福娘童話集 > 日本民間故事 > 五月
5月14日の日本民話
(5月14日的日本民間故事)
はち助いなり (健全普通話版)
飛腳八助
・日本語 ・日本語&中国語
むかしむかし、小松城(こまつじょう)の殿さまが、お忍び(おしのび→身分の高い人がひそかに外出すること)で町の見回りに出かけた時の事です。
在很久很久以前、小松城的城主大人、現在就說說人家微服私訪巡視大街上時所發生的插曲。
「ココーン! ココーン!」
控控!控控!
と、まっ白なキツネが、殿さまの前に飛び出してきました。
突然的就是一尾白狐如此的發出了陣叫聲跳到了城主大人的身前來了。
続いてその後から、男たちが追っかけてきて、
而此時緊追著狐狸身後的是一群男人們。
「このドロボウめ!」
你這個臭小偷!
「さあ捕まえた! もう、逃がさんぞ!」
別讓它給我們跑了!快點抓住它呀!
と、そのキツネを捕まえると、なぐったりけったりします。
這不就衝上前來了一隊人馬抓起了這隻狐狸就是拳打腳踢嗎。
「ココーン! ココーン!」
控控!控控!
キツネが痛そうに泣きさけぶのを見かねた殿さまが、男たちに声をかけました。
狐狸被抓住後毒打的那叫一個悽慘呀、城主大人看到了這揪心了一幕後也是遭不住了、叫停了男人們。
「これ! いいかげんに、かんべんしてやったらどうじゃ? かわいそうに、すっかり弱っているではないか」
喂喂喂!你們就給我得了吧、都打成這樣了你們難道就都一點還沒有要停下的意思嗎?快瞧瞧這小傢伙都已經被你們欺負成甚麼樣了、人家多可憐呀。
すると、男たちは言いました。
說話了這話後、此時的男人們應了聲。
「へえ、しかし、こいつに魚の干物(ひもの)を荒らされて、店は大損しましたので」
這位爺、您誰呀、我就這樣跟你說吧、這傢伙讓我的店裡損失可大了、它可是把我的大干魚全給糟蹋廢了。
「かといっても、キツネの命を取ったところで、魚の干物が帰ってくるわけではあるまい」
可就算你們這樣的去欺負一隻狐狸、它也是不可能再把你們的貨給吐出來呀。
「それは確かに。けどこのままじゃ、あっしらの気がおさまらねえです」
對、這話說的沒錯、但若是我們這就把這隻小崽子給它一弄、我們這不心裡就敞快多了嗎。
「それに、またやられちゃかなわねえ。ここはやっぱり、このキツネを殺してしまわないと」
況且你要想呀、這斬草不除根、沒準它就下次不長記性的就又來了呢、看我這就直接的把這小崽子給弄了、讓它歸西。
と、男たちは再びキツネをなぐろうとしたので、殿さまはあわてて言いました。
隨著城主大人看見了這群男人又是重新的正準備動手去毆打狐狸時、城主大人連忙的急的是這樣說了。
「待て、待て! では、わしがその干物の代金を払おうではないか」
快停停停!行了、干魚的錢我給你代付了。
「はあ、まあ、それならいいですが」
啊、這樣的話好是好呀、那你豈不是。
手を引っ込めた男たちに、殿さまは十分なお金を渡して言いました。
見了這群男人開始收了手、城主大人還真的是給人扔過去了一票大錢呢。
「その代わり、キツネは連れて行くぞ」
那就這樣了、行了、這狐狸我也就帶走了。
そして殿さまは傷ついたキツネをお城に連れて帰り、薬を塗ってやさしくかいほうしてやりました。
之後的城主大人則是給狐狸一路帶回了城裡、在這給它上起了藥保護起來了。
何日かするうちに、傷が治ったキツネは元気を取り戻しました。
日子也過去了個幾天吧、看樣子狐狸的傷也是完全的恢復了變得精神了起來。
「よいか、これからは町に出て、人さまの物を取るような悪い事は決してするでないぞ。わかったな。さあ、山へ帰るがいい」
你就給我聽好了、這下你以後可就不要再給我來街上亂竄了、千萬千萬的不要像這次這樣幹壞事偷走人家的東西了、明白的話你這也就自個回到山上去吧。
キツネは頭を下げると、何度も何度もお城の方を振り返りながら、山へ帰って行きました。
這就狐狸給人低下了頭回了個禮、一步三回頭的慢慢的一步步朝著山裡面回去了。
それから数ヶ月が過ぎた頃、お城で大変な事がおこりました。
自這事之後過去了有數月之久吧、今日的城中是迎來了一個十分不好的消息。
江戸(えど→東京都)に大切な手紙を届ける役目の飛脚(ひきゃく)の五平次(ごへいじ)が、急な病気で倒れてしまったのです。
那就是與江戶方面專門來回傳達要事書信的飛腳五平次他突然是染了疾、在床上臥倒癱瘓了。
殿さまは、困ってしまいました。
這可讓城主大人是給愁的呀。
「うーん、弱ったのう。この手紙が七日以内に江戸に届かねば、お家の一大事となる。誰かほかに、足のはやい者はおらんのか?」
天啦、那這下事情還就真不好辦了呀、剛好手上這就正有個急件需要務必七日之內送達江戶呀、而且此事是十分的緊要、現在這還能臨時找到其他的腳力十分殊勝的能人啊?
