|
 |
福娘童話集 > きょうの江戸小話 > 6月の江戸小話 > ごんすけのおつかい
6月13日の小話

ごんすけのおつかい
むかし、ある店に、ごんすけという、あわてものがはたらいていました。
「おーい、ごんすけ」
だんなさんのおよびです。
「へーい、なんでございますか」
「ちょいと、となりのまちの、もくべえさんのところへ、ことづけをたのまれておくれ」
「へーい、では、さっそく」
ごんすけは、ことづけのなかみもきかないで、とびだしていきました。
「あいかわらず、そそっかしいやつじゃ」
だんなさんがあきれていると、まもなく、ごんすけがもどってきました。
「ことづけをわすれていって、こまったろう」
すると、ごんすけが、すましていいました。
「しんぱいありません。さいわい、もくべえさんはおるすでした」
おしまい
|
 |
|