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8月1日の日本の昔話
桃太郎
桃太郎
翻訳者 廣東省恵州学院 毕嘉欣
にほんご(日语) ・にほんご(日语)&ちゅうごくご(中文)
むかし、むかし、あるところに、おじいさんとおばあさんがありました。
很久很久以前,在一个地方住着一位老爷爷和老婆婆。
まいにち、おじいさんは山へしば刈りに、おばあさんは川へ洗濯に行きました。
每天,老爷爷会上山砍柴,老婆婆会到河边洗衣服。
ある日の事、おばあさんが川で、洗濯をしていますと、川上から大きな桃が一つ、
♪ドンブラコッコ、スッコッコ
♪ドンブラコッコ、スッコッコ
と、流れて来ました。
有一天,老婆婆到河边洗衣服的时候,一个大桃子从河流上游叮咚叮咚地漂了过来。
「おやおや、これはみごとな桃だこと。おじいさんへのおみやげに、家へ持って帰りましょう」
“啊呀,长得多好的桃子啊,我要把它送给老头子,把它带回家去。”
おばあさんは、そう言いながら、腰をかがめて桃を取ろうとしましたが、桃は遠くて手がとどきません。
老婆婆一边说一边弯下腰,想要去捞桃子,可是,桃子离得太远了,手够不着。
そこで、おばあさんは、
♪あっちの水は、かあらいぞ。
♪こっちの水は、ああまいぞ。
♪かあらい水は、よけて来い。
♪ああまい水に、よって来い。
と、歌いながら、調子よく手をたたきました。
于是,老婆婆一边唱歌一边用手打起拍子来。
“那边的水啊,很咸哟”
“这边的水啊,很甜哟”
“很咸的水啊,快避开它”
“很甜的水啊,到这边来”
すると桃は、
♪ドンブラコッコ、スッコッコ
♪ドンブラコッコ、スッコッコ
と、おばあさんの前へ流れて来ました。
这样之后,桃子叮咚叮咚地漂到了老婆婆的前面来了。
おばあさんは、にこにこしながら桃を拾い上げると、
「さあ、早くおじいさんと二人で分けて、食べましょう」
と、桃を洗濯物と一緒にたらいの中に入れて、家に持って帰りました。
老婆婆笑眯眯地捡起桃子,说:“啊,赶紧回去和老头子一起分了吃吧。”
于是,老婆婆把桃子和洗好的衣服都放进盆子里,带回家了。
夕方になると、やっとおじいさんは山からしばを背負って帰って来ました。
到了傍晚,老爷爷终于背着柴从山上回来了。
「おばあさん、今帰ったよ」
“老婆婆,我回来了。”
「おや、おじいさん、待っていましたよ。さあ、良い物があるから、早くお上がんなさい」
“啊,老头子,等你好久了,快来,有个好东西给你,快点吃吧。”
「ほう、良い物とは、一体何だね」
“哦,好东西?到底是什么啊”
おじいさんがわらじをぬいで家に入ると、おばあさんは戸棚の中からさっきの桃を持ってきて言いました。
老爷爷脱掉草鞋,走进屋子后,老婆婆从橱柜里拿出那个大桃子说道:
「ほら、大きな桃でしょう」
“看,这桃子很大吧”
「ほほう、これはこれはみごとな桃だ。これはどうしたのだ?」
“哦哦,这桃子长得真不错,这是怎么回事啊?”
「今日、川で拾って来たのですよ」
“今天,在河边捡到的。”
「桃を川で拾うとは、それはめずらしい」
“在河里捡到桃子,这可真够稀奇的。”
「では、さっそく食べるとしましょう。おじいさん、悪いですけど、桃を切ってくださいな」
“那么,我们现在赶紧吃了吧,老头子,麻烦你把桃子切一下吧。”
「よし、わかった」
“好嘞”
おじいさんがそう言って、包丁で桃を切ろうとすると、突然桃がブルブルと震えて、パカンと二つに割れました。
老爷爷说完,正准备用刀把桃子切开的时候,突然间桃子哆哆嗦嗦地抖了起来,接着啪的一声分成了两半。
そして桃の中から、
「おぎゃあー、おぎゃあー」
と、かわいらしい赤ちゃんが、元気良く飛び出したのです。
接着,桃子里面传来了“哇——哇——”的啼哭声。一个活泼可爱的小宝宝蹦了出来。
「なんと!」
“天啊!”
