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福娘童話集 > 日本民間故事 > 七月

7月10日の日本民話
(7月10日的日本民間故事)
鬼が笑う

鬼が笑う (健全普通話版)
鬼笑了

日本語 ・日本語&中国語

♪音声配信(html5)
音声 ヤマネコギン
おりがみをつくろう ( おりがみくらぶ より)
赤鬼・青鬼の折り紙あかおに・あおおに船の折り紙ふね(ぼーと)

むかしむかし、ある村に、とても立派な屋敷(やしき)に住んでいるお金持ちがいました。
在很久很久以前、位於一個村子內、在這就住有了一位十分有錢的大老爺、人家的大宅院也是給起的富麗堂皇呢。

そしてその家の可愛い一人娘が、遠くの町へ嫁入りをする事になりました。
然後呀就繼續說說這個家、老大爺家的一位獨女、也就是大小姐、已經是給談好了婚事準備是給要嫁去遠方的一個鎮子上了。

嫁入りの朝、お迎えのカゴが来て花嫁は乗り込みました。
時間就來到了迎親大隊前來接新娘子的這個大清早、等恭送了人家大小姐一坐上了這花轎呀。

そして母親や親戚(しんせき)の人たちが大勢カゴについて、峠を越えて行きました。
一隊隊的敲鑼打鼓的隊伍這就也在母親與諸位親朋好友的帶領下開始出發了、長長的隊列就是那樣一路的翻山越嶺。

ところが急に空が暗くなってきたかと思うと黒雲がおりて来て、花嫁の乗ったカゴをつつんでしまったのです。
可就是突然等走到了這半路、天上是雲空驟暗、此時又是一朵黑雲自天上急轉而下、就看黑雲是將花轎一籠過後、好傢伙、花轎是給直接拖了起來。

そして黒雲はそのまま花嫁をさらって、飛んで行ってしまいました。
就這樣呀、穩住了花轎之後的黑雲就是那麼的又上了天、飄著飄著就給你飛走不見了去。

母親は大事な娘をさらわれてしまったので、どんな事をしても娘を探して助け出そうと思いました。
母親就在眼前看到了自己的寶貝女兒是被這樣抓走了之後、心裡想的就是無論如何現在都要把女兒給找到、然後並把她救出來呀。

そこで黒雲の飛んで行った後を追って、山でも野原でも林の中でも探して歩きました。
所以說呢、轎子被俘走的那個當下、母親的步伐就已經是朝著天空中的黑雲給追了過去、母親是翻過了大山越過了草地又進入了深林。

ある日の事、母親は大きな川の近くの野原で小さなお堂を見つけました。
不知時間是過去了多久、這就今天、母親在一條河流的草原附近是又看見了一間小廟。

そろそろ日がくれてくる頃だったので、母親はそこへ行って言いました。
畢竟這時的天色已晩、母親也就是來到了人家的這邊問上了幾句話。

「もしもし。すみませんが、今夜ここに泊めてもらえませんか?」
請問有人在嗎、拜託、麻煩能幫個忙讓我今晚就在這裡借宿一晚嗎?

すると中から、若い尼(あま)さんが出て来て、
打聽完了之後、就這樣呀、不一會兒裡面就是出來了一位年輕的尼姑。

「ふとんも食べる物もありませんが、こんな所でよかったら、どうぞお泊まりください」
你要選擇留在這的話是可以留、但是提前給你說好、我們這並沒有食物以及睡覺的被子呢、若是合意的話你也就自己看著將就吧。

と、言ってくれたのです。
人家是給答復上了這麼的一句。

母親はせまいお堂の中に入ると、疲れていたのですぐに横になりました。
就這樣呀、母親也是很快的給進入了這個小廟之中、因為十分疲憊的緣故、立馬的也就是在地板上直接躺了下去。

