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2月28日の日本民話
(2月28日的日本民間故事)
人形のお嫁さん (健全普通話版)
人偶妻
・日本語 ・日本語&中国語
むかしむかし、あるところに、一人暮らしの若者がいました。
在很久很久以前、某地、居住著一位獨自一人生活的年輕人。
若者は貧乏なので、お嫁さんをもらう事が出来ません。
因是一名十分貧困的男子、至今為止都還是未能娶到妻子。
ある日の事、若者は長者の屋敷へ仕事に出かけました。
某日、年輕人便又是往常一樣去到了地主家做工。
暖かくなって来たので、若者が庭木の雪囲いをはずしていると、そばに小さくてきれいな娘さんが立っていました。
此時的天氣也逐漸的開始回暖、年輕人便也是在院子裡自行的給人鏟上了積雪、也就是在這時年輕人發覺了自己的身邊還站立著一位漂亮的女子。
「ああ、これは始めまして」
哇、你好、初次見面。
若者が娘さんにあいさつをしましたが、娘さんはじっと立ったまま口も聞かず、動こうともしません。
年輕人就這樣試探性的打了一個招呼、可女子只是一個勁的站在原地、沒有言語、也沒有動作跟表情發著呆。
「おや?」
哎呀?
不思議に思った若者が娘さんに近づくと、何と娘さんは人形だったのです。
年輕人有點感覺怪怪的、便又是嘗試性的靠近了一下女子、等到這時才發現、人家原來竟然只是一尊人偶而已。
そこへ長者と奥さんが出てきたので、若者は、
而此刻的地主跟夫人也是湊巧來到了現場、於是年輕人。
「これは見事な出来ですね。てっきり、本物の娘さんかと思いましたよ」
真是精巧的一具人型、起初我還就以為一定是真的呢。
と、言いました。
這樣發表了自己的看法。
すると長者は悲しそうにため息をつき、人形の事を話してくれました。
可這時卻竟是看到了地主很悲傷似的嘆了一口長氣、隨後便就對著青年開始了述說。
実は長者には、この人形とそっくりな娘さんがいたのです。
事情是這樣、這具人偶其實就是地主家仿造自己的女兒量身鎖定做。
娘は年頃になってお嫁入りをする事になりましたが、長者も奥さんも娘さんをとても可愛がっているので、お嫁になんかやりたくありません。
因為是自己的女兒已經來到了這要嫁人的年紀可地主夫妻仍還是十分不捨、始終是無法將這個手給放下。
でも、そう言うわけにもいかないので、有名な人形細工師に娘さんにそっくりの人形を作らせて、娘さんの代わりにそばへ置く事にしたのです。
可即便是如此也不能真就是把自己的女兒像這樣的一直留在身邊吧、於是請來了能人工匠吩咐了要打出跟自己女兒一樣的一具人偶、也算是代替了已經離去的女兒留在自己身旁了。
ところが娘さんは、お嫁に行ってすぐに病気で亡くなってしまいました。
可就地主的寶貝女兒、這才結婚剛過去還沒有兩天了、馬上就染疾生了病、很快竟然就是急逝了。
長者と奥さんは人形を見ては娘さんの事を思い出して、毎日の様に泣き暮らしているのだそうです。
對於發生了這種憾事的地主夫妻兩人以後是每當看見一次這人偶就觸景生情的要留下傷痛的淚水、幾乎是以淚洗面的過著每一天。
「そうですか」
原來裡面還有著這種事。
この話しを聞いた若者は、この人形の事が好きになってしまいました。
年輕人聽完後、此時的他則是已經喜歡上了這具人偶。
でも、ゆずってもらうお金もないし、たとえお金があったとしても、長者が大切な人形をゆずってくれるはずはありません。
他很想得到人偶、但苦與自己手頭上根本就沒錢、但這種錢就算是自己有、地主家肯定也不會將十分看重之物讓與自己吧。
そこで若者は頭を下げて、
而在這裡年輕人便朝著地主給人低下了頭。
「お願いです。たったの一日でいいから、この人形を貸してください!」
拜託了、即便只是一天也行、請一定要將這個人偶借給我。
と、お願いしたのです。
這樣的請求了。
「と、とんでもない。これはわたしたちの宝物だ」
這、這怎麼可行、這可是我們夫妻兩的心頭肉呀。
長者は断りましたが、それでも若者は必死でお願いしました。
地主馬上對年輕人的請求進行了拒絕、可就是見年輕人還是在一個勁的不屈不繞。
「おらは貧乏で、嫁さんをもらう事も出来ません。そこで一度でいいから、この人形のそばでご飯を食べてみたいのです」
我很貧窮、能取到妻子這種事早就已經不妄想了、但我想至少能滿足過自己的一回心願、就是將這具人偶放在餐桌旁陪我吃完一次晚飯。
「そうは言っても」
你也就是這樣說我也
「お願いします!」
求你了!