「おや、まあ」
“啊,这....”
おじいさんもおばあさんもびっくりしましたが、おばあさんはその赤ちゃんを大事そうに抱き上げて言いました。
老爷爷和老婆婆都吓了一跳,老婆婆小心翼翼地抱起那个小宝宝,说道:
「わたしたちが、いつも子どもがほしいと言っていたから、きっと神さまがこの子を授けて下さったにちがいありませんよ」
“因为我们老是说想要孩子,这个孩子肯定是上帝送给我们的。”
「ああ、きっとそうだ」
“恩,肯定是这样。”
おじいさんとおばあさんは、すぐにお湯を沸かすと、洗濯物を入れるたらいにお湯を入れて、さっそく赤ちゃんをうぶ湯につからせました。
老爷爷和老婆婆急忙烧了热水,把热水倒进装衣服的盆子里,把小宝宝放进盆子里,给小宝宝洗澡。
すると赤ちゃんは気持ちよさそうに笑うと、
小宝宝很舒服似的笑了起来
「うーーん」
“啊——”
と、大きくのびをしたのです。
小宝宝使劲地伸了伸懒腰
するとその赤ちゃんの力がとても強くて、おばあさんはころんと転んでしまいました。
谁知道,这个小宝宝的力气非常大,把老婆婆推到了。
「おやおや、何と元気のいい子だろう」
“啊哟,多么健康的孩子啊。”
おじいさんとおばあさんは顔を見合わせると、おかしそうに笑いました。
老爷爷和老婆婆相互看了一眼,觉得很惊奇,笑了起来。
そしてこの赤ちゃんは、桃の中から生まれた子なので、『桃太郎』と名付けられました。
因为这个小宝宝是从桃子里面蹦出来的所以给他取名叫桃太郎。
おじいさんとおばあさんは、桃太郎をそれはそれは大事に育てました。
老爷爷和老婆婆都很珍惜桃太郎,精心地把桃太郎抚养成人。
赤ちゃんの頃から力の強い桃太郎は、成長するにつれてどんどん強くなり、まだ子どもながら近所の村々で桃太郎にすもうで勝てる者は大人でもいないほどでした。
从婴儿时期起力气就很大的桃太郎,随着他不断长大,也变得越来越强了。虽然桃太郎现在还是个孩子,但是在附近的村庄里,在相扑方面,可以说连能打赢他的大人也没有了。
でも、桃太郎はとてもやさしい子どもで、おじいさんとおばあさんにとても親孝行をしました。
但是,桃太郎是个非常善良的孩子,对老爷爷和老婆婆非常孝顺。
桃太郎も、ついに十五才になりました。
桃太郎长到十五岁了。
自分でも日本一力が強いと思った桃太郎は、いつかその力をみんなの役に立てたいと思うようになりました。
觉得自己在日本力气也算比较大的桃太郎不由地想什么时候也用这种力气来帮助大家。
そこへ、あちこちを旅して回る旅人から、桃太郎はこんな話しを聞いたのです。
这时候,桃太郎从四处旅行的旅客那里听到了这样的话 。
「何年も何年も船をこいで行くと、遠い海の果てに『鬼ヶ島』というところがある。
“听说只要长年累月地不停地划船,就能到达遥远的海洋的尽头,那里有一个叫鬼岛的地方。
そこには悪い鬼どもが、くろがねのお城に住んでいて、あちこちの国から奪ってきた宝物を守っているそうだ」
在那里,一群恶鬼住在一个坚固的铁城里,守护着从各个国家抢来的宝物。”