尼さんは自分の着ていた衣を一枚脱いで、母親にかけてあげました。
而在一旁的尼姑見狀後則也是隨即褪下了自己的一件僧衣是給人覆了上去。

そして、
然後呀就又。

「お前さんの探している娘さんは、川向こうにある鬼の屋敷にさらわれています。
就是你苦苦找尋的那位女兒呀、人家可就住在了附近這條河的對面方向呢、過了河、在那就能看到一間鬼之家。

屋敷へ行くには橋を渡りますが、橋では鬼に飼われている犬が番をしています。
但是若是想要過河、那就必須得先經過一條橋樑才行呢、可那條橋上是有著一條被鬼飼養著的兇惡大狗。

でも犬は昼のうちは居眠りをしているから、そのすきをねらえば渡ることが出来るでしょう。
但是那隻狗若是在白天的時候、一旦到了中午時分就會安心的打著盹睡覺、若是能趁著這個間隙那麼也就能很容易的就順利過橋了。

けれどその橋はそろばん橋といい、玉がたくさんついていますから、その玉を踏まないようにして渡って行きなさい。
而橋上因為是被佈置了很多算珠的緣故、所以也被叫做是算盤橋、在過橋時你可千萬要注意不要給不小心踩踏到了這些算珠了去、若是它們一響就會報警。

もし玉を踏むと犬が目を覚ましますから、よく気をつけなければなりませんよ」
這個聲音一旦是把兇惡的大狗給吵醒了起來、所以說呀、過橋時記得要千萬的留心。

と、教えてくれたのです。
尼姑就這樣的是給母親傳達過去了一連串的訊息。

母親はどうして尼さんが娘の事を知っているのか不思議に思いましたが、ひどく疲れていたため、そのまま間グッスリとねむってしまいました。
此刻的母親也就是感覺到了很納悶、這人是為何會知道自己正在尋找著女兒的事的呢?但卻是因為此時的自己太過於疲憊、昏昏沈沈的腦袋就那麼是直接熟睡了過去。

夜が明けて母親が目を覚ました所は、驚いた事にあたり一面にヨシのしげった野原で、お堂もなければ尼さんの姿も見当たりません。
而再次等到了天亮一覚醒來之後、母親驚訝的發現自己起身的地方、此刻哪還是甚麼小廟的地板之上呀、現在的四野八荒不就都是一片片的荒野嗎、自己所處的草地附近也已經是根本看不見昨日的小廟以及跟那位尼姑的影了。

ふと見ると、そばには雨風にさらされた石塔が一つありました。
再一望、就自己的邊上驚見了一座石塔、人家已經飽受了風雨變得古朽破敗了起來。

「不思議な事もあるものね。泊めてくださったり、娘の事を教えてくださったり。何さまかは知りませんが、どうもありがとうごさいました」
這一切真的都是太過於神奇了、昨日的那位願意收留了我一夜的姑娘雖然不知道人家是何方的高人、可被人家給我透露了這麼多的關鍵信息、這讓我真的是十分十分的感激呀。

母親は石塔に向かってお礼を言ってから、尼さんに教えられたとおりに川へ行ってみました。
母親就這樣的是朝著石塔述說出了自己的一翻心裡話、而後便就又是透過昨日尼姑的提點、找地方開始過河了。

すると橋の近くで犬が居眠りをしていたので、そろばん橋の玉を踏まないようにそろそろと気をつけて渡りました。
走呀走呀走、真的等來到了一座大橋邊然後又給看到了橋上的一條正在睡著覺的大狗後、母親知道了這就是那座算盤橋了、小心翼翼的不踩著算珠將橋就給過了。

無事に橋を渡りきってしばらく行くと、
這就等人家無事渡過了橋。

♪バッタン、バッタン
啪嗒、啪嗒、啪嗒。

と、聞き覚えのある機(はた)をおる音が聞こえて来ました。
一下子也就又聽到了這陣熟悉的打線聲。

(この音は、娘が機をおる音!)
(這個聲音、是我的女兒正在打著絲線呢!)

