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2月22日の小話
外からエヘンエヘン
むかしは、今の様に家の中に便所はなく、たいていは外にありました。
さて、ある男が急に便所へ入りたくなり、急ぎ足で便所へかけつけると、中から、
「エヘン、エヘン」
と、咳払いがします。
誰かが便所を使っている様なので、男は仕方なく隣の家の便所を借りようと行ってみると、この便所にも誰かが入っている様で、中から、
「エヘン、エヘン」
と、咳払いがするのです。
(困ったな。・・・ええい、仕方がない)
男は我慢できなくなり、便所の前で大便(だいべん→ウンコ)をたれていますと、便所の中の人が用をすませて、出て来ようとしました。
すると男は慌てて外から便所の戸を押さえて、
「エヘン、エヘン」
と、咳払いをしたそうです。
♪ちゃんちゃん
(おしまい)
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