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2月22日の日本民話

石子づめになった子

しじみの恩返し
福井県の民話福井県情報

♪音声配信(html5)
朗読者 : スタヂオせんむ

 むかしむかし、小川のそばの小さな家に、太郎という男の子がお母さんと二人で暮らしていました。
 まだ子供の太郎は、お母さんを助ける為に、それはよく働きます。
 山へたき木を取りに行ったり、近くの家に手伝いに行ったり。
 そうして食べ物をもらっては、やっとその日を暮らしていました。

 ある日の事、山へしばをかりに出かけた太郎は、大雨に降られて、びしょぬれになって帰ってきました。
 お母さんは太郎の体をふいて暖めましたが、その夜、太郎は高い熱を出してしまいました。
 お医者さんに診てもらいたくても、お金がないので出来ません。
「せめて、薬があればねえ」
 熱が下がらずに苦しそうな太郎を、お母さんは一生懸命看病しました。
 何日かたつと、さすがにお母さんもくたびれて、太郎の枕元でうとうとと眠ってしまいました。
 するとどこからか、可愛らしい声が聞こえてきます。
「あの、もしもし、太郎のお母さん」
 声に目を覚ましたお母さんが、はっとして部屋を見回すと、部屋のすみにしじみが一つ転がっています。
「まさか。しじみがしゃべるはずは」
 お母さんがそう言うと、しじみはコロコロと転がりながら、お母さんのそばにやって来て言いました。
「いえ、声をかけたのはわたしです。
 わたしは小川に住んでいるしじみですが、この前の大雨で流されてきました。
 このままでは、わたしたちしじみは海に流されて、塩水で死んでしまいます。
 お願いです。
 どうかわたしたちを、川上の水のきれいな所へ、戻していただけないでしょうか?」
 それを聞いたお母さんは、にっこり笑いました。
「そんな事、お安いご用ですよ」
 するとしじみは安心した様に、コロコロと部屋から出て行きました。
 しじみがいなくなると、お母さんは、
(はて、今のは夢だったのかしら?)
と、首をかしげながらも、ザルを持って家を出ました。
 そして月明かりにキラキラと流れる小川に顔を近づけて見ると、確かに川底にはしじみがたくさんいます。
「大変。夢でも本当でも、とにかくしじみを助けなきゃ」
 お母さんは冷たい水の中にザルを入れてしじみをすくうと、それを持って山を登りました。
 そして湧き水に近い静かできれいな流れに、そっとしずめてやりました。
 それからまた戻って、もう一度しじみをザルですくい山へ連れて行きました。
 それを何度も何度も繰り返して、ようやく全てのしじみを救い出すと、しじみたちは声をそろえてお母さんに言いました。
「どうも、ありがとう。お礼に、太郎さんの病気を治してあげますよ」
 それを聞いたお母さんは、にっこり笑って山を下りました。
 家に帰ると、高い熱で寝ていた太郎が元気に出迎えてくれました。
「お母さん、おかえりなさい」
「おや、まあ!?」
 お母さんが太郎の熱をはかってみると、うその様に下がっています。
「あのね、夢の中にしじみが現れて、助けてくれたお礼だといって薬を飲ませてくれたんだよ」
「そうかい、それはよかったね」
 それから太郎とお母さんは、いつまでも幸せに暮らしました。

おしまい

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