母親はその音の方に近づいて行って、娘の名前を呼びました。
母親連忙的這就是朝著發出了聲音的方向快步趕去、並且還一邊跑一邊又是叫喊著自己女兒的名字呢。

すると娘が、鬼の屋敷から走り出て来たのです。
就這樣呀、聽到了母親的呼喊後、女兒也是自己從鬼屋裡面給走了出來。

「お母さん、どうしてここへ?!」
母親、你是怎麼來到了這呀!?

「お前、無事だったのね!」
天啦、你沒有事可真是太好了呀!

母親と娘は、抱き合って再会を喜びました。
此刻就是母親與女兒激動的擁抱在了一起、兩人全都是感動了個不行。

今はちょうど、鬼たちは出かけて行って留守です。
說來也巧了、現在的這個時候還就正是鬼有事出了門不在家的一段時間。

娘は大急ぎで母親にご飯を食べさせると、鬼に見つけられないように母親を石のひつの中に隠しました。
利用了這段空閒時間女兒先是連忙的為母親準備了飯菜、吃完後為了就是待會鬼回來時以防母親給其發現了、又是把母親立即的叫進了石櫃子裡面讓其躲藏了起來。

そして間もなく、鬼が帰って来ました。
真的就是不一會兒的功夫、鬼他回家了呀。

鬼は家に入ると人間のにおいがすると言って、あたりをクンクンとかぎました。
可人家回家後的第一句話就是說這屋子裡面有怪味、這味道一定就是人、開始了這裡哪裡的狂嗅。

「人間など、だれも来なかったよ」
家裡是不可能有人來的、誰都沒有來過呢。

娘がそう言っても、鬼は庭の花を見るために出て行きました。
女兒這樣的解釋了一通、可鬼疑心病重、這就又來到了院子裡面觀察起了花朵。

庭の花には不思議な力があって、家の中にいる人間の数だけ花が咲くのです。
說道這院子裡面的花朵那可就是有著魔力呀、它開花的數量就是剛好能對準這屋裡存在的人數這樣。

鬼が見てみると、今朝は一つだった花が二つ咲いていました。
等鬼來到院子裡瞧上了這花、好傢伙、這不就是今天一早裡、庭院裡面的花盛開了兩朵嗎。

「お前、人間を隠しているだろう!」
你在騙人、快說你把人藏哪兒了!

鬼が怒鳴ってきたので、娘はとっさに考えて言いました。
鬼直接就是一聲怒吼、可這並能沒有把女兒給鎮住呀、人家立馬就是已經給你想到了。

「そ、それはきっと、わたしのお腹に赤ちゃんが出来たからよ。そのために花が一つ増えて、二つになったのでしょう」
這、這肯定就是我的肚子裡面已經懷上了你的小寶寶的呀、所以說今天這院裡裡面的花它也就自己是增添了一朵、變為這二了。

すると今まで怒っていた鬼は急に飛びあがって喜び、大声を出して家来たちを呼び集めました。
看來這招是相當的奏效、現在的鬼又是突然的態度發生了個一百八十度的大轉換、開始了嘻嘻哈哈的狂笑、立馬的、大聲了喚來了所有的小鬼們

「祝いじゃ! 酒を持って来い! 太鼓(たいこ)も持ってくるんじゃ! 早くしろ! 川の番をしている犬どもを殺して、酒のさかなにしてしまえ!」
今天有喜事!大家都去給我把酒全部給搬來呀!還有那個大鼓也給我整上、快快快!對了、還去個人再把那隻橋上的看門狗也給我宰了、就當做是下酒菜了!

