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12月20日の日本の昔話
虫干し
蟲乾
福妹日本童話集 (臺灣客語.海陸腔) 翻譯:鄧文政(ten33 vun55 zhin11)
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投稿者 「ちょこもち」 ちょこもち
むかしむかし、吉四六さんと言う、とてもとんちの出来る人がいました。
頭擺頭擺,有一個安到吉四六先生个人,非常伶俐。
吉四六さんはなかなかの商売上手で色々な物を売り歩きますが、今日の品物はカツオブシです。
吉四六先生,係做生理个高手,話玲琅賣各種東西,今晡日賣个係樵魚乾。
けれど一日中売り歩いても、カツオブシは全然売れません。
毋過行歸日無賣半滴。
「ああ、腹が減ったが、まさかカツオブシをガリガリとかじるわけにもいかないしな」
「啊,肚屎還枵,敢講愛摎樵魚乾放落嘴來嚼。」
とぼとぼ歩いていると、庄屋(しょうや)さんの家にやって来ました。
慢慢行,行到村長屋下。
家の中をのぞくと、庄屋さんがおいしそうなぼたもちを作っています。
看一下屋肚,村長當當在該打好食个紅豆𩜄粄。
「うまそうな、ぼたもちだ。よし、今日は、あれをいただくとするか」
「當好食樣个紅豆𩜄粄,好,今晡日,分佢請。」
吉四六さんはゴクンとつばを飲み込むと、家の中へ入って行きました。
吉四六先生gud聲吞下口水,就行落屋肚。
「吉四六さん、何の用だね!」
「吉四六先生,有麼个事係無?」
また何かされると思い、庄屋さんは冷たく言いました。
認為佢又毋知愛搣麼个,村長盡冷淡講︰
「へえ、いつもお世語になっとります。すみませんが、おぼんを一つお貸し下さりませんか」
「hee,輒常麻煩你,失禮,盤仔一隻借𠊎好無?」
そう言っておぼんを借りると、吉四六さんはおぼんにカツオブシを山の様に積み上げました。
恁樣講後,借著盤仔,吉四六先生摎樵魚乾排念淰淰像山恁高。
庄屋さんは吉四六さんがお土産を持ってあいさつに来たと思い、急に愛想が良くなりました。
村長話著吉四六先生帶等等路來拜訪,黏時變到慈眉善目。
「おお、吉四六さん。
「哦,吉四六先生。
まあ上がって、ゆっくり茶でも飲んで行くといい。
落來慢慢食杯茶。
そうじゃ、今さっき、ぼたもちを作ったところじゃ。
係哪,頭下做一兜紅豆𩜄粄。
少し、食べて行かんかね」
食兜正走。」
「ありがとうございます。それじゃあ、遠慮(えんりょ)なしに」
「承蒙你,該斯無客氣囉。」
吉四六さんは部屋に上がり込むと、ぼたもちをパクパクと口にほおばりました。
吉四六先生落屋後,大口食紅豆𩜄粄。
「これは、うまいぼたもちですな。さすがは庄屋さん、よい米とあずきを使っている。うん、うまいうまい」
「這還好食个紅豆𩜄粄哪,果然係村長,用恁好个米摎紅豆。m11,還好食。」
やがて、お腹が一杯になった吉四六さんは、
過一下,食到飽𩜰𩜰个吉四六先生,
「すっかり、ごちそうになりました。それではこの辺で、失礼しますよ」
と、言いながら、先ほど盛り上げたカツオブシを、また袋に戻し始めたのです。
「非常承蒙你,分你請飽了,失禮愛先走了。」
お土産を持って来たと思っていた庄屋さんは、あてがはずれてがっかりです。
村長認為有帶等禮物來,包尾麼个都無,非常失望。
庄屋さんはまた怖い顔になると、吉四六さんに言いました。
村長用當得人驚个面色對吉四六先生講︰
「吉四六さん!お前は何でまた、おぼんにカツオブシをあけたんじゃ!?」
「吉四六先生!你做麼个又摎盤肚个樵魚打開來!?」
すると吉四六さんは、すました顔で言いました。
吉四六先生無相無干講︰
「へえ。こうして時々おぼんにあけて風を通さないと、カツオブシと言う奴は虫がついてしまうんです」
「hee,恁樣輒常打開來通風,樵魚正毋會發蟲。」
そして空のおぼんを庄屋さんに返すと、さっさとどこかへ行ってしまいました。
空盤仔還村長以後,煞煞走,瀉到毋知哪位去了。
おしまい
煞咧
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