この話しを聞いた桃太郎は、その鬼ヶ島へ行ってみたくなり、おじいさんとおばあさんの前へ出て言いました。
听到这些话,桃太郎有了去鬼岛的念头,他到老爷爷和老婆婆面前说道:
「どうか、わたしを旅に出させて下さい」
“请允许我到外面去旅行吧。”
おじいさんとおばあさんは、びっくりです。
老爷爷和老婆婆吓了一跳。
「旅って、どこへ行くつもりだ」
“旅行?你打算去哪里。”
「はい、鬼ヶ島へ行って、悪い鬼をせいばつに行こうと思います」
“我要去鬼岛,讨伐那些恶鬼们。”
「ほう、それはいさましい事だ」
“哦,这可真是件勇敢的事情。”
「そんな遠方へ行くのでは、さぞお腹が空くでしょうから、お弁当をこしらえてあげましょう」
“要去这么远的地方,肚子肯定会饿的,我给你准备盒饭吧。”
おじいさんもおばあさんも桃太郎の強さを知っていましたから、桃太郎が鬼ヶ島へ行くのを喜びました。
因为老爷爷和老婆婆都知道桃太郎很厉害,所以对于桃太郎要去鬼岛这件事感到很高兴。
おじいさんとおばあさんは、庭のまん中に大きな臼を持ち出すと、
老爷爷和老婆婆搬出一个大臼放到庭院的中央
「ぺったん、ぺったん、ぺったんこ。ぺったん、ぺったん、ぺったんこ」
と、お弁当のキビ団子をつきました。
“啪嗒,啪嗒,啪嗒,啪嗒,啪嗒,啪嗒”地做了几个糯米团子。
そして桃太郎はおじいさんが用意したお侍の着るような陣羽織(じんばおり)を着て、刀を腰にさしてもうと、出来上がったばかりのキビ団子の袋をぶら下げました。
然后,桃太郎穿上老爷爷为他准备的像武士穿的披肩,把刀佩在腰间,拎起装着刚做好的糯米团子的袋子。
そして桃の絵の描いてある軍扇も作ってもらいました。
还有画着桃子的军扇。
「では、お父さん、お母さん、鬼ヶ島へ鬼退治に行ってまいります」
“那么,父亲,母亲,我现在就去鬼岛讨伐恶鬼了。”
「ああ、立派に鬼を退治してくるがいい」
“恩,讨伐完恶鬼之后回来就好。”
「体に気をつけて、けがをしないようにね」
“要注意身体,不要受伤了。”
「なに、大丈夫ですよ。わたしには日本一のキビ団子がありますから。では、ごきげんよう」
“什么啊,不会有事的,因为我带了日本最好吃的糯米团子啊。那么,你们多保重。”
桃太郎は元気な声をのこして出ていき、おじいさんとおばあさんは、桃太郎の姿が見えなくなるまで見送っていました。
桃太郎只留下洪亮的声音就出发了,老爷爷和老婆婆目送桃太郎离开,直到看不到桃太郎的身影。
さて、鬼ヶ島へ出発した桃太郎がずんずん進んで大きな山に来ると、草むらの中から、
「ワン、ワン」
と、一匹のイヌがかけて来ました。
向鬼岛出发的桃太郎很快的来到了一座大山,草丛中传来“汪汪”的叫声,一只小狗跑了过来。
桃太郎が振り返ると、犬は桃太郎にていねいにおじぎをして言いました。
桃太郎回头一看,小狗对着桃太郎恭恭敬敬地行了礼后,说:
「桃太郎さん、桃太郎さん。どちらへおいでになりますか?」
“桃太郎大人,桃太郎大人,你要去哪啊?”