鬼はそう叫んで、飛び回りました。
鬼王就是這樣的一通命令佈置完後、現在的自己也是連忙也動身一起去幫上這忙去了。

鬼の屋敷はたちまち大騒ぎになりましたが、そのうちに鬼たちは酒によいつぶれて、みんな寝込んでしまいました。
不一會兒、現在的鬼宅裡面就跟熱鬧的是菜市場裡面一樣了、再等酒菜又是全部上齊、大家你一口我一口的互相的灌上了以後、好傢伙、一個個全部都是給醉的倒地不起全放翻了。

「今のうちだわ」
就是現在呀。

娘は石のひつから母親を出すと、二人で鬼の家から逃げ出しました。
女兒先是打開了石櫃讓母親出來後、再就是兩人四腿一抹油的瘋狂從鬼屋中開始跑路了。

川岸に着くと船がつないであったので、二人はそれに乗って向こう岸へこいで行きました。
很快的兩人就已經是來到了這大河的前方、因為是恰好就看見了有一隻船、這就直接是坐了上去瘋狂的划起來了。

その頃、眠っていた鬼はのどがかわいて目が覚めました。
場景一轉、現在回到鬼屋、鬼王因為突然感覺喉嚨很渴的緣故這就想要起身喝水、睜眼了。

「おい、水をくれ!」
喂喂、去把水給我整來呀!

鬼は娘を呼びましたが、返事もなければ姿も見えません。
鬼王這就呼喚起了女兒、但就半天是發現了怎麼無人應聲呀。

「さては、逃げたな!」
甚麼、這是給我偷偷跑掉了嗎!

鬼は家来を起こすと、一緒に母親と娘の後を追いました。
鬼王驚覺了大事不妙之後立馬的就是搖醒了所有醉死的酒鬼們、組著團是追趕起人家母女兩人去了。

川岸に着いて見ると母親と娘の乗った船が、もう向こう岸の近くまで行っているのが見えました。
很快的、鬼王大軍這就也來到了岸邊呀、一眼這就看到了、就是那條在河面上搭載著母女兩的小舟、可她們兩人這不都即將的是要給到岸了嗎。

「それ、川の水をみんな飲んでしまうんだ!」
快、給我聽好了、我們大家一起發力、現在就把這條河的河水全部給它喝光了起來、吸水進肚呀!

鬼が家来たちに大声で言いつけると、家来の鬼たちは川に顔をつっこんで水をガブガブと飲み始めました。
只見鬼王一聲號令起、眾鬼將們紛紛都是將嘴靠近了河面開始大口咕嚕咕嚕的豪飲了起來。

すると川の水はたちまちなくなり、母親と娘の船はどんどん後戻りして来ました。
就這一輪猛烈的勢頭呀、河水很快的就以肉眼可見的速度是迅速的給乾枯了起來、而那艘河面上母女兩所乘坐的船隻自然也是越來越往後了。

いよいよ鬼たちにつかまりそうになったとき、あの尼さんがどこからか現れて、
就這麼的一隻小船、很快也就是要被這無盡的黑洞給吸納到鬼所處的那邊岸上的時候、當初的那位尼姑人家就突然的是在船上也給出現了呀。

「お前さんたち、グズグズしていないで、早くお尻をまくって鬼どもに見せてやりなさい!」
天啦、你們兩個可別在給我磨磨蹭蹭了呀、趕快的給我把褲子脫光光、把你們的兩個屁股蛋子快點的朝鬼們給露出來呀。

と、言いました。
直接就是來了這麼個一句。

尼さんも一緒になって三人が着物のすそをまくると、鬼たちにお尻を向けてプリプリプリッと振って見せました。
說完後這人家都是自己已經先開始拉起了這褲腰帶、就這樣呀、三人的褲腰帶是一齊的一鬆、三隻屁股是齊刷刷的對準了眾鬼的朝向一挺、然後又是一搖一搖的跳起了這抖屁屁舞。

さあ、それを見た鬼たちはゲラゲラと大笑いです。
就是這一幅滑稽的樣子、引的是眾鬼們當即鬨堂大笑。

そのために飲んでいた水を、すっかり吐き出してしまいました。
然而也就是這一笑、讓眾鬼們把肚子裡吸入的河水全部都是前功盡棄的一口給噴了出來。

そしてそのおかげで船は向こう岸まで押し流され、母と娘はあぶないところを助かったのです。
拜其所賜、就這一陣猛烈的推波助瀾之勢是讓小舟都給直接衝到了對邊的河岸上去了、母女兩人也是成功的在這危機一發之際虎口脫險。

