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5月24日の小話
ネコの名
子どもたちが集まって、おしゃべりをしています。
「この間、ネコをもらったけど、名前がまだないんだ。ほかのネコに負けないような強い名前をつけようと思うんだけど、何ていう名前がいいだろう?」
「そりゃあ、青空とつけるといいよ。青空は大きくて気持ちがいいからね」
「いやいや、青空は雲にはかなわないよ。だから、雲とつけなよ」
「それでも雲は、風にはかなわないよ。風に吹き飛ばされてしまうよ」
「それじゃあ、風とつけようか?」
「いや、だめだ。風は家の壁にはかなわないよ。家の壁は風を通さないもの」
「ほんとだね、では、壁とつけよう」
「いや、壁もネズミにかじられて、穴が開くよ」
「そんなら、ネズミにしよう」
「いやいや、ネズミも、ネコにはかなわない」
「なるほど。いっそのこと、ネコという名にしておこう」
「そうだね、それがいいよ」
おしまい
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