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福娘童話集 > 百物語 > 三月

3月2日の百物語
(3月2日的日本鬼故事)
なますの好きな侍

なます好きの藤五郎
五郎好膾

日本語 ・日本語&中国語

むかしむかし、能登の国(のとのくに→石川県)のある岬(みさき)に、大島藤五郎(おおしまとうごろう)という浪人(ろうにん)が住んでいました。
以前、能登國(現石川縣)一條嶺、有條浪人住到這裡的、喊大島藤五郎。

藤五郎は魚のなます(魚や貝などをこまかく切って、すにひたした食べもの)が大好きで、これがないと一日もがまんが出来ません。
他就特別喜歡吃魚生、一天不吃渾身不舒服。

「よくもあきずに、毎日毎日食べられるものだ」
每天都是現(重複)的、你還真吃的落去。

人にそう言われても、
別個這麼港他。

「世の中に山海の珍味(ちんみ)は多くとも、なますに勝る物はない。いくら食べようと、あきる事はない」
他意思反正就是、這條好吃、他吃不厭、比甚麼山珍海味都好。

と、言うのです。

ある日の午後、藤五郎は仲間を連れて浜辺に出かけました。
下午、五郎和一個認的到的就一起去海邊。

とてもおだやかな日で、朝早く沖へ出た漁師たちが次々と浜へ戻って来ます。
這個天氣出海正好、早上出去的漁民現在都回來了。

それを見ると、藤五郎はもうがまんが出来ずに、さっそく漁師から魚を何匹も買うと、
五郎就是專門過來這裡買魚來的。

「どれもうまそうな魚だ。なますを作って、みんなにもごちそうしよう」
這就要開始片魚了、讓大家一起吃。

と、近くの漁師の家で、料理の道具を借りてきました。
就直接到附近漁民屋裡借把刀。

浜辺にむしろをしいて料理を始めましたが、大好物と言うだけあって、なます作りの腕は誰よりも上手です。
雖然就是到海邊鋪個草蓆、但畢竟五郎專門吃魚、殺魚技術也高。

大きなおけの中は、たちまちなますの山になりました。
盆子裡面一哈就全是魚片了。

「さあ、どんどん食ってくれ」
這就喊大家一起吃

そう言って藤五郎も、なますを口にほおばりました。
五郎自己也是幫魚往嘴巴裡面塞。

「うむ?」
啊?

魚の骨がのどに引っかかった様な気がしたので、あわてて吐き出してみると、豆粒ぐらいの赤い玉の様な骨が出てきたのです。
像是條魚刺的東西幫喉嚨卡了、趕快吐出來、是一塊豆子那麼大的骨頭、紅色的像玉一樣。

「拙者(せっしゃ)とした事が、なますに骨を残すとはなさけない」
也是港自己慚愧、片條魚還得幫骨頭留到裡面。

そう言いながら、その骨を茶わんに入れて皿でふたをしました
就幫魚骨頭甩到茶碗裡面再用個盤子蓋到。

あらためてなますを食べてみましたが、もう骨は残っておらず、いつもと変わらないおいしさです。
再開始吃就米的骨頭了、味道和以前一樣、還是那麼好吃。

「なるほど、お主の言う様に、なますとはうまい物だ」
你港的對、魚生是好吃。

「うん。うまい、うまい」
其他人也是港好吃。

仲間たちも舌つつみを打って、何度もおかわりをしました。
都是爭到幫魚吃完了。

「いやあ、食った、食った」
啊、飽了、飽了。

仲間たちが満足してお腹をさすっていると、赤い骨を入れておいた茶わんが転がり、中から赤い骨が飛び出してきました。
這就都開始摸自己肚子、漲飽了、這個時候裝魚骨頭的茶碗搖來搖去、裡面骨頭自己過飛出來了。

「何事だ?」
啊?

みんながその赤い骨を見ていると、赤い骨はみるみるうちに一尺(いっしゃく→約三十センチ)ぐらいに大きくなって、やがて人の形になって動きはじめたのです。
後面那魚骨頭是越來越大、長得有一尺了、像條鬼樣的自己開始動了。

「なんと・・・」
甚麼鬼?