「・・・・・・」
……………
家来たちはお互いに顔を見合わせますが、五平次よりはやく走れる者など、どこを探してもいません。
此時殿下的眾家臣們是無一人應聲、你看我我看著你這樣、因為真的說實在、現在再要找出一個能還比五平次還要腳力更快的傢伙、大概率那是哪兒也找不出了。
「困った。どうしたらよいのじゃ?」
天啦、這不可就完蛋了嗎、你們也都給支支招呀。
頭をかかえる殿さまのところへ、家来の一人があたふたとかけつけました。
而也就是這時、正當城主大人焦頭爛額的時候、急匆匆的來了一位傳令的下屬竟是跑來給大王報信了。
「殿! 江戸まで、七日以内に走るという男がおります」
大王!有個傢伙說給他七天的時間這事他能給辦。
「な、なんじゃと! すぐに呼べ!」
甚麼!趕快的把人給叫進來!
家来に案内されて、一人の若者がお城にやってきました。
後來一位年輕人這就在人家的帶路之下、進殿了。
「わたしは山向こうに住む、はち助という者です。足のはやさには、いささかの自信があります。どうか今回の仕事、このはち助にお申しつけください」
我就住在這附近對面的山中的八助、我對自己的腳力也是來的十分自信、這次的事若是能交給我來辦、保準能讓大王你滿意。
この申し出に、殿さまはしばらく迷ってはいましたが、
這份說辭首先也是讓城主大人稍微的猶豫了有那麼一大陣吧。
「よし! 頼むぞ、はち助とやら」
行!那這次的事就讓你八助來辦了。
と、大事な手紙を渡しました。
如此的交待完後、大王則是給人家託付過去了重要的書信。
「はい!」
那我這就立馬出發了!
はち助は、すぐにお城の門から出て行き、すぐに姿が見えなくなりました。
不一會、這就只看八助是已經從大門跑了出去、看不到影了。
「さて、無事に届けてくれるとよいが」
他要是真的能給我無事的送到、那可就真是太好了呀。
手紙を預かったはち助は殿さまの信頼に答えようと、夜も昼も休むことなく走り続けました。
現在就說說人家的八助吧、接受了大王的委託之後是不捨晝夜的、不休息的跑呀跑呀跑。
はち助が出発して、七日目です。
這就已經是人家出發之後連續跑了的第七天了。
「今日で七日目か。何とか今日のうちに、江戸に着いてくれればよいが」
今天已經是第七天了呀、若是此刻人家已經趕赴到了江戶、那這事我看也就成了。
殿さまが心配していると、家来たちが駆け込んできました。
但就是此時、正到大王還在憂心這事的時候呢、突然就是一群人急忙的趕來又是給自己報信來了。
「と、殿さま! はち助が戻ってきました!」
大、大王!八助那傢伙他竟然給跑回來了呀!
「な、なに? もう、戻ったと!? ああっ、もうおしまいじゃあ!」
甚、甚麼?他可咋就給我又跑回來了呀!?天啦、這個時候就算再派其他的人手、時間上也已經無法補救了啊!
ガックリと肩を落とす殿さまに、家来たちはニコニコしながら言いました。
大王現在是一整個人崩潰極了、可這群手下們反而現在卻還是開始笑了起來。
「殿さま、勘違いされては困ります。はち助は無事に、つとめを果たして戻ったのでございます」
大王、是你搞錯啦、是人家八助完成了任務之後又跑了回來。
「それはまことか!」
這怎麼可能!
