かと思って助けに行きました。
 サルの体の下に潜って、背中に乗せて陸まで運んでやろうとしたのです。
 イルカはこうして、ピレウスの港のそばまで来ました。
 ピレウスは、アテネの町に近い港です。
 イルカはサルに、
「あなたはアテネに住んでいるのですか?」
と、聞きました。
「ああ、そうだよ。だからアテネの町の有力者にも、親戚が何人もいるんだ」
「それでは、ピレウスもよく知っていますか?」
 サルは、ピレウスというのは人の名前だと思ったので、
「ああ、よく知っている。あいつはぼくの親友だよ」
と、得意そうに言いました。
 イルカは、こんなバカなほら吹きを助ける気がしなくなったので、わざと海に深く潜ってサルをおぼれさせてしまいました。

 このお話しは、本当の事は知らないくせに、他人にほらを吹いて本当だと思わせようとする人を、いましめています。

おしまい

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