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5月24日の日本の昔話
キツネと油あげ
狐狸摎烰豆腐
福妹日本童話集 (臺灣客語.海陸腔) 翻譯:鄧文政(ten33 vun55 zhin11)
むかしむかし、江戸の上野の山の下にある見回り役人の番所に、近くの屋敷で働く若い男が顔色を変えて飛び込んできました。
頭擺頭擺,一個在就近大座屋做事个後生人面色變忒,走落江戶上野山下巡邏人員个派出所。
あいにく役人は見回りに出たらしく番所には誰もいませんでしたが、若い男が帰ろうとするところへ役人が戻ってきました。
堵好,巡邏人員出去巡邏,無半儕人在派出所,後生人想愛轉時節,巡邏人員倒轉來。
「おや?何かあったのか?」
「啊?有麼个事情係無?」
尋ねられた若い男は、こんな事を話し出したのです。
分佢問著个後生人斯恁應樣講:
「へい、へい。実は昨日の晩、屋敷の者たちと上野の山へ花見に出かけたのです。
「he53 he53,實際上,昨暗晡摎大座屋該兜人共下去上野山頂賞花。
あっしもお酒を飲んで、いい気持ちになりました。
乜啉息仔酒,心情當好。
一人だけあとに残って、さて帰ろうとすると、林の中から出てきたお侍と道連れになったのです。
包尾斯伸𠊎一儕人,想轉个時節,森林裡肚出現一個武士摎𠊎共下行。
お侍はかぜでもひいているのか、大きな音をたてて何度も鼻をすすりあげておりましたが、急にあっしの方にむきなおると、
武士可能冷著敢?佢大聲擤濞幾下擺,忽然間轉向𠊎,講:
『手打ちにいたす。覚悟!』と、いうのです。
『成交。決定! 』
あっしはびっくりして、
𠊎嗄嚇著。緊喊:
『人殺し。人殺し。助けてくれえー!』
と、叫びながら、今さっき山をかけおりて、この番所へ飛び込んできたのです」
「㓾人。㓾人。 救命哦! 』,頭下堵正走下山,走落這个派出所。」
役人は何と言ってよいか、だまっていました。
這個巡邏人員毋知講麼个好,斯恬恬。
すると若い男は、急に着物のそでの中やふところに手を入れて何かを探しはじめました。
過後,這個後生人忽然間開始摎手放在衫袖仔、袋肚開始尋東西。
どうやらもらってきた花見のごちそうの残りが、全部なくなっているというのです。
難得對賞花宴席帶來个菜湯腳,總下跌淨淨了。
「はて。ここへ走ってくる間に、どこかへ落としてきたかな?」
「唉。在走來這个半路,毋知跌到哪位?」
そのとき頭に浮かんで来たのは、あの侍の顔でした。
該量時,頭那肚想著个斯該武士个面。
「ははーん、そうか。
「ha han,係無?
あのお侍は、キツネだったんだ。
該個武士定著係狐狸。
キツネがお侍に化けて、そでに入れておいたごちそうをねらったんだ。
狐狸變做武士,偷看袋肚好食个料理。難怪,佢吞幾下擺口水。
そうだ、そうに違いない。
著,定著係。
なにしろあれは、おいしい油あげの料理だったからな。
畢竟,該係一出好食个烰豆腐。
どうりで鼻を、何度もくんくんさせておると思ったよ。
難怪佢大聲kudkud滾吞幾下擺口水。
お役人さま、合点がいきました。
巡邏大人,乜同意。
どうもお騒がせしました」
攪躁你了。」
若い男は頭を下げて、番所を出て行こうとしました。
後生人行禮,離開派出所。
すると役人が、若い男の手を取って引き止めて言いました。
過後巡邏人員牽等後生人个手,講:
「ちょっと待て、お主に礼を言う。あの油あげは、本当にうまかった」
「請等一下,承蒙你。烰豆腐當好食哦。」
「へっ?」
「e24?」
若い男が振り返ると、役人はにやりと笑って、
後生人斡頭時節,巡邏人員笑咪咪,講:
「して、その侍の顔は、こんな顔だったかな?」
「該,該個武士个面係恁樣無?」
役人の顔は、みるみるキツネになりました。
巡邏人員个面一下仔變成狐狸。
びっくりした若い男は、
嚇著个後生人講:
「うーん」
「m11」
と、うなって、気絶してしまったという事です。
呻兩下斯斷氣死忒了。
おしまい
煞咧
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