あまりの不思議さに、藤五郎も仲問たちも目を丸くしたまま声が出ません。
這過都幫眼睛瞪到好大、沒得聲音了。

人の形になった骨はグルグルと動き回るうちに、六尺(ろくしゃく→約百八十センチ)もある大男になって藤五郎に襲いかかりました。
魚骨頭就扭啊扭啊扭、這就有一米八了、變成一條猛男、對到五郎就是幹。

藤五郎はあわてて後ろへ飛び退くと、すぐに刀を抜きました。
五郎人就退、摸刀。

浪人とはいえ、藤五郎はすご腕の侍です。
雖然米被貴人相中、現在還是個浪人、但是實力還是有的。

「てりゃー!」
攻擊狀。

大男のお腹めがけて刀を突き出すと大男はクルリと身をかわして、岩の様なこぶしで藤五郎の頭を殴りつけてきました。
對到肚子的一刀被閃走了、猛男提起石頭一樣的拳頭對到五郎腦殼就是一哈。

こんなこぶしに殴られたら、ひとたまりもありません。
被這拳頭砸中人也就米的了。

藤五郎も負けじと身をかわして、相手のすきを見て背中に切りつけました。
五郎這也就開始躲、然後邏對方的空隙、對到後背就是一刀。

そのとたん、大男の背中からドッと血が吹き出して、砂浜を赤く染めました。
猛男被砍了、血就是到處噴啊、沙灘就過變紅了。

それでも大男はこぶしを振り上げて、ものすごい形相(ぎょうそう)で襲いかかってきます。
猛男這條樣子還是要幫拳頭提起來、幹五郎。

仲間たちも助太刀(すけだち)しようと刀を抜いたのですが、目の前が霧(きり)の様にかすんでよく見えず、大男と藤五郎の激しい息づかいが聞こえるばかりです。
其他人也是想幫忙、有陣怪霧也是看不清楚、就只曉得五郎和猛男到裡頭打死人架。

さすがの藤五郎も疲れ果て、大男のこぶしで殴られそうになった時、運良くその腕を切り落としました。
五郎人也疲啦、拳頭要砸到自己的時候、也是運氣好幫猛男手膀子下了。

「ギャーーー!」
叫聲

さすがの大男もこれにはたまらず、ものすごい悲鳴をあげて倒れました。
猛男猛也米用啦、叫了一聲倒了。

「やったぞ!」
贏了!

藤五郎の声が、霧の中から聞こえてきました。
霧裡面就聽到五郎聲音了。

仲間たちが息をのんで声のする方を見つめていると、やがて霧が晴れて、返り血に染まった藤五郎が片手に何かを下げて立っていました。
其他人也就好甚盯到啦、霧這個時候一散、就看到五郎身上全是濺過來的血、手裡還提到一條甚麼東西。

大男はどこへ消えたのか、姿はありません。
猛男是米看到了、不曉得不見到哪裡去了。

「見ろ、大男の腕を切り落としたぞ!」
看、這是他的膀子。

仲間たちが駆け寄ると、それは大男の腕ではなく大きな魚のひれでした。
遞過去一看、不是條手、而是好大的一條魚鰭

それでも藤五郎は、魚のひれを振り回して、
看到是這個、五郎就捏到鰭舞來舞去。

「やった、やった!」
還是好高興

と、叫びながら、バタンと気を失って倒れました。
這時候人突然一暈、倒了。

仲間たちは藤五郎を家に運んで医者に診せましたが、藤五郎はいっこうに目を覚ましません。
幫五郎送回屋又邏醫生、完全米卵用。

それでも七日ほどしてようやく目を覚ました藤五郎に、あの時の事をたずねてみると、藤五郎はまるで覚えていないというのです。
但是七天之後人硬是好過來了、只是那天的事、是甚麼都不記得了。

後から調べてみると、あの大男は魚を食べ過ぎる藤五郎に仲間の仕返しをしに来た魚の妖怪だという事です。
後面也曉得了、猛男是看五郎吃自己兄弟太多來報仇的、自己是條魚妖。

おしまい
结束

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