ですが不思議な尼さんはどこへ行ったのか、そのままいなくなっていたそうです。
可也就是這時、那名本來應該也是在船上一起的尼姑卻唯獨不見了蹤影、此刻的人家都已經不知道是走多遠去的呢。

おしまい
结束

↓ ※オタク構文版 (翻訳者の改変意訳バージョンです) ↓

鬼が笑う
逗鬼笑

むかしむかし、ある村に、とても立派な屋敷(やしき)に住んでいるお金持ちがいました。
到好久以前、是每條村都有條一條房子起到好大又有錢的富貴人家。

そしてその家の可愛い一人娘が、遠くの町へ嫁入りをする事になりました。
這村也不例外、這就大家閨秀也到了年齡、也是幾個媒人一走、談婚論嫁了、要嫁別地去了。

嫁入りの朝、お迎えのカゴが来て花嫁は乗り込みました。
這就當天、轎子來迎。

そして母親や親戚(しんせき)の人たちが大勢カゴについて、峠を越えて行きました。
現場是人頭串動、又接又迎又送、大大一條車隊排起長龍、迎親大部隊這就出發了、來到一條坡。

ところが急に空が暗くなってきたかと思うと黒雲がおりて来て、花嫁の乗ったカゴをつつんでしまったのです。
夾卵、出鬼怪了、天過一下暗了、這就看到降下一朵黑雲幫花轎一籠。

そして黒雲はそのまま花嫁をさらって、飛んで行ってしまいました。
好傢伙、這新娘過被黑雲妖拐走了、劫親了。

母親は大事な娘をさらわれてしまったので、どんな事をしても娘を探して助け出そうと思いました。
這就娘老頭好急好急、大喜日子出這事、一下陣腳亂了、但這些都先不管、最主要的是要幫這不見的人邏回來去。

そこで黒雲の飛んで行った後を追って、山でも野原でも林の中でも探して歩きました。
這過天上還看得到雲到飛、快去跟兩踋、等完全不見了、也過完全只曉得條方向、這就中途的山上啊、野地啊、林子啊、都過跟你邏㤒了。

ある日の事、母親は大きな川の近くの野原で小さなお堂を見つけました。
但就估計出條大致方位、只能瞎子摸人、有天媽邏到條河邊、走啊走又是草地、甚麼卵㫘看到、就一個土地廟到。

そろそろ日がくれてくる頃だったので、母親はそこへ行って言いました。
黑也暗了、算啦、先進去看下子、看讓人歇吧。

「もしもし。すみませんが、今夜ここに泊めてもらえませんか?」
䯨下子門、看裡面有人到吧、講明來意了。

すると中から、若い尼(あま)さんが出て来て、
裡面這就來條尼姑。

「ふとんも食べる物もありませんが、こんな所でよかったら、どうぞお泊まりください」
講地方簡陋、住是可以住、但是㫘睡覺的地方、只能留人。

と、言ってくれたのです。
母親はせまいお堂の中に入ると、疲れていたのですぐに横になりました。
就這裡了、這㫘地方去了、邏個乾淨地方直接靠了。

尼さんは自分の着ていた衣を一枚脱いで、母親にかけてあげました。
尼姑這就取自己紗批別個身上的。

そして、
「お前さんの探している娘さんは、川向こうにある鬼の屋敷にさらわれています。
突然冷不防的一句、你屋女到河對面鬼屋裡面。

屋敷へ行くには橋を渡りますが、橋では鬼に飼われている犬が番をしています。
到對岸就要過橋、但是橋上有條狗是鬼養的幫路卡到的。

でも犬は昼のうちは居眠りをしているから、そのすきをねらえば渡ることが出来るでしょう。
你看到狗睡覺的時候小心點就可以偷偷摸過去。

けれどその橋はそろばん橋といい、玉がたくさんついていますから、その玉を踏まないようにして渡って行きなさい。
那橋也不一般、鬼專門有過佈置、算盤橋上面一些算盤的珠珠。

