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2月13日の日本民話
(2月13日的日本民間故事)
ネコの置物を売る店

ネコの置物を売る店 (健全普通話版)
貓咪泥娃娃專賣店

日本語 ・日本語&中国語

むかしむかし、江戸(えど→東京都)の浅草(あさくさ)に、貧乏な野菜売りの男がいました。
在很久很久以前、在江戶的淺草居住著一個靠賣菜為生的貧窮男子。

男はおかみさんと年老いた父親を、とても大切にしていました。
男子對著自己的妻子以及年邁的父親是十分的珍重。

ところが父親が病気になって、ついに寝たきりになってしまったのです。
可有一天父親害了病、於是就逐漸臥倒在病床上了。

男はおかみさんと交代で父親の看病(かんびょう)にあたり、父親の具合が良い時だけ野菜売りに出かけました。
為了治療好父親的病情、夫妻兩人是輪流交替在家看護老父親、而就是若能等到父親的病情稍微緩解一點、男人才是能趁著這點時間外出賣菜稍微掙些錢。

その為に男の家はますます貧乏になり、その日の食べる米も買えなくなったのです。
就是因為家中的這個情況、男子的家中是日漸困苦了、直到有一天家中無糧、而能購買糧食的錢手上也是拿不出了。

もちろん、お金がないので、父親を医者に診せる事も薬を買う事も出来ません。
已經都是處於這種情況、那就更不用說再給父親找醫生以及買藥治療了。

「本当に、どうしようかね」
天啦、這可真是走投無路了。

深いため息をつくおかみさんに、男は頭を下げて謝りました。
家中的妻子無奈的嘆出了一口長氣、看著妻子的樣子男子只能是儘力安撫、以及一個勁的道歉。

「そのうちに何とかするから、もう少し辛抱してくれ。親父の事が心配で、仕事もおちおちやっていられないのだ」
總之我肯定是會想出解決的辦法的、請再為了這個家忍耐一下吧、只要父親的事情安頓下來、到時我也就能一心一意的掙錢了。

そして男は、家で買っているネコを抱き上げて言いました。
在這之後男人又做了一件事、那就是一把逮住了家中的貓咪將它抱起來說道。

「お前も知っての通り、今の家にはお前に食べさせる物はない。長い間一緒に暮らしてきたお前と別れるのはつらいが、これからどうするかは、お前の好きな様にしてくれ」
貓咪呀、你也看到了、現在這個家有點困難、我們已經給不出再繼續養你的伙食了、這麼長的時間現在又要和你分開真是捨不得呀、但你也自己看著辦吧、要走要留都隨在你。

それを聞いていたおかみさんは、あきれ顔で、
看到了男子對著家中貓咪講話的這一幕、妻子可是驚呆了。

「ネコにそんな事を言ったって、言葉が分かる訳ないじゃないの。可愛そうだけど、そのうちにわたしがどこかへ捨てて来るよ」
你可對一隻貓咪說起個甚麼勁呀、它可一點兒也聽不懂人話、真是可憐的貓咪、待會就交由我把它送到哪兒去吧。

と、言ったのですが、ネコは次の日から姿を消してしまいました。
可不待妻子扔掉貓咪、識趣的貓咪第二日一大早就自己不見了去。

それから二、三日たったある日、寝たきりの父親が言いました。
這在之後又過了有兩三天吧、躺在病床上的老父親突然問到。

「なあ、この頃、家のネコは、昼間どこへ行っているのだ?」
對了、咱們家的小貓、最近這幾天白天究竟都是去哪兒了呀?