「鬼ヶ島へ、鬼退治に行くのさ」
“我要去鬼岛,消灭那些恶鬼”
「それでは、わたしもお供させてください」
“那么,让我也加入吧。”
「よし、わかった。それでは日本一のキビ団子をやるからついて来い」
“好的,我知道了,那我就给你一个日本最好吃的糯米团子,你跟着我吧。”
こうして犬はキビ団子を一つもらって、桃太郎のお供に加わりました。
就这样,小狗得到了一个糯米团子,成为了桃太郎的小伙伴。
山を下りてしばらくすると、桃太郎と犬は森の中に入りました。
下山之后不久,桃太郎和小狗就进了森林里面了。
すると木の上から、
突然间,树上传来
「キィー、キィー」
“唧,唧”的声音
と、一匹のサルが下りて来ました。
紧接着,一只猴子从树上爬了下来。
桃太郎が振り向くと、サルは桃太郎にていねいにおじぎをして言いました。
桃太郎回头一看,小猴子对着桃太郎恭恭敬敬地行了一礼,说:
「桃太郎さん、桃太郎さん。どちらへおいでになりますか?」
“桃太郎大人,桃太郎大人,你要去哪啊?”
「鬼ヶ島へ、鬼退治に行くのさ」
“我要去鬼岛,消灭那些恶鬼。”
「それでは、わたしもお供させてください」
“那么,请让我也加入吧。”
「よし、わかった。それでは日本一のキビ団子をやるからついて来い」
“好的,我知道了,那我就给你一个日本最好吃的糯米团子吧,你跟着我。”
こうしてサルもキビ団子を一つもらって、桃太郎のお供に加わりました。
就这样,小猴子也得到了一个糯米团子,成了桃太郎的小伙伴。
森を抜けてしばらくすると、桃太郎と犬とサルは広い野原へ出ました。
穿过树林不久后,桃太郎,小狗和小猴子他们来到了一片宽阔的平原。
すると空の上から、
之后,天上传来了
「ケン、ケン」
“咯,咯”的叫声
と、一羽のキジが鳴きながら降りて来ました。
接着,一只野鸡一边叫一边降落到地面。
桃太郎が振り向くと、キジは桃太郎にていねいにおじぎをして言いました。
桃太郎回头一看,野鸡对着桃太郎恭恭敬敬地行了一礼,说:
「桃太郎さん、桃太郎さん。どちらへおいでになりますか?」
“桃太郎大人,桃太郎大人,你要去哪啊?”
「鬼ヶ島へ、鬼退治に行くのさ」
“我要去鬼岛,消灭那些恶鬼”
「それでは、わたしもお供させてください」
“那么,请让我也加入吧”
「よし、わかった。それでは日本一のキビ団子をやるからついて来い」
“好的,我知道了,那我就给你一个日本最好吃的糯米团子,你跟着我吧。”
こうしてキジもキビ団子を一つもらって、桃太郎のお供に加わりました。
就这样,野鸡也得到了一个糯米团子,成了桃太郎的小伙伴。
桃太郎が犬とサルとキジの三匹の家来を連れて、ずんずん進んで行くと、やがて広い海に出ました。
桃太郎带着小狗,小猴子和野鸡三个侍从,一直走一直走,不久就到海边了。
近くにちょうど船があったので、桃太郎と、三匹の家来はさっそく船に乗り込みました。
恰好附近有一艘船,桃太郎和三个侍从就赶紧坐船出发了。
「桃太郎さん、わたしが船をこぎましょう」
“桃太郎大人,我来划船吧。”
犬はそう言うと、船をこぎ出しました。
小狗这样说完后,就开始划起船来。
「桃太郎さん、わたしがかじ取りをしましょう」
“桃太郎大人,我来掌舵吧。”