「はい、江戸からの返事も持ち帰ってございます」
沒有錯的、人家的手上還捎上了江戶那邊的回信呢。
「なぜ、それを早く申さぬ。すぐに、はち助を呼ぶのじゃ」
不可能呀、時間不可能被壓的這麼短、現在馬上先把人給我叫到面前吧。
殿さまの前に呼ばれたはち助は、江戸からの返事をうやうやしく差し出しました。
就這樣、現在是八助來到了殿前、跟大王面對面給人家呈過去了江戶帶來的手信給人過目呢。
返事を確認した殿さまは、大喜びで言いました。
確認了此事無誤之後的大王是一整個的大喜過望呀。
「はち助、ようやってくれた。それにしても飛脚の足で往復半月はかかる道のりを、わずか七日で走るとは、まったくあっぱれな飛脚ぶり。これからはわしの家来として、働いてくれないか」
八助、你這傢伙可就還真行呀、人家專門的飛腳都是往返需要十五天的路程、沒想到竟然就能被你壓低至短短的七天、你甚至都可以說是這飛腳中的飛腳了呀、不如這樣、你就今後都跟著我來幹就對了。
「ありがたきお言葉」
承蒙大王賞識。
こうしてお城のおかかえ飛脚となったはち助は、それからというもの殿さまの手紙を届けるために、何度も江戸へ行くようになりました。
就這樣、日後的八助則是成為了大王的新任專屬飛腳、就從他上班之時的這天算起、現如今已經是不知道給大王傳達過了多少封書信了。
ふつうの飛脚の二倍のはやさで走るはち助は、殿さまにたいそう可愛がられ、大事にされたのです。
因為人家的腳力的殊勝是遠超了其他正常飛腳的兩倍、這樣是讓大王對其照顧有加、十分的看重。
ある日の事、江戸からもどったはち助に、殿さまが言いました。
又是一日、如往常的一樣、這天的大王對著才剛回江戶給自己趕了回來的八助、交待了人家。
「ごくろうであったな、はち助。ゆっくり休むがいいぞ」
這次也是辛苦了你呀、八助、給我好好的先休息一陣子吧。
「はっ、ありがとうぞんじます」
好的、感謝大王關心。
「ところではち助、小浜と江戸の道中(どうちゅう)で、なにかやっかいな物はないか?」
對了、順帶一提八助、就你這天天跑來跑去的一路上、中途是有遇上過甚麼麻煩的事嗎、全都是一路順風?
「はい、別にはございません。・・・いえ、ただ一つだけ、小田原(おだわら→神奈川県)にいる大きなむくイヌには困っております」
報告大王、麻煩的事還真的很少遇到。…………也不對、真要說有的話倒也是有這樣、唯獨就是一件、那就是每當我路徑小田原之時、這裡有一條十分又大又凶的狗是讓我十分的為難。
「ほう、小田原のむくイヌか。これは、おもしろい。はち助ともあろうものが、イヌに困るとは。はははは」
所以說你講的難辦就是指、小田原的惡狗、但給你這樣一說還就真讓我感到吃驚呢、沒想到八助你竟然還怕狗呀、哈哈哈哈。
と、殿さまに笑われたはち助は、てれくさそうに頭をかきました。
就是給大王這樣的一番惹笑後、不好意思的八助也是紅著臉低起了頭。
それからしばらくして、はち助はまた、江戸へ手紙を届けるために旅立っていきました。
等到一陣時日的清閒、這天的八助又是給大王重新的交待了個去到江戶跑腿的吩咐。
ところが今度は、何日たっても戻ってきません。
可這日與往日不同的、一去之後人家是直接的不回了、無論是多等了數日又數日。
「はち助は、まだ戻らんのか? いったい、どうしたというのだ?」
八助這傢伙怎麼這次這麼久了都還沒有回來呀?肯定是路上發生了甚麼要事、到底會能是甚麼呢?
はち助の身に何かあったのではないかと心配する殿さまは、ふと、はち助の言葉を思い出しました。
大王感覺到了此回的不尋常、已經開始擔心了八助是否在路上遭遇了何種不測了、此時的大王這就想起了那句八助往日的話。
「そうじゃ、小田原じゃ! いそげ、はち助を探しにいくぞ!」
對了、是小田原!快點、去那兒看看八助能不能給找的著!
殿さまはさっそくはち助を探し出すために、小田原へと向かいました。
就這樣呀、大王是親自出馬火速的前往了小田原準備去找到人八助。
そして何日も何日も、はち助の行方を探して旅を続けたのです。
就是這一路上花費了多日的時間默默尋蹟呀。
小田原まで、もう少しという山道へさしかかったとき、
現在就離著小田原已經沒有了多遠的一條山路上時了。
「はて、あれはなんじゃろう?」
你們瞧見了沒、在哪兒的是個啥玩意兒呀?