もし玉を踏むと犬が目を覚ましますから、よく気をつけなければなりませんよ」
你只要不小心一踩到、狗絕對醒。

と、教えてくれたのです。
交待了。

母親はどうして尼さんが娘の事を知っているのか不思議に思いましたが、ひどく疲れていたため、そのまま間グッスリとねむってしまいました。
媽就覺得這尼姑神啦、是怎麼曉得這些事的哦、連自己到邏女都清楚、但是人好疲、想不起了、直接睡了去。

夜が明けて母親が目を覚ました所は、驚いた事にあたり一面にヨシのしげった野原で、お堂もなければ尼さんの姿も見当たりません。
天亮媽眼一開、又是荒野一片、昨天看到的全不見了。

ふと見ると、そばには雨風にさらされた石塔が一つありました。
入眼處就唯有一塊埋骨地。

「不思議な事もあるものね。泊めてくださったり、娘の事を教えてくださったり。何さまかは知りませんが、どうもありがとうごさいました」
媽覺得奇、這莫就是自己碰到了鬼神、但是別個是幫了自己、也不覺得後怕。

母親は石塔に向かってお礼を言ってから、尼さんに教えられたとおりに川へ行ってみました。
對到靈墓作了個揖、上路了。

すると橋の近くで犬が居眠りをしていたので、そろばん橋の玉を踏まないようにそろそろと気をつけて渡りました。
這就看到橋了、剛好狗到睡覺、媽踋上就好小心的幫橋過了。

無事に橋を渡りきってしばらく行くと、
♪バッタン、バッタン
這就一過橋、
不曉得是一陣甚麼聲。


と、聞き覚えのある機(はた)をおる音が聞こえて来ました。
但是又熟悉。

(この音は、娘が機をおる音!)
是我女到打絲線!

母親はその音の方に近づいて行って、娘の名前を呼びました。
媽往聲音的地方衝、邊跑邊喊。

すると娘が、鬼の屋敷から走り出て来たのです。
這就看到女從鬼屋過自己跑出來了。

「お母さん、どうしてここへ?!」
看到自己媽好驚異、問她怎麼來的。

「お前、無事だったのね!」
媽就好激動。

母親と娘は、抱き合って再会を喜びました。
幫女一抱。

今はちょうど、鬼たちは出かけて行って留守です。
剛好就巧、這鬼出去吃酒去了、不然稀爛。

娘は大急ぎで母親にご飯を食べさせると、鬼に見つけられないように母親を石のひつの中に隠しました。
女先幫媽邀進屋吃飯、又幫媽往櫃子裡面一收、鬼屋裡面傢具都是嵒頭的、連這櫃子都是石的。

そして間もなく、鬼が帰って来ました。
前腳進櫃、後踋鬼就進屋了。

鬼は家に入ると人間のにおいがすると言って、あたりをクンクンとかぎました。
一進屋就用鼻子聞啊聞、講這騷氣是條人的。

「人間など、だれも来なかったよ」
㫘人的、就是我。

娘がそう言っても、鬼は庭の花を見るために出て行きました。
但鬼好像不怎麼信、跑院子裡面看花去了。

庭の花には不思議な力があって、家の中にいる人間の数だけ花が咲くのです。
這院裡裡面花不曉得是甚麼鬼、屋裡有幾條人它就開幾朵花。

鬼が見てみると、今朝は一つだった花が二つ咲いていました。
鬼一看今天早上前踋出去才開一朵、現在後踋回來過變兩朵了。

「お前、人間を隠しているだろう!」
不老實、騙我是把!收人!

