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4月16日の日本の昔話

カエルになったぼたもち

カエルになったぼたもち
变成青蛙的红豆萩饼

(萩饼是日本常见的和果子,据说秋天时候叫萩饼,春天就叫牡丹饼。因为它象是春天里盛开的牡丹花,故又得「牡丹饼」之名。形状类似中国的糯米糍)

翻訳者:廣東省恵州学院 陳怡彤

にほんご(日语)  ・ちゅうごくご(中文) ・日语&中文

♪音声配信(html5)
朗読 : 佐々木久美子

 むかしむかし、お百姓(ひゃくしょう)さんたちの食べ物は、とても貧しいものでした。
 很久很久以前,农民吃的食物都是很贫贱的食物。

 白いお米のご飯などは、めったに食べられず、いつもアワやヒエやイモを食べていました。
 像白大米的米饭之类的,基本上是吃不到的,吃的都是黄米和稗子和番薯。


 さて、ある村に、あまり仲のよくない嫁さんとおばあさんがいました。
 然后,有一个村子里有一对关系不好的媳妇和婆婆。

 二人は顔をあわせると、けんかばかりしています。
 两个人老是一见面就要吵架。

 朝に起きた時も、
早上起床的时候,

「嫁のくせに、何て起きるのが遅いんじゃろう」
“作为一个媳妇,为什么这么晚才起床?”

「ふん。年寄りは用もないのに早起きして、困ったものじゃ」
“哼。老人啥事也不用干却那么早起,不是很令人困扰嘛。”

 そしてイモの入ったおかゆを食べる時も、
 然后吃拌有番薯的粥的时候也是(会吵架),

「おらの方が、イモがすくねえぞ」
“我的粥里面的番薯怎么那么少”

「ちゃんと一緒の数を入れたさ。全く、おらより体が小さいくせにずうずうしい」
“我是好好数了同样的数量才放进去的。比我的身材小(还要吃同样数量的芋头)真是厚脸皮”

と、いつも悪口の言い合いです。
 老是相互说着不好听的话。


 そんなある日、急がしかった田植えがようやく終わりました。
 有一天,忙碌的种田终于结束了。

「なあ、毎日毎日、イモがゆばかりじゃったから、たまには、うめえもんが食いてえのう」
“啊,每天每天,都只是吃番薯粥,偶尔也想吃点好吃的呀”

 おばあさんがいうと、珍しく嫁さんも賛成しました。
 婆婆这样说,媳妇也很难得的赞成了。

「そうだな。田植えも終わった事だし、今日は、ぼたもちでもつくるべか」
“对了。种田也结束了,今天,要不做萩饼吧”

「なに~っ、ぼ、た、も、ち、じゃと。それはいい。すぐつくるべえ」
“什么~、萩饼啊,那可真好,马上就做吧。”

 いつもは悪口を言い合う二人ですが、今日は仲良しです。
 平时总是互相诋毁的两个人今天相处的很好。

「それでな、ゆんべ夢の中で、ぼたもちを見たんじゃよ。そして食おうとすると、どんどん消えてしもうてな」
“而且哦,在昨晚的梦中,看到了萩饼哦。然后,正准备要吃的时候,却渐渐地消失不见了。”

「夢の中でまでぼたもちが出てくるとは、食い意地のはったばあさまじゃな。アハハハハハッ」
“居然在梦中也出现了萩饼,这真是一个好贪吃的婆婆啊,哈哈哈哈哈。”

「ところで、アズキはあるのけ?」
“话说起来,中间有红豆吗?”

 おばあさんが心配そうに聞くと、嫁さんは胸をドンと叩きます。
 老婆婆好像很担心的问了之后,媳妇咚地拍了拍胸膛。

「あるともさ。こんな時の為に、ちゃんとしまっておいたんじゃよ」
“有啊。就是为了这种时候,我已经好好地放在神龛里了”

「そうか。お前は大した嫁じゃ」
“啊,是啊。你是个了不起的媳妇”

 こうして二人は、仲良くぼたもちを作り始めました。
 就这样,两个人友好地开始做萩饼了。

 まず、米をたきます。
 首先,要把用火烧米。

 次に、アズキを煮ます。
 接下来,煮红豆。

 そして、米をつきます。
 然后,捣大米。

 最後に餅(もち)を丸めて、あんこをつけます。
 最后把饼弄成圆形,放进豆馅儿。

「出来たぞ。さあ、味見をするべえ」
“完成了哦。来,尝尝味道吧”

「ばあさん、一人で味見をするのはずるいぞ」
“婆婆,一个人试吃很狡猾呀”

「じゃあ、二人で一緒に味見をするか」
“那,我们两个人一起尝尝味道呗?”

 二人は笑い合いながら、声をそろえて言いました。
两个人一边笑着一边说着,一起发出了声音。

「うめえ」
“美味”

「うめえ」
“美味”

 二人は夢中になって、ぼたもちを食べ始めました。
 两人又忘我的吃起了萩饼。

「ばあさん、いくつ食った?」
“婆婆,你吃了多少个?”

「おらは、五つ、・・・いや三つじゃ。おめえはいくつじゃ?」
“我,五个、・・・不对,是三个。你是多少个?”

「おらは、六つ、・・・いや三つじゃ」
“我,六个、・・・不对,是三个”

 二人はまた、パクパク食べ始めました。
 两个人又开始啪嗒啪嗒地吃起来了。

「ふわっ、もう食えねえ。お腹がわれそうだ」
“哇,已经吃不下了。肚子好像要裂开了一样”

 嫁さんは食べるだけ食べると、隣の部屋に行ってしまいました。
 媳妇有多少就吃多少,吃完后就去隔壁的房间了。

 おばあさんが見ると、一つだけぼたもちが残っています。
 婆婆一看,只剩一个萩饼了。

 おばあさんは、そのぼたもちをなべに隠しながらぼたもちに言いました。
 婆婆一边把萩饼藏在锅里一边对萩饼说。

「ええか、ぼたもちよ。嫁の顔を見たら、カエルになるんだぞ」
“听好了,萩饼啊。要是看了媳妇的脸,就变成青蛙吧”

 この様子を、嫁さんはしょうじのすきまから見ていたのです。
 媳妇从纸拉门的间隙中听到了婆婆的话。


 次の日、嫁さんは朝早くに起きると、なべの中のぼたもちを食べてしまいました。
 第二天,媳妇早上很早就起床了,然后吃了锅里的萩饼,。

「ああ、うまかった。さて、ぼたもちの代わりに、このカエルを入れておいてと」
“啊,好吃啊。那么,放个青蛙进去代替萩饼吧”

 嫁さんは、なべの中にカエルを入れて知らんぷりです。
 媳妇装出一副不知道锅里放入了青蛙的样子。


 さて、そうとは知らないばあさんは、嫁さんが田んぼに行ったすきになべのふたを開けました。
 就这样,不知道是锅里面放的是青蛙的婆婆在媳妇去了农田里的间隙里打开了锅的盖子。

 するとカエルが、ピョーンと飛び出しました。
 这时,啪地跳出了一只青蛙。

 おばあさんは、カエルにあわてて言いました。
 婆婆慌忙地对着青蛙说。

「これ、待て、ぼたもち。わしじゃ、嫁じゃないぞ。待て、待て」
“这个,等一下,萩饼。是我、不是媳妇。等一下,等一下”

 しかしカエルは田んぼに逃げ込んで、どこかへ消えてしまいました。
 但是青蛙逃进了农田,不知去了哪里消失不见了。

「わ~ん、おらのぼたもちが、泳いで行ってしもうただ~」
“啊~,我的萩饼,跳走了~”

おしまい

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