と、殿さまが、草むらの方を指さして言いました。
此刻的大王眼尖用手朝向草叢一指說道。
「さあ、なんでございましょうなあ? ちょっと、見てきましょう」
就在這兒看不清楚到底是個啥、咱們這就走過去都給瞧瞧看吧。
ウマからおりた家来が、草むらをのぞいて大声をあげました。
隨行眾人下馬先探、等再進入了草叢之中一瞧、這樣的喊道了。
「と、殿! これをごらんください!」
大、大王!你快也來瞧瞧這是個啥呀!
そこには真っ白なキツネがいて、大事な手紙の入った箱を抱きかかえるようにして死んでいたのです。
到達了現場後、一隻白狐倒在了這裡、此時人家的懷中是還護著的有一個裝著了重要手信的匣子呢。
これを見た殿さまは、全ての事がわかりました。
就是當大王看見了這一幕之後也是瞬間的將所有事情都明白過來了。
「は、はち助、お前は・・・」
八、八助、沒想到你竟然………
はち助は、殿さまが助けたキツネだったのです。
所謂的八助、其實也就是曾經被大王所救下的那一尾白狐。
小田原でイヌにおそわれながらも、なんとかお城にたどりつこうとして息たえてしまったのです。
為了不負使命、即便已經是在小田原遭遇了惡犬的襲擊之後、也是決意要將書信給送至城中、而也就是在這個路途中因傷亡故了。
殿さまは、そんなはち助の死を大変悲しんで、お城の中に立派な社(やしろ)をたてると、はち助いなりとしてまつりました。
八助的死去讓大王是為之感到了十分的悲痛與惋惜、就這樣的也是在城中為其搭建了一個莊重的祠堂為其供養。
今でも小松城には、はち助をまつるおいなりさまが残っているという事です。
就現如今的小松城內、這尾白狐(八助稻荷大明神)仍被侍奉在了其中。
おしまい
结束
↓ ※オタク構文版 (翻訳者の改変意訳バージョンです) ↓
はち助いなり
白狐
むかしむかし、小松城(こまつじょう)の殿さまが、お忍び(おしのび→身分の高い人がひそかに外出すること)で町の見回りに出かけた時の事です。
到好久以前、小松城的君侯、偷偷跑出去到自己街上轉兩踋看下情況去。
「ココーン! ココーン!」
狐狸叫。
と、まっ白なキツネが、殿さまの前に飛び出してきました。
這一尾白狐就跳藩王面前了、半路。
続いてその後から、男たちが追っかけてきて、
後面一群人到踵。
「このドロボウめ!」
講這狐狸是偷甚麼東西了。
「さあ捕まえた! もう、逃がさんぞ!」
一群人到捉。
と、そのキツネを捕まえると、なぐったりけったりします。
這就到手了、一群人邊打邊膼。
「ココーン! ココーン!」
狐狸慘叫。
キツネが痛そうに泣きさけぶのを見かねた殿さまが、男たちに声をかけました。
藩王看狐狸著孽、對這些男的就講。
「これ! いいかげんに、かんべんしてやったらどうじゃ? かわいそうに、すっかり弱っているではないか」
講這往死裡打狐狸都要著打死了、讓他們停下子。
すると、男たちは言いました。
這群打人的就講。
「へえ、しかし、こいつに魚の干物(ひもの)を荒らされて、店は大損しましたので」
這傢伙幫我、我是乾貨店的、醃好的乾魚著喍爛完了、我這留到它搞甚麼?
「かといっても、キツネの命を取ったところで、魚の干物が帰ってくるわけではあるまい」
你幫它打死起來這魚違可以回來啊。
「それは確かに。けどこのままじゃ、あっしらの気がおさまらねえです」
那我留它繼續喍?不搞死它我心裡不舒服。
「それに、またやられちゃかなわねえ。ここはやっぱり、このキツネを殺してしまわないと」
你東西被老鼠叼了違還想讓它幫你吞出來了、我幫它弄了這毛皮還可以填下損失。
と、男たちは再びキツネをなぐろうとしたので、殿さまはあわてて言いました。
這群傢伙過就又上手了、藩王也是服了這群。
「待て、待て! では、わしがその干物の代金を払おうではないか」
好好好、你屋算下子那批貨好多錢、我幫你填了、不比你搞這事強、你過自己下次注意。
「はあ、まあ、それならいいですが」
那這好傢伙、你願意啊?
