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11月14日のイソップ童話
コウモリとイタチ
※本作品は、読者からの投稿作品です。 投稿希望は、メールをお送りください。→連絡先
投稿者 : 神栖星花研究所 「神栖星花研究所」
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制作: フリーアナウンサーまい【元TBS番組キャスター】
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投稿者 「天乃悠の朗読アート」 天乃悠の朗読アート
コウモリが地面に落ちて、イタチに捕まってしまいました。
殺されるに決まっていると思ったコウモリは、
「どうか、命だけは助けて下さい」
と、頼みました。
イタチは、
「駄目だね。あんたを放すわけにはいかないよ。なぜって、わたしは生まれつき、鳥は全部敵だと思っているからね」
「おや、よく見て下さい。わたしは鳥ではありません。ネズミですよ」
コウモリは翼をたたむと、ネズミによく似ています。
こうしてコウモリは、うまく命拾いしました。
しばらくして、このコウモリはまた地面に落ちて、別のイタチに捕まってしまいました。
「お願いです。わたしを食い殺さないで下さい」
「嫌だよ。わたしはネズミというネズミが、全部嫌いだから」
コウモリは、翼を広げると、
「おや、わたしはネズミなんかではありませんよ。ご覧の通り、鳥ですよ」
コウモリは、今度もまた、放してもらいました。
こうしてコウモリは、名前を変える事で二度も命拾いしたのです。
このお話しの様に、危険をまぬがれる為には、その時その時のなりゆきによって、色々と工夫する事が大切です。
おしまい
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