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4月12日の日本の昔話
イラスト たつよ 提供 らくがきの日常
きんぴかのやかん
亮晶晶的铁壶
翻訳者 広東省恵州学院 周書敏
にほんご(日语) ・ちゅうごくご(中文) ・日语&中文
むかしむかし、あるお寺の床下に、タヌキが住んでいました。
很久很久以前,有座寺庙的地板下面,住着一只狸猫。
このタヌキは頭の毛がうすい事から『はげダヌキ』と呼ばれていたのですが、何とこのはげダヌキは人助けが大好きなのです。
这只狸猫的头发很稀疏,所以被叫做秃头狸猫,但它非常喜欢帮助别人。
ある年の暮れの事、はげダヌキがお寺の近くのとうふ屋へ油揚げをもらいに行くと、とうふ屋の主人がため息をついていました。
有一年年底,秃头狸猫去寺庙附近的豆腐店拿油炸豆腐时,听到豆腐店老板在叹气。
「困ったな。こうもお金がなくては、とうふをつくる豆も買えない」
“真是烦恼啊,像这样没钱的话连做豆腐的豆子都买不起了。”
これを聞いたはげダヌキは、とうふ屋の主人に言いました。
秃头狸猫听到这个后,对豆腐店老板说
「心配せずとも大丈夫。いつもおいしい油揚げをいただいている恩返しに、おいらが何とかしましょう」
“不要担心,没问题的。作为你一直给我油炸品的回报,我会想办法帮你的。”
そしてはげダヌキは、きんぴかのやかんに化けて自分を売るように言ったのです。
于是,秃头狸猫变成一个亮晶晶的铁壶,说是要把自己卖了。
やかんは間もなく、通りかかった金持ちの旦那に買い取られました。
铁壶不久之后就被路过的一个有钱老爷买了。
「これは良い買い物をした。全く素晴らしいやかんだ。もっとみがけば、もっと光るかもしれんぞ」
“这真是个好东西啊。真是个极好的铁壶。再擦一下,或许会变得更亮吧。”
だんなはさっそく、やかんをみがき始めました。
老爷立刻开始擦起铁壶来。
やかんに化けていたはげダヌキは、くすぐったいやら痛いやら。
变成铁壶的秃头狸猫,觉得又痒又痛。
でも、ばれてはいけないので、じっと我慢していると、みがかれすぎて、ただでさえうすい頭の毛をツルツルにされてしまいました。
但是,因为不能被发现。只能一动不动地忍耐。因为擦得太用力,本来就已经很少的头发变得光滑起来。
(ああっ、大切な頭の毛が・・・)
(啊,我心爱的头发啊。。。)
これ以上みがかれてはたまらないので、はげダヌキは旦那が手を離したすきに逃げ出して、お寺の床下に隠れました。
再这样擦下去真是受不了,秃头狸猫趁老爷的手离开的间隙逃了出去,躲在寺庙的地板下面。
「ああ、こんなツルツル頭では、恥ずかしくてどこにも行けないや。でも、とうふ屋に恩返しが出来て良かった、良かった」
“啊,这样光溜溜的头,真是难为情,哪儿也不能去。不过还好报答了豆腐店的老板了。太好了,太好了。”
それからもはげダヌキは人助けを続けて、人々に大切にされたと言う事です。
在这之后,秃头狸猫继续帮助人,被人珍重着。
おしまい
結束
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