「しかし」
可這。
「お願いします!」
一定還請能夠答應!
若者があんまり熱心に頼むので、長者はとうとう根負けして、しばらくの間、貸してやる事にしました。
看到年輕人一整個不依不饒的請求、地主終也是軟下了心腸、好吧、就這一陣子姑且先借給你吧。
「ありがとうございます!」
實在是太感謝了!
若者は大喜びで、さっそく人形を家に連れて帰りました。
年輕人大喜過望、很快的就將人偶帶回了家。
若者は家の中に人形をかざると、まるで自分のお嫁さんの様に話しかけました。
就只見年輕人將這一具人偶供奉在自己的家中、甚至還就跟是對待著自己的妻子一樣跟她說起了人話。
仕事に出かける時は、ほこりがつかないように頭に白い布きれをかぶせて、
又等到了自己出門工作不到家中時、還會在出門前為了防止人偶吃灰先行將一塊白布蓋於人偶的頭頂。
「それじゃ、仕事に行ってくるからね」
那我可就出門工作了呀。
と、言いました。
這回也是向人偶進行了彙報。
そして仕事から戻って来ると、今度は白い布きれを取り、
而等到了男子再一次回到了家、便揭起了附在人偶頭上的白布。
「ただいま。今、戻って来たよ」
讓你久等了、我回來了。
と、言いました。
又是對著人偶進行了如此發言。
例え口の聞かない人形でも、若者は美しいお嫁さんをもらったみたいな気持ちになり、毎日が夢の様でした。
雖說這只是一具連開口說話都無法做到的人偶、可持有她的男子心情就跟是迎來了新妻一樣的雀躍、開心的就跟每日是活在夢中。
そんなある日の事、若者が仕事から戻って来ると、家の中がきちんと片付いていて、ご飯まで用意してありました。
而就在有一天、今天的年輕人工作完回家、發現此時的家中已經被乾淨的收拾了、而且桌上還已經給自己做好了熱騰騰的飯。
「おや? 誰が、こんな事をしてくれたんだろう? まさか、人形がしてくれるわけがないし」
天啦、這可是誰闖入我家給我準備了這一番呀、總該不會是人偶吧。
若者は不思議に思いながらも、用意されたご飯を食べました。
年輕人著實是想不明白、但也還是不想了、索性直接吃起了飯。
次の日、若者が仕事から戻って来ると、やっぱり家の中が片付いていて、ご飯の用意がしてあります。
而等到第二日來臨、今天的年輕人回到家中、竟又是和昨日一樣的、家中已經被乾淨的收拾了、這次的餐桌上仍是已經被盛上了飯。
「これは、おかしいぞ?」
這也可太奇怪了吧。
いよいよ不思議に思った若者は、その次の日、仕事に行くふりをしてこっそりと天井裏にのぼって家の中の様子を見張っていました。
感覺事情越來越不可思議的年輕人就在第三天的時候假裝自己先出了門、而是便又是偷偷的一個回馬槍摸上了自家的天花板、在這裡將自己屋子的一切稍後都要窺的清清楚楚。
すると、どうでしょう。
於是乎發生了甚麼呢?
家の中にかざってある人形がむくむくと動き出したかと思うと、人形は白い布をねじってたすきがけにして、家の掃除を始めたではありませんか。
是家中留置的那尊人偶竟然自行的站起了身子、先將自己頭上的白布一揭一卷然後便是順勢綁在了後背、就這樣做完了這個舉動後的人偶邊開始了在家中進行掃除。
「・・・・・・」
…………
若者はびっくりして、声も出ません。
年輕人吃驚的發不出一句話。
そのうちに人形はかまどに火をつけて、ご飯を炊き始めました。
將屋子弄乾淨後的人偶竟然還又在圍爐裡點上了火、直接就在這裡燒起了飯。
もくもくとのぼってくる煙に若者は思わずせき込んでしまい、そのひょうしに若者は天井裏から足を滑らせて、人形の上に落ちてしまったのです。
可就是這一陣陣上升的炊煙被年輕人還在愣神之際吸入了鼻腔一聲咳嗽、當下還沒能穩住身形直接是讓年輕人腳下一滑、直接從天花板上掉落摔人偶的身上去了。
「きゃあー」
呀哇!
