福娘童話集 > きょうの江戸小話 > 7月の江戸小話 > かみなり
7月31日の小話

かみなり
※本作品は、読者からの投稿作品です。 投稿希望は、メールをお送りください。→連絡先
投稿者 「フー」 ピッコロ朗読館
むかしから、かみなりがなると、カミナリさまにへそを取られると言います。
さて、空が急にまっ暗になり、
ゴロゴロゴローッ ドカーン!!
と、近くにかみなりが落ちました。
家の者がそっとしょうじを開けてみると、かみなりと一緒に落ちてきたカミナリさまが、池の水で手を洗っています。
(何をしているのだろう?)
家の者が不思議に思って、カミナリさまにたずねました。
「もしもし、そこでいったい、何をしておられますか?」
するとカミナリさまは、顔をしかめて言いました。
「まったく、いまいましいったらありゃあしねぇ。
今あそこでへそをつかみそこねて、男の尻をつかんだんだ。
ああ、汚い、汚い!」
♪ちゃんちゃん
(おしまい)

|