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福娘童話集 > きょうの日本昔話 > 12月の日本昔話 > 瓜子姫(うりこひめ)

12月15日の日本の昔話

アニメサイズ Max 2560×1440 字幕「日本語」「英語」

イラスト 「夢宮 愛」  運営サイト 「夢見る小さな部屋」

※本作品は、読者からの投稿作品です。 投稿希望は、メールをお送りください。→連絡先

制作 : 果実乃ゐと⁕Kamino Ito⁕

※本作品は、読者からの投稿作品です。 投稿希望は、メールをお送りください。→連絡先

投稿者 「ちょこもち」  ちょこもち

瓜子姫(うりこひめ)
山口県の民話 → 山口県の情報

日本語(Japanese)  ・英語(English) ・Japanese&English

日本語&中国語

♪音声配信(html5)
音声 スタヂオせんむ

♪音声配信(html5)
音声 ヤマネコギン

 むかしむかし、あるところに、子どものいないおじいさんとおばあさんが住んでいました。

瓜子姫(うりこひめ)

瓜子姫(うりこひめ)

 ある日の事、おばあさんが川へ洗濯に行くと、ドンブラコ、ドンブラコと大きなうりが流れてきます。

瓜子姫(うりこひめ)

「おやおや、何て大きなうりでしょう。家へ持って帰って、おじいさんと二人で食ベましょう」

瓜子姫(うりこひめ)

 おばあさんはうりを拾い上げると、家へ持って帰りました。

瓜子姫(うりこひめ)

 うりが大好物なおじいさんは、おばあさんが持って帰ったうりを見て大喜びです。

瓜子姫(うりこひめ)

「こんなに大きなうりは、初めて見た。・・・よし、わしが切ってやろう」

瓜子姫(うりこひめ)

 おじいさんが包丁(ほうちょう)を振り上げると、

瓜子姫(うりこひめ)

 うりはひとりでにパカッと割れて、

瓜子姫(うりこひめ)

 中から可愛らしい女の子が飛び出してきました。

瓜子姫(うりこひめ)

「おや?」
「まあ!」
 子どものいないおじいさんとおばあさんは、大喜びです。

瓜子姫(うりこひめ)

 うりから生まれた子どもなので、名前を『瓜子姫(うりこひめ)』と名づけました。

瓜子姫(うりこひめ)

 赤ちゃんの頃から可愛い子でしたが、瓜子姫は大きくなるにつれてますます可愛らしくなり、やがて成長すると『けしの花』の様な美しい娘になりました。

瓜子姫(うりこひめ)

 そのあまりの美しさに、お殿さまがお嫁にほしいと言ってくるほどです。
 瓜子姫は機(はた)をおるのがとても上手で、毎日楽しそうに機おりをしながら、

瓜子姫(うりこひめ)

瓜子姫(うりこひめ)

 おじいさんとおばあさんが帰って来るのを待っていました。

瓜子姫(うりこひめ)

 ある日の事、瓜子姫がいつもの様に一人で機をおっていると、やさしそうな声で戸をたたく者がありました。

瓜子姫(うりこひめ)

「もしもし、可愛い瓜子姫や。この戸を、開けておくれ。お前の上手な機おりを、見せてほしいのさ」
 けれども、瓜子姫は戸を開けずに言いました。

瓜子姫(うりこひめ)

「いいえ。戸を開ける事は、出来ません。
 もしかすると、あまのじゃくという悪者が来るかもしれないから、誰が来ても決して戸を開けてはいけないと、おじいさんに言われているのです」
 するとその声は、もっとやさしい声で言いました。
「おやおや、あのあまのじゃくが、こんなにやさしい声を出すものかね。大丈夫だから、開けておくれ」
「・・・でも、戸を開ける事は出来ません」
「それなら、ほんの少しだけ開けておくれよ。

瓜子姫(うりこひめ)

 ほんの少し、指が入るだけでいいからさ」
「・・・それなら、指が入るだけ」

瓜子姫(うりこひめ)

 瓜子姫は、ほんの少しだけ戸を開けました。
 するとその声が、またやさしい声で言います。
「ありがとう、お前は良い子だね。
 でも、もう少しおまけしておくれよ。

瓜子姫(うりこひめ)