びっくりした人形は小さな悲鳴を上げると、ぶつかった勢いで火のついたかまどの中に飛び込んでしまいました。
這下也是讓人偶沒有反應過來大受驚嚇慘叫出了聲、而受到的衝擊所形成的推力也正在把人偶朝著已經點起了火的圍爐裡撞去。
「たっ、大変だー!」
危、危險啊!
若者はあわてて人形を助け出そうとしましたが、人形はあっという間に火だるまになって燃え上がりました。
年輕人馬上慌張了起來、就在著急著開始救援的時候、人偶已經是遇火瞬燃轉眼間就成為了一團火球。
そして若者の目の前で、人形は燃え尽きて灰になってしまいました。
就這樣、在年輕人的面前、人偶不一會兒就只剩灰燼了。
おしまい
结束
↓ ※オタク構文版 (翻訳者の改変意訳バージョンです) ↓
人形のお嫁さん
小娃娃
むかしむかし、あるところに、一人暮らしの若者がいました。
到好久以前、一條地方、一條年輕人住到的。
若者は貧乏なので、お嫁さんをもらう事が出来ません。
年輕人窮、就㫘的女的願意來跟他吃苦。
ある日の事、若者は長者の屋敷へ仕事に出かけました。
有天、年輕人又去地主屋裡作工了。
暖かくなって来たので、若者が庭木の雪囲いをはずしていると、そばに小さくてきれいな娘さんが立っていました。
天氣也暖和了起來、年輕人就開始鏟院子裡面的雪、邊上自這時起就站到一個小乖女兒了。
「ああ、これは始めまして」
年輕人打了個招呼。
若者が娘さんにあいさつをしましたが、娘さんはじっと立ったまま口も聞かず、動こうともしません。
但是小女兒不講話、就站到原地動也不動。
「おや?」
唉。
不思議に思った若者が娘さんに近づくと、何と娘さんは人形だったのです。
年輕人就慢慢靠近、發現這是個小娃娃、不是真人。
そこへ長者と奥さんが出てきたので、若者は、
剛好地主和女主人也來了、年輕人就講。
「これは見事な出来ですね。てっきり、本物の娘さんかと思いましたよ」
這小娃娃作的真好、我一眼還以為是真的。
と、言いました。
講。
すると長者は悲しそうにため息をつき、人形の事を話してくれました。
但看地主臉色不怎麼好啊、這就幫這娃娃的事跟年輕人講了。
実は長者には、この人形とそっくりな娘さんがいたのです。
地主也有個女、差不多就跟這娃娃樣的。
娘は年頃になってお嫁入りをする事になりましたが、長者も奥さんも娘さんをとても可愛がっているので、お嫁になんかやりたくありません。
這女大了就要嫁人啦、但是娘老頭舎不得、就不想放手。
でも、そう言うわけにもいかないので、有名な人形細工師に娘さんにそっくりの人形を作らせて、娘さんの代わりにそばへ置く事にしたのです。
但不放手也㫘法、就喊條巧匠作了個像自己女的娃娃留到身邊的。
ところが娘さんは、お嫁に行ってすぐに病気で亡くなってしまいました。
女也是命苦、剛嫁出去㫘好久人就過害病㫘了。
長者と奥さんは人形を見ては娘さんの事を思い出して、毎日の様に泣き暮らしているのだそうです。
二口子一看到這人偶就觸景生情想到自己死去的女、天天眼睛水雙拋。
「そうですか」
年輕人就無意間幫這事曉得了。
この話しを聞いた若者は、この人形の事が好きになってしまいました。
這過瞬間喜歡上這娃娃了。
でも、ゆずってもらうお金もないし、たとえお金があったとしても、長者が大切な人形をゆずってくれるはずはありません。
就想幫他搞到手、但也㫘錢、就算有這東西怎麼得賣啦。
そこで若者は頭を下げて、
年輕人就求地主和女主人。
「お願いです。たったの一日でいいから、この人形を貸してください!」
講幫娃娃借自己一天。
と、お願いしたのです。
看他們肯不肯。
「と、とんでもない。これはわたしたちの宝物だ」
地主一口回絕了。
長者は断りましたが、それでも若者は必死でお願いしました。
但是年輕人就一直凹。
「おらは貧乏で、嫁さんをもらう事も出来ません。そこで一度でいいから、この人形のそばでご飯を食べてみたいのです」