鬼が怒鳴ってきたので、娘はとっさに考えて言いました。
鬼兩個眼睛一鼓、好駭人、還是女的最會騙人。

「そ、それはきっと、わたしのお腹に赤ちゃんが出来たからよ。そのために花が一つ増えて、二つになったのでしょう」
直接講這可能就是我肚子裡面的兒、幫鬼都過糊弄過去了。

すると今まで怒っていた鬼は急に飛びあがって喜び、大声を出して家来たちを呼び集めました。
這鬼態度過一下大轉變、開始喜當爹了、笑了個卵脬翻天、馬上喊一屋子鬼過來慶祝。

「祝いじゃ! 酒を持って来い! 太鼓(たいこ)も持ってくるんじゃ! 早くしろ! 川の番をしている犬どもを殺して、酒のさかなにしてしまえ!」
今天我當爹了!取酒來、幫橋上的狗也殺了去、我們吃狗肉、你們去搞點鑼鼓過來、搞喜慶點。

鬼はそう叫んで、飛び回りました。
鬼這就發癲了、滿屋子到處跑、不停了。

鬼の屋敷はたちまち大騒ぎになりましたが、そのうちに鬼たちは酒によいつぶれて、みんな寝込んでしまいました。
都到大家所有鬼幾壺酒一落肚、全醉了去、睡死了。

「今のうちだわ」
快跑!

娘は石のひつから母親を出すと、二人で鬼の家から逃げ出しました。
女幫媽一扯、趁到現在這條機會馬上跑了。

川岸に着くと船がつないであったので、二人はそれに乗って向こう岸へこいで行きました。
跑到跑到就又是那條河攔到了、這邊㫘橋、但是看到有船、兩條人就上舟划啊划。

その頃、眠っていた鬼はのどがかわいて目が覚めました。
這時鬼已經慢慢醒了。

「おい、水をくれ!」
喂!哪個跟老子拿點水過來。

鬼は娘を呼びましたが、返事もなければ姿も見えません。
這喊的其實就是女、但是不見有人回話啊、鬼起來自己邏人、好傢伙、㫘看到。

「さては、逃げたな!」
敢跑!老子要打斷你的腿!

鬼は家来を起こすと、一緒に母親と娘の後を追いました。
這就快幫這些個醉鬼搖醒、一起出去辦事了。

川岸に着いて見ると母親と娘の乗った船が、もう向こう岸の近くまで行っているのが見えました。
鬼動作是快了個卵脬翻天、這兩腳工夫就也靠岸了、但看別個那邊都要上岸了。

「それ、川の水をみんな飲んでしまうんだ!」
幫老子跟這河裡面的水全吸了!快點!

鬼が家来たちに大声で言いつけると、家来の鬼たちは川に顔をつっこんで水をガブガブと飲み始めました。
這就鬼王下令、所有大鬼就都腦鬠河裡面一攡、到哪裡呋啊呋。

すると川の水はたちまちなくなり、母親と娘の船はどんどん後戻りして来ました。
這就像是開閘放水、水流形成一條漩渦、到幫兩娘母的船往後面攪、這過就要吸鬼邊上去了。

いよいよ鬼たちにつかまりそうになったとき、あの尼さんがどこからか現れて、
鬼就要事成的時候、又是那條尼姑現身了。

「お前さんたち、グズグズしていないで、早くお尻をまくって鬼どもに見せてやりなさい!」
莫騃!快點脫褲子、幫屁股對到鬼!

と、言いました。
交待了。

尼さんも一緒になって三人が着物のすそをまくると、鬼たちにお尻を向けてプリプリプリッと振って見せました。
尼姑這也一起褲子一扯、兩個屁股蛋子一張開、對到鬼搖擺。

さあ、それを見た鬼たちはゲラゲラと大笑いです。
鬼看到這幕過就狂笑不止、破了功。

そのために飲んでいた水を、すっかり吐き出してしまいました。
好傢伙、之前吸到嘴巴裡面的那些水現在全吐出來了。

そしてそのおかげで船は向こう岸まで押し流され、母と娘はあぶないところを助かったのです。
這一下成推波助瀾之勢、直接過幫兩娘母的小舟過送到邊了。

ですが不思議な尼さんはどこへ行ったのか、そのままいなくなっていたそうです。
人過來啦、但兩娘母都還㫘來及講出感謝二字、寒暄都還㫘寒暄、恩人過就不見了去、看不到了、早不曉得不見去哪裡了。

おしまい
结束

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