サルはそう言うと、かじに座りました。
小猴子这样说完后,就坐在舵的那边。
「桃太郎さん、わたしが物見(ものみ)をしましょう」
“桃太郎大人,我来负责侦查吧。”
キジはそう言うと、船のへさきに立ちました。
野鸡这样说完后,就站在船头了。
しばらくは良いお天気で、海には波一つありませんでしたが、しばらくすると風が出てきて、稲妻が走りました。
刚开始的时候天气很好,风平浪静,但是过了一会,忽然狂风大作,电闪雷鸣。
「あの稲妻の方角に、鬼ヶ島があるに違いない。犬よ、サルよ、あっちに向かってくれ」
“鬼岛肯定在闪电的方向那里,小狗,小猴,往那边去。”
桃太郎が言うと、犬とサルは稲妻が走った方へ船を走らせました。
桃太郎说完后,小狗和小猴子就把船往闪电的方向划去了。
すると、へさきに立って物見をしていたキジが言いました。
接着,站在船头侦查的野鸡说:
「桃太郎さん、あそこに島が」
“桃太郎大人,那里有一个岛屿。”
「おおっ、確かに島だ。鬼ヶ島に違いない」
“哦,确实是岛啊,肯定是鬼岛。”
やがて島に近づくと、大岩の上に建っている鬼のお城が見えました。
不久之后,渐渐靠近岛了,可以看到恶鬼的城堡建在一块巨大的岩石上。
そのお城の門の前には、見張りをしている鬼の兵隊の姿も見えます。
在那座城堡的门前,可以看到一些看门的恶鬼士兵。
桃太郎一行は、鬼ヶ島にやって来たのです。
桃太郎他们终于达到了鬼岛
「キジよ、お前は空を飛んで、先に鬼の城へ行ってくれ」
“野鸡,你飞到天上去,先进恶鬼的城堡里。”
桃太郎はそう言うと、犬とサルをしたがえて鬼ヶ島に上陸しました。
桃太郎说完后,跟着小狗和小猴子,登上了鬼岛。
見張りをしていた鬼の兵隊たちは、桃太郎の姿を見ると、びっくりして、あわててお城の門の中に逃げ込んで、鉄の門を固く閉めました。
看门的士兵们看到桃太郎的身影后,吓了一跳,慌慌张张地逃进城堡,把铁门关的紧紧的。
すると犬が鉄の門の前に立って、門をドンドンと叩きながら言いました。
接着,小狗站在铁门前,咚咚咚地一边敲门一边说:
「日本一の桃太郎さんが、お前たちをせいばいにおいでになったのだぞ。ここを開けろ!」
“日本第一的桃太郎大人要来消灭你们了,还不开门!”
それを聞いて、鬼たちが震え上がります。
听了之后,恶鬼们害怕地抖了起来。
「桃太郎だって!?」
“桃太郎?”
「桃太郎と言えば、日本一の強者(こわもの→強い人)だぞ。絶対に中へ入れるな」
“提到桃太郎,那是日本最厉害的人,绝对不可以让他进来。”
鬼たちは一生懸命に、鉄の門を押さえました。
恶鬼们拼命地押着铁门。
この鉄の門は、さすがの桃太郎でも壊すことが出来ません。
这个铁门可是连桃太郎都不可能破坏掉的。
すると先に飛んでいったキジが空から下りてきて、門を押さえている鬼たちの目を突き回りました。
接着,先飞进城堡里的野鸡从空中飞下来,用嘴巴啄押着铁门的恶鬼们的眼睛。
「わあ、何だ、このキジは」
“啊,什么啊,这只野鸡”
鬼たちが頭を押さえて逃げ出すと、サルがするすると高い鉄の門をよじ登って行き、内側から門を開けました。
恶鬼们抱着头逃走之后,猴子顺溜地爬上高高的铁门,从里面把门打开了。
「それ、行くぞ!」
“我们走!”