 ほんのもう少し、この手が入るだけでいいからさ」
「それなら、手が入るだけ」

瓜子姫(うりこひめ)

 瓜子姫は、また少し戸を開けました。
「お前は、本当に良い子だね。
 でも、もう少しおまけしておくれよ。

瓜子姫(うりこひめ)

 ほんのもう少し、この頭が入るだけでいいからさ」
「それなら、頭が入るだけ」

瓜子姫(うりこひめ)

 瓜子姫がまた少し戸を開けると、

瓜子姫(うりこひめ)

 戸のすきまから頭を突き出したあまのじゃくが、するりと家の中へ入って来ました。

瓜子姫(うりこひめ)

「けっけけけ。
 お前は、バカな娘だ。

瓜子姫(うりこひめ)

 じいさんとの約束を破って、おれさまを家に入れるなんて」

瓜子姫(うりこひめ)

 あまのじゃくは瓜子姫の着物をはぎ取ると、

瓜子姫(うりこひめ)

 瓜子姫を裏山の柿の木にしばりつけました。
 それからあまのじゃくは瓜子姫の着物を着て、

瓜子姫(うりこひめ)

 瓜子姫に化けて機おりを始めました。

瓜子姫(うりこひめ)

 間もなく、おじいさんとおばあさんが帰って来ました。

瓜子姫(うりこひめ)

「瓜子姫や、さびしかったろう」
 するとあまのじゃくが、瓜子姫の声をまねて答えました。

瓜子姫(うりこひめ)

「ええ、とってもさびしかったわ」
 その時、家の前が騒がしくなりました。

瓜子姫(うりこひめ)

 瓜子姫をお嫁にもらう為に、お殿さまのカゴが迎えに来たのです。

瓜子姫(うりこひめ)

「瓜子姫や、お殿さまのお迎えが来たよ。これでお前は、何不自由なく幸せになれるよ」
 おじいさんとおばあさんはとても喜んで、瓜子姫に化けたあまのじゃくをカゴに乗せました。

瓜子姫(うりこひめ)

瓜子姫(うりこひめ)

 カゴの行列はお城へ向かって、裏山の道を登って行きました。

瓜子姫(うりこひめ)

 すると柿の木のてっペんで、カラスがこんな声で鳴き出しました。

瓜子姫(うりこひめ)

♪カー、カー、カー、カー、かわいそう。

瓜子姫(うりこひめ)

♪瓜子姫は、木の上で。
♪おカゴの中は、あまのじゃく。
「おやっ?」

瓜子姫(うりこひめ)

 みんなはそれを聞いて、瓜子姫がしばりつけられている柿の木を見上げました。

瓜子姫(うりこひめ)

「まずい、逃げよう」

瓜子姫(うりこひめ)

瓜子姫(うりこひめ)

 瓜子姫に化けたあまのじゃくはカゴから逃げようとしましたが、

瓜子姫(うりこひめ)

 お殿さまの家来に捕まって首をはねられてしまいました。

瓜子姫(うりこひめ)

 こうして本物の瓜子姫がカゴに乗ってお城へ行き、

瓜子姫(うりこひめ)

 お殿さまのお嫁さんになって幸せに暮らしたのです。

おしまい

イラストレーターの夢宮 愛さんが、その後のお話しを描いています。
お気軽に、お立ち寄りください。

→ その後の『瓜子姫』

→ 瓜子姫 生まれ変わった姿 (誕生日占い 3月10日より)

→ 天邪鬼 生まれ変わった姿 (誕生日占い 3月13日より)

おまけ
ささずんと昔話講座 第05話【瓜子姫と天邪鬼】

読者の「NS.MOOOON」さんの投稿作品。

日本昔話を、ゆっくりの解説でずんちゃんとささらちゃんが学んでいくシリーズ。

おまけ
ささずんと昔話講座 番外編01話【美姫幻談】

読者の「NS.MOOOON」さんの投稿作品。

知っているようで知らない日本昔話を、ゆっくりの解説でずんちゃんとささらちゃんが学んでいく動画です。

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