理由是自己窮討不到堂客、想幫這娃娃邀自己屋去、放邊上跟自己一起吃飯。
「そうは言っても」
地主不依。
「お願いします!」
年輕人就繼續求。
「しかし」
地主不曉得講甚麼拒絕年輕人。
「お願いします!」
年輕人就一直重複。
若者があんまり熱心に頼むので、長者はとうとう根負けして、しばらくの間、貸してやる事にしました。
真是聾子碰瞎子、不曉得是演那齣、地主凹不過年輕人、看他確實是有心、準了。
「ありがとうございます!」
年輕人感謝。
若者は大喜びで、さっそく人形を家に連れて帰りました。
年輕人笑了個卵脬翻天、這就幫小女兒的娃娃往自己屋一帶。
若者は家の中に人形をかざると、まるで自分のお嫁さんの様に話しかけました。
當自己堂客供起來了。
仕事に出かける時は、ほこりがつかないように頭に白い布きれをかぶせて、
出去作事的時候怕娃娃吃灰、就用一層白布幫人偶腦鬠蓋到。
「それじゃ、仕事に行ってくるからね」
跟娃娃講話、自己出去作事去了。
と、言いました。
交待。
そして仕事から戻って来ると、今度は白い布きれを取り、
這就一回來幫布一取。
「ただいま。今、戻って来たよ」
我回來了。
と、言いました。
又跟娃娃報到。
例え口の聞かない人形でも、若者は美しいお嫁さんをもらったみたいな気持ちになり、毎日が夢の様でした。
雖講這娃娃不會講話、但也就只不會講話、年輕人就跟娶條堂客樣的、每天好開心。
そんなある日の事、若者が仕事から戻って来ると、家の中がきちんと片付いていて、ご飯まで用意してありました。
有天年輕人事作完回屋、這屋裡就過收拾好了、飯也過有了。
「おや? 誰が、こんな事をしてくれたんだろう? まさか、人形がしてくれるわけがないし」
年輕人就想這是那個、怎麼都不可能是自己屋娃娃啦。
若者は不思議に思いながらも、用意されたご飯を食べました。
年輕人就吃到不是自己作的飯到那裡想。
次の日、若者が仕事から戻って来ると、やっぱり家の中が片付いていて、ご飯の用意がしてあります。
第二天又是一條樣、屋裡乾淨了、飯自己𤏪好了。
「これは、おかしいぞ?」
年輕人覺得有問題了。
いよいよ不思議に思った若者は、その次の日、仕事に行くふりをしてこっそりと天井裏にのぼって家の中の様子を見張っていました。
這就要查證、次日、假裝個出去的樣子、又偷偷折返、爬到天花板上面偷偷蹲到看情況。
すると、どうでしょう。
這一下、好傢伙。
家の中にかざってある人形がむくむくと動き出したかと思うと、人形は白い布をねじってたすきがけにして、家の掃除を始めたではありませんか。
就看到人偶幫蓋腦鬠上面的白布一扭自己身上一纏、開始打掃衛生了。
「・・・・・・」
若者はびっくりして、声も出ません。
年輕人看到駭了卵脬翻天、是連聲都不敢作。
そのうちに人形はかまどに火をつけて、ご飯を炊き始めました。
地掃完、這又開始燒火煮飯了。
もくもくとのぼってくる煙に若者は思わずせき込んでしまい、そのひょうしに若者は天井裏から足を滑らせて、人形の上に落ちてしまったのです。
這煙子一直往上面冒就嗆到年輕人、踋不小心一滑、從天花板上面⻊反落來了、剛好還𢴈到小娃娃身上。
「きゃあー」
娃娃叫聲。
びっくりした人形は小さな悲鳴を上げると、ぶつかった勢いで火のついたかまどの中に飛び込んでしまいました。
這一下顛簸幫娃娃一儣(擁擠造成的碰撞)、順到勢頭過倒入火塘了。
「たっ、大変だー!」
啊啊!
若者はあわてて人形を助け出そうとしましたが、人形はあっという間に火だるまになって燃え上がりました。
年輕人想救、但娃娃遇火瞬燃。
そして若者の目の前で、人形は燃え尽きて灰になってしまいました。
就這麼到、到年輕人的眼前變成灰燼了。
おしまい
结束
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