|
 |
2年生のイソップ童話

ネズミと牡(おす)ウシ
ネズミにかまれた牡(おす)ウシが、腹(はら)を立てて、ネズミを捕(つか)まえようとしました。
しかしネズミは、牡(おす)ウシのこうげきをうまくかわして、自分(じぶん)の穴(あな)へ、逃げ込(にげこ)みました。
牡(おす)ウシは、じまんの角(つの)で穴(あな)をほり返(かえ)そうとしましたが、ネズミの穴(あな)は、思(おも)ったよりも深(ふか)く、ネズミを引(ひ)きずり出す前(まえ)に疲(つか)れてしまい、穴(あな)の前(まえ)にしゃがみ込(こ)んで、グーグーと、寝(ね)てしまいました。
それを知(し)ったネズミは、そっと穴(あな)から出てくると、牡(おす)ウシにしのびより、そしてもう一度(いちど)かみついて、すばやく穴(あな)の中へ逃げ込(にげこ)みました。
牡(おす)ウシはビックリして、はね起(お)きましたが、どうしてよいやら分(わ)からずに、モーモーと、なくばかりです。
すると、ネズミが穴(あな)から、頭(あたま)を出していいました。
「へへん。大きければよいとは、限(かぎ)らないのさ。こと、いたずらにかけちゃ、小さい方(ほう)が、ずうっと有利(ゆうり)なのさ」
たしかに、いたずらするときは、目立つ大きな体(からだ)よりも、小さい体(からだ)のほうが有利(ゆうり)です。
しかし、あまり調子(ちょうし)にのっていると、そのうち、痛(いた)い目にあいますよ。
おしまい

|
 |
|