手を引っ込めた男たちに、殿さまは十分なお金を渡して言いました。
藩王出手錢也還多、這群男的還賺了。
「その代わり、キツネは連れて行くぞ」
這狐狸我帶走了。
そして殿さまは傷ついたキツネをお城に連れて帰り、薬を塗ってやさしくかいほうしてやりました。
這就帶到主城、還幫狐狸上了下藥。
何日かするうちに、傷が治ったキツネは元気を取り戻しました。
過幾天後、狐狸好了。
「よいか、これからは町に出て、人さまの物を取るような悪い事は決してするでないぞ。わかったな。さあ、山へ帰るがいい」
藩王也準備放狐狸回山上了、想著人捉到打了這麼一餐、按講是不得再下去了。
キツネは頭を下げると、何度も何度もお城の方を振り返りながら、山へ帰って行きました。
狐狸還幫腦鬠一點、像是曉得了別個的交待、這就上山了。
それから数ヶ月が過ぎた頃、お城で大変な事がおこりました。
這事過去差不多幾個月、城裡出變故了。
江戸(えど→東京都)に大切な手紙を届ける役目の飛脚(ひきゃく)の五平次(ごへいじ)が、急な病気で倒れてしまったのです。
以前這馬命貴、又都是武士到騎、書信都是喊人用踋到跑、突然這人過就去了。
殿さまは、困ってしまいました。
藩王惱火了。
「うーん、弱ったのう。この手紙が七日以内に江戸に届かねば、お家の一大事となる。誰かほかに、足のはやい者はおらんのか?」
手上剛好有封書信要七日之內、暫時邏不到託付的人了。
「・・・・・・」
家来たちはお互いに顔を見合わせますが、五平次よりはやく走れる者など、どこを探してもいません。
死的人是五平次、這傢伙踋是好快、㫘個人巴得到他的毛、底下人這就你看我我看你。
「困った。どうしたらよいのじゃ?」
這就不曉得怎麼搞了。
頭をかかえる殿さまのところへ、家来の一人があたふたとかけつけました。
藩王也犯難、這就一個傢伙急到跑進來了。
「殿! 江戸まで、七日以内に走るという男がおります」
老闆老闆!有辦法了。
「な、なんじゃと! すぐに呼べ!」
你講。
家来に案内されて、一人の若者がお城にやってきました。
這就又過領進來一條人。
「わたしは山向こうに住む、はち助という者です。足のはやさには、いささかの自信があります。どうか今回の仕事、このはち助にお申しつけください」
別個講自己喊八助、住對面山上的、這踋快當、自己可以接這案子。
この申し出に、殿さまはしばらく迷ってはいましたが、
這人藩王也不曉得啊、不曉得託不託、想一陣。
「よし! 頼むぞ、はち助とやら」
と、大事な手紙を渡しました。
好、就是你了。
這就書信一過。
「はい!」
別個也是一聲應。
はち助は、すぐにお城の門から出て行き、すぐに姿が見えなくなりました。
八助這看到看到人過跟到不見了。
「さて、無事に届けてくれるとよいが」
莫半路出甚麼意外啦。
手紙を預かったはち助は殿さまの信頼に答えようと、夜も昼も休むことなく走り続けました。
這八助也是肯跑、不分晝夜兩條踋都到達達達。
はち助が出発して、七日目です。
這就跑七天。
「今日で七日目か。何とか今日のうちに、江戸に着いてくれればよいが」
藩王這邊人都還不知情、急到的、不曉得到㫘到。
殿さまが心配していると、家来たちが駆け込んできました。
藩王人捉急、底下人來消息了。
「と、殿さま! はち助が戻ってきました!」
老闆、別個人回來了!
「な、なに? もう、戻ったと!? ああっ、もうおしまいじゃあ!」
啊、回來啦!夾卵、這稀爛啦!
ガックリと肩を落とす殿さまに、家来たちはニコニコしながら言いました。
藩王這就想肯定是事㫘辦成、莫興連路都邏不到哦。
「殿さま、勘違いされては困ります。はち助は無事に、つとめを果たして戻ったのでございます」
㫘、別個是搞完跑回來了、東西送到邊了。
「それはまことか!」
有這麼快?
