福娘童話集 きょうの小話 童話・昔話・おとぎ話の福娘童話集
     12月15日の豆知識

366日への旅
きょうの記念日
観光バス記念日
きょうの誕生花
オキザリス(Oxalis)
きょうの誕生日・出来事
1964年 高橋克典 (歌手)
  12月15日の童話・昔話

福娘童話集
きょうの日本昔話
うり子姫
きょうの世界昔話
3匹のヤギのガラガラドン
きょうの日本民話
ヤモリと釘
きょうのイソップ童話
ごま塩頭の男と女たち
きょうの江戸小話
ふぐ汁
きょうの百物語
山の中のネコの家
 


福娘童話集 > きょうの江戸小話 > 12月の江戸小話 > ふぐ汁

12月15日の小話

ふぐ汁

ふぐ汁

おりがみをつくろう ( おりがみくらぶ より)
河豚の折り紙ふぐ

 ふぐには毒(どく)があるため、むかしはふぐを食べて死んだ者が大勢いました。
 でもふくはとてもおいしいので、みんな危険をおかしてでもふぐを食べたのです。

 ある日、一人の男が散歩していると、両国橋(りょうごくばし)の近くで若者たちが騒いでいました。
「よう。みんなそろって、何を騒いでいるんだ?」
「やあ、源兄(げんにい)か。実はふぐをもらったんだが、ふぐには毒があるだろう。だから誰も食おうとしないんだ」
「ほう、ふぐか。そんな事なら橋の上のこじきに、毒味をさせたらどうだ?」
「なるほど。そいつは、うまい考えだ」
 そこでさっそく、大なベにいっぱいのふぐ汁を作りました。
「源兄。行ってくれるか」
「よしきた。そのどんぶりばちに、ふぐ汁を入れてくれ」
 源さんはふぐ汁を持って、橋の上にやってきました。
 そして寝ていたこじきをゆすぶりおこして、ふぐ汁を差し出しました。
「よう、寒いねえ。出来たてのふぐ汁を持ってきたが、食わねえか。体が温まるぞ」
「おありがとうございます」
「食うか」
「へえ。おありがとうございます」
 そこで源さんはこじきの出したおわんの中ヘふぐ汁を入れてやると、ニヤニヤしながら帰ってきました。
 それから、しばらく待ちました。
 源さんが再び様子を見に行きますと、さっきのこじきは元気でピンピンしています。
「これなら、大丈夫だ。さあみんなで、ふぐを食べよう」
 みんなは安心して、ふぐ汁を食べ始めました。

「ああ、うまかった」
「それにしても、ふぐとはうまい魚だな」
「毒があっても、食べたがる気持ちがわかるよ」
「どうだい。腹がふくれたから、表を少し歩こうじゃないか」
「いいねえ、いこうか」
 そこでみんなは、橋の方へ歩き出しました。
 そしてこじきのそばまで来ると、わざと大声で言いました。
「さっきのふぐは、うまかったなあ」
「おお。ふぐはやっぱり、かくベつの味だ」
 さっきのこじきは源さんの姿を見つけると、顔をあげてたずねました。
「だんな方、もうふぐ汁をおあがりになりましたんで?」
「おお、食ったとも」
「お味は?」
「いやはや、もうとほうもなくうまかったわ」
「それで、お体の具合は?」
「この通り、ピンピンしておる」
 するとこじきは、ふところからふぐ汁の入ったおわんを取り出して言いました。
「それではわたしも安心して、いただかしていただきます」

おしまい

前のページへ戻る


きょうの江戸小話
ミニカレンダー
<<  12月  >>
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30 31        
福娘のサイト
366日への旅
毎日の記念日・誕生花 ・有名人の誕生日と性格判断
福娘童話集
世界と日本の童話と昔話
子どもの病気相談所
病気検索と対応方法、症状から検索するWEB問診
世界60秒巡り
国旗国歌や世界遺産など、世界の国々の豆知識