福娘童話集 > 新作の紹介 福娘童話集 きょうの新作昔話 童話・昔話・おとぎ話の福娘童話集
     11月23日の豆知識

366日への旅
きょうの記念日
勤労感謝の日
きょうの誕生花
みかん
きょうの誕生日・出来事
1976年 三瓶 (芸人)
  11月23日の童話・昔話

福娘童話集
きょうの日本昔話
上と下
きょうの世界昔話
悪魔のすすだらけきょうだい
きょうの日本民話
もんじゃの吉
きょうのイソップ童話
モミの木とイバラ
きょうの江戸小話
風穴
広告
 


福娘童話集 > きょうの新作昔話 > 四郎と猫

2008年 11月23日の新作昔話

四郎と猫

四郎と猫
鹿児島県の民話鹿児島県情報

 むかしむかし、とてもとんちの上手な、四郎という男がいました。
 ある朝、朝ご飯を食べようと、お膳の上にご飯を用意したのですが、貧乏でお金がないので、おかずを用意することが出来ません。
「ああっ、おかずのないご飯というのも、さみしいものだ。なにか良い手はないだろうか。・・・おおっ、そろそろ金持ちのだんなが散歩で通る時間だ。よしよし」
と、何を思いついたのか、四郎は一枚の空のお皿と、近所に住んでいる野良猫を一匹連れてくると、金持ちのだんなが散歩にやってくるのを待ちました。
 そして金持ちのだんなが通りかかったその時、四郎は連れてきた野良猫を大声で叱り始めたのです。
「この猫め! よくも大切な魚を盗みよって! お前の様な泥棒猫は、こうしてくれるわ!」
 その声にびっくりした金持ちのだんなは、四郎の家の戸を叩きました。
「四郎どん、どうしたんじゃ! その猫が、何かしたんか?」
 すると四郎は、金持ちのだんなに空の皿と猫を見せて、
「どうしたもこうしたも、こん猫が、わしの大切な魚を食うただ! 泥棒猫め、こうしてくれるわ!」
と、四郎はまっ赤な顔で猫を殴りつけようとするので、猫がかわいそうになった金持ちのだんなは、
「待て待て、そんなに猫をしかってはかわいそうじゃ。すぐもどるから、ちょっと待っておれよ」
と、さっそく市場まで魚を買いに行って、その魚を四郎の空の皿にのせてやりました。
「四郎どん。どうか、これで猫を許してやってくれ」
 それを聞いた四郎は、
「まあ、だんながそう言うのなら」
と、猫を逃がしてやりました。
 それから家に戻った四郎は、家の裏口からさっきの猫を呼び入れると、半分に切った魚を猫に渡して言いました。
「よしよし、お前のおかげでおかずが手に入った。これは礼じゃ」

おしまい

ページを戻る

新作の紹介メニュー

福娘童話集

新作の紹介
福娘のサイト
366日への旅
毎日の記念日・誕生花 ・有名人の誕生日と性格判断
福娘童話集
世界と日本の童話と昔話
女の子応援サイト さくら
職業紹介・誕生日占い・おまじないなど
子どもの病気相談所
病気検索と対応方法、症状から検索するWEB問診
世界60秒巡り
国旗国歌や世界遺産など、世界の国々の豆知識