桃太郎は声を上げると、三匹の家来たちと一緒に鬼のお城に攻め入りました。
桃太郎一声令下,和三只侍从攻进了恶鬼的城堡。
お城の中からは、鬼の親分が大勢の家来を引き連れて現れました。
恶鬼的头目带着一群侍从从城堡里出来。
鬼たちは太い鉄の棒を振り回しながら桃太郎に襲いかかりますが、キジが空から鬼の目を突き、犬が鬼の向うずねにかみつき、サルが鬼の体に飛び乗って顔を引っかき、桃太郎が自慢の力で鬼を投げ飛ばします。
恶鬼们挥起粗大的铁棒,向桃太郎袭来,野鸡从空而降去啄恶鬼的眼睛,小狗跑去咬恶鬼的小腿,小猴子跳到恶鬼身上去抓他们的脸,桃太郎用引以自豪的力气把恶鬼猛摔出去。
こうして桃太郎一行は鬼を次々と倒して、最後に残った鬼の親分を桃太郎が地面に押し倒しました。
就这样,桃太郎他们把恶鬼逐个打倒,最后剩下的恶鬼的头目也被桃太郎押倒在地面上。
「どうだ、これでも降参しないか」
“怎么样,事到如今也不投降吗?”
すると鬼の親分は、大粒の涙をポロポロこぼしながら言いました。
于是,恶鬼的头目一边掉眼泪一边说:
「桃太郎さん、降参しますから、命だけはお助け下さい。その代わりに、今まで集めた宝物を残らず差し上げますから」
“桃太郎大人,我投降了,请饶我一命吧。作为回报,我将奉上到现在为止所收集的宝物给你。”
「よし、ならば助けてやろう」
“好吧,这样的话我就放过你吧。”
鬼の親分は約束通り、お城からたくさんの宝物を持ってきました。
和和恶鬼的头目约定的一样,桃太郎从城堡拿到了很多宝物。
それは、身につけると姿が消える『隠れみの』に『隠れがさ』。
这些宝物有穿上就会隐形的隐身蓑衣,隐身斗笠
欲しい物を出してくれる『うちでの小づち』と、願いをかなえてくれる『如意宝珠(にょいほうじゅ→願いをかなえてくれる玉)』。
想要什么就能出来什么的如意小宝槌,能实现愿望的如意宝珠(能实现愿望的玉珠)
その他にも『珊瑚(さんご)』や『たいまい(→海亀の甲羅)』や『瑠璃(るり→青色の宝石)』など、高価な宝物を山の様に車に積んで差し出しました。
其他的还有珊瑚和玳瑁(海龟的甲壳)和琉璃(蓝色的宝石)等,这些昂贵的宝物多的像一座山一样堆在车上被运了出去。
桃太郎はその宝物を残らず船に積むと、
桃太郎把那些宝物一件不落地装上船
「もう二度と、悪い事をするでないぞ」
と、鬼たちに言いつけて、日本へと帰って行きました。
对恶鬼说:“以后再也不要干坏事了。”然后回日本了。
さて、桃太郎の村では、おじいさんとおばあさんが毎日毎日桃太郎の帰りを首を長くして待っていました。
另一边,在桃太郎的村子里,老爷爷和老婆婆每天都伸长脖子等桃太郎回来。
「もうそろそろ、桃太郎が帰ってきてもいいころだが」
“桃太郎快回来了吧。”
「そうですね。けがをしていなければいいですけど」
“对啊,希望他没受伤”
そこへ、たくさんの宝物を積んだ車を引いて、桃太郎一行が帰ってきたのです。
正在这时候,拉着一车宝物的桃太郎一行人回来了。
おじいさんとおばあさんは大喜びです。
老爷爷和老婆婆高兴极了。
桃太郎から鬼退治の話しを聞いて、おじいさんとおばあさんが言いました。
从桃太郎那听说了他打败恶鬼的故事后,老爷爷和老婆婆说:
「えらいぞ、えらいぞ! それでこそ日本一だ」
”了不起,了不起,这才是日本第一啊。”
「まあ、まあ、けががなくって、何よりです」
“好了,好了,没有受伤才是最重要的。”
やがて桃太郎は鬼ヶ島から持ち帰った宝物を一つ一つ持ち主のところへ届けてやり、鬼ヶ島での鬼退治の話しを世界中に広めたという事です。
不久之后,桃太郎把从鬼岛带回来的宝物一件一件地还给了原来的主人,在鬼岛打败恶鬼的故事也在世界传开了。
おしまい
完
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