「はい、江戸からの返事も持ち帰ってございます」
書信都帶到的。
「なぜ、それを早く申さぬ。すぐに、はち助を呼ぶのじゃ」
早不講、駭死我了、快幫人喊來。
殿さまの前に呼ばれたはち助は、江戸からの返事をうやうやしく差し出しました。
來邊、這過也就幫書信呈了。
返事を確認した殿さまは、大喜びで言いました。
看樣子是確實、藩王好高興。
「はち助、ようやってくれた。それにしても飛脚の足で往復半月はかかる道のりを、わずか七日で走るとは、まったくあっぱれな飛脚ぶり。これからはわしの家来として、働いてくれないか」
就講這跑最快都要半月往返、你七天一條來回、以後過跟我混算了。
「ありがたきお言葉」
八助這就感謝。
こうしてお城のおかかえ飛脚となったはち助は、それからというもの殿さまの手紙を届けるために、何度も江戸へ行くようになりました。
八助這也就到城里頭作事了、也穩定跑了一大陣。
ふつうの飛脚の二倍のはやさで走るはち助は、殿さまにたいそう可愛がられ、大事にされたのです。
因為這一條人就抵二條、藩王也就賞識、過了厚待。
ある日の事、江戸からもどったはち助に、殿さまが言いました。
這天八助又是剛跑完回來。
「ごくろうであったな、はち助。ゆっくり休むがいいぞ」
藩王就交待好生休息。
「はっ、ありがとうぞんじます」
八助應聲。
「ところではち助、小浜と江戸の道中(どうちゅう)で、なにかやっかいな物はないか?」
問他這路上有碰到過甚麼事吧。
「はい、別にはございません。・・・いえ、ただ一つだけ、小田原(おだわら→神奈川県)にいる大きなむくイヌには困っております」
八助講都好、但是小田原這地方有條好大的狗、自己好怕。
「ほう、小田原のむくイヌか。これは、おもしろい。はち助ともあろうものが、イヌに困るとは。はははは」
長毛狗、你怕這傢伙啊、哈哈哈哈。
と、殿さまに笑われたはち助は、てれくさそうに頭をかきました。
被藩王笑八助還有點不好意思幫頭一刨。
それからしばらくして、はち助はまた、江戸へ手紙を届けるために旅立っていきました。
㫘好久、這新任務就又來了。
ところが今度は、何日たっても戻ってきません。
但這次是好久㫘回。
「はち助は、まだ戻らんのか? いったい、どうしたというのだ?」
藩王這邊也就捉急。
はち助の身に何かあったのではないかと心配する殿さまは、ふと、はち助の言葉を思い出しました。
藩王㫘點線索、跟八助交談得來的信息也只限於。
「そうじゃ、小田原じゃ! いそげ、はち助を探しにいくぞ!」
快、去小田原、到條長毛狗的地方去訪下子。
殿さまはさっそくはち助を探し出すために、小田原へと向かいました。
從交談所限、藩王能邏的地方也就只有小田原。
そして何日も何日も、はち助の行方を探して旅を続けたのです。
這就幾日幾夜到外面邏人。
小田原まで、もう少しという山道へさしかかったとき、
離小田原進了、這就一條山路。
「はて、あれはなんじゃろう?」
那條是條甚麼哦?
と、殿さまが、草むらの方を指さして言いました。
藩王幫草裡面一指。
「さあ、なんでございましょうなあ? ちょっと、見てきましょう」
哪個看下子去。
ウマからおりた家来が、草むらをのぞいて大声をあげました。
護衛下馬進草。
「と、殿! これをごらんください!」
我日、是這案子!
そこには真っ白なキツネがいて、大事な手紙の入った箱を抱きかかえるようにして死んでいたのです。
一條白狐、懷裡面護到條盒子、死那裡的。
これを見た殿さまは、全ての事がわかりました。
「は、はち助、お前は・・・」
藩王過一下懂完了。
はち助は、殿さまが助けたキツネだったのです。
白狐就是八助。
小田原でイヌにおそわれながらも、なんとかお城にたどりつこうとして息たえてしまったのです。
就是因為狐狸才怕狗、半路被狗喍還是想跑回去復命、這就過倒路邊了。
殿さまは、そんなはち助の死を大変悲しんで、お城の中に立派な社(やしろ)をたてると、はち助いなりとしてまつりました。
藩王失了八助好是傷心、到主城專門設了個靈堂、幫白狐貢到。
今でも小松城には、はち助をまつるおいなりさまが残っているという事です。
現在的小松城、還有條八助稲荷白狐祭。
おしまい
结束
(回到上一页)
|