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12月30日の日本の昔話
西宮エビスは丹後の泣きエビス
西宮惠比壽係丹後个噭眵惠比壽
福妹日本童話集 (臺灣客語.海陸腔) 翻譯:鄧文政(ten33 vun55 zhin11)
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投稿者 「ちょこもち」 ちょこもち
むかしむかし、幸助という漁師が住んでいました。
頭擺頭擺,有一個安到幸助个打魚郎。
幸助は小さい頃から身体が弱かったので、健康のために毎朝浜を歩くことにしていたのです。
幸助從細身體當弱,為著健康逐朝晨去海脣散步。
そんなある朝、幸助がいつもの様に浜を歩いていると、何かキラキラ光り輝く物が浜に打ち上げられています。
有一朝晨,幸助摎往擺共樣去海脣散步,有一隻會皓光个東西分海水打上來。
「なんだろう?」
「麼个東西?」
幸助が近寄ってみると、それは夕べの荒波で打ち上げられた小さなエビスさまの像だったのです。
幸助行兼去看,該係分臨暗仔个大浪打上來个細細隻个惠比壽神像。
「これは立派なエビスさまだ」
「這係當派頭个惠比壽神。」
幸助はエビスさまの像を家に持って帰って供えましたが、ボロ屋に立派なエビスさまは似合いません。
幸助摎惠比壽神像拿轉屋下供奉,毋過,爛屋舍配毋過派頭个惠比壽神。
そこで幸助は村はずれのお宮さんに、エビスさまをまつったのです。
所以,幸助放在村郊个神社來供奉。
それからしばらくしたある日、旅の僧がこの村を訪れましたが、長旅であまりにも薄汚れていたので誰も相手にしてくれません。
過無幾多日,有個行腳僧來到這村莊,因為長途旅行有息仔屙糟,無人愛插佢。
そこで仕方なく村はずれのお宮さんに泊まる事にしたのですが、入ってみると何かがキラキラと光り輝いています。
無法肚,去村郊个神社拜託分佢過夜,落去後,仰會有有一隻會皓光个東西。
見てみるとそれは、幸助が納めた金色のエビスさまだったのです。
一看該係幸助搭該放个金色惠比壽神像。
「これは、良い物を見つけたぞ」
「這還好个東西哪。」
旅の僧は周りに誰もいない事を確かめると、そのエビスさまを盗んでそのまま逃げてしまいました。
行腳僧確定脣頭無人,就摎惠比壽神像偷拿去,瀉走了。
「よし、誰も来ていないな。なかなか、良い物が手に入ったわい」
「好,無半儕來,總算拿著好東西。」
旅の僧が、満面の笑みを浮かべながら道を歩いていると、
行腳僧歡頭喜面在路項行時節,
「丹後へ返りたい、丹波へ返りたい」
と、小さな声が聞こえたのです。
「想愛轉丹後,想愛轉丹後。」
聽著細細个聲。
「誰だ!」
「麼儕!」
旅の僧は振り返りましたが、誰もいません。
行腳僧斡頭轉去看,無半儕。
「おかしいな。気のせいか?」
「奇怪哪,愁慮昶多了無?」
そして再び歩き出すと、
再過繼續行,
「丹後へ返りたい、丹波へ返りたい」
と、また小さな声が、聞こえたのです。
「想愛轉丹後,想愛轉丹後。」
又聽著細細个聲。
「誰だ!誰かいるのか!?」
「麼儕!麼儕在該係無!?」
旅の僧は用心深く辺りを見回しますが、やはり誰もいません。
行腳僧用心去尋周圍,還係尋毋著人。
でも小さな声は、それからも、
無過,細細个聲音還係在該,
「丹後へ返りたい、丹波へ返りたい」
と、言うのです。
喊︰「想愛轉丹後,想愛轉丹後。」
そんな事が三日間続いたので、すっかりまいってしまった旅の僧は、ふとその声が自分の背負っている荷物の中から聞こえてくる事に気づいたのです。
連連續續三日,無氣無脈个行腳僧,忽然間聽注意著自家背个包袱裡肚傳來聲音。
「もしや、あのエビスさまが?」
「無定,係該隻惠比壽神敢?」
そう思った旅の僧は、盗んだエビスさまを取り出してみました。
恁樣想个行腳僧,摎偷來个惠比壽神像拿出來看。
するとエビスさまは、はっきりと、
惠比壽神像當清楚講︰
「丹後へ返りたい、丹波へ返りたい」
と、言って、その後、
「想愛轉丹後,想愛轉丹後。」
後來就
「ウェーン、ウェーン」
と、泣き出してしまったのです。
「ue~n, ue~n。」
叫出聲。
「これは、とんでもない物を盗んでしまったな」
「這,偷著這無用个東西,還無結煞哪。」
旅の僧はエビスさまを盗んだ事を後悔しましたが、今さら持ち帰っても盗人として捕まるだけです。
行腳僧後悔偷惠比壽神像,毋過,就算這下帶轉去還,也會分人準賊仔捉去。
「かといって、魂が宿っているエビスさまを、すてるわけにもいかないし」
「該恁樣,摎有魂个惠比壽神像㧒忒還較做毋得。」
そこで旅の僧は西宮までやって来ると、近くの神社にエビスさまを納めてどこかへ行ってしまいました。
所以行腳僧去到西宮,摎惠比壽神像放在就近个神社,就行毋知哪去了。
その後、このエビスさまをまつってある神社が商売にご利益があると商人たちが集まることで有名になり、やがて今の西宮エビス神社になったのです。
後來,拜這隻惠比壽神个神社帶來當多生理,聚集多生理人,所以儘出名,無幾久就變這下个西宮惠比壽神社。
おしまい
煞咧
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