それを聞いた男は、少し悲しそうに言いました。
聽到了父親的詢問、男子稍微有點痛心的說道。

「実は、二、三日前に家を出たまま、帰ってこないんだ。エサをやる事も出来ないので、きっと愛想つかれたのだろう」
這可不兩三天前就沒影了嗎?一直就沒有看見它回來了、最近一段時間都沒有再喂它吃的了、可能就不親人了吧。

すると父親が、不思議そうに言いました。
而得到了這樣回答後的父親則是一副很納悶的表情則又說道。

「いいや、そんな事はないぞ。
不對、才沒有那樣的事吧。

ネコは毎晩、わしの所で眠っておる。
貓咪可不是每晚都窩在我的枕頭邊嗎?

わしが腰が痛いと思うと、腰に登ってくれ、肩が痛いと思うと、肩に登ってくれるんだ。
我只要一腰痛它可就跳到我的腰上來、肩痛的時間又壓到我的肩上去。

ありがたい事に、ネコが登ると痛みがやわらいで、とてもよく眠れるのだ。
拜它所賜、才緩解了我的疼痛、讓我能能好好的睡個安穩覺。

こう言っては悪いが、お前たちがさすってくれるより気持ちがいいくらいだ。
這麼說是有一點抱歉、但這隻貓咪一踏上的我的身子後、這可比你們兩人給我按摩都舒服多了呢。

それなのに昼間は家にいないとすると、どこでどうやって食べているのやら」
雖說如此、但既然白天不在家、那它就肯定是跑甚麼地方去找東西吃了吧。

それを聞いて男とおかみさんは、ネコに悪い事を言ったと後悔(こうかい)しました。
聽到了父親的話之後的夫妻兩人瞬間是後悔了自己們對做出扔掉貓的這個決定。

「まさか、ネコに人の言葉が分かるとは思わなかった」
真是想不到、我是從來不知道咱家的貓竟然還能聽懂人話

「本当にね」
這可是隻靈貓。

「そうだ、今夜親父のところへ来たら、ずっと家にいてくれる様に頼んでもらおう」
對了、那就這樣、今晚當它再繼續來到父親身邊的時候咱們就跟它好好談談、讓它重新一直留在家中把。

「そうよ。いくら貧乏でも、ネコの食べ物ぐらい何とか都合出来るわよ」
沒錯、雖然我們確實很窮、但一隻貓咪的口糧還是得想辦法湊出。

ところがネコはいつ来ていつ帰って行くのか、父親も知りませんでした。
可貓咪究竟是晚上何時會回家、問了父親、父親自己也說不出一個準確的時間。

何しろ、ネコが痛いところに登ってくれると、父親は良い気持ちになって、すぐに眠り込んでしまうからです。
要說為何、那是因為當貓咪一旦跳上了老父親的後背不多時、感到到舒服不再疼痛的父親便就馬上熟睡了過去。

さて、ネコのおかげなのか、父親の具合がだんだん良くなっていきました。
就這樣、長此以往、拜這隻貓咪所賜、父親的情況是看著看著一天天好起來了。

そんなある日の事、男の家に金持ちらしい商人が現れて、こう言うのです。
然後又是有一天、這日男子的家中來了一位豪氣的大商客、只見他這樣說道。

「あなたの家にネコがいますか? いたら、ぜひゆずって下さい」
我是想進屋問問您府上是否有貓了?若是實屬那還請要務必割愛將貓轉售給我。

それを聞いた男は、きっぱりと断りました。
但男子聽到了這話的當下就是果斷的拒絕了。

「確かに、ネコを一匹飼っていますが、ネコは夜しか戻って来ないので、どこにいるのか分かりません。
沒錯、貓我家是養了有一隻、但因為它是每次夜晚才回家的緣故、現在換做就是我也不知道此時此刻它在哪了。

それにそのネコは、親父の病気を治してくれる大切なネコなので、いくら金をつまれてもゆずるわけにはいきません」
況且這隻貓現在在我家中可是能夠治療我老父親病的救命良藥、無論是花多少錢就憑這一點兒、我可是絕對不會將他轉手讓人的。

すると商人は、笑いながら首を振りました。
可聽到了這話後的商人卻是笑著的搖了搖頭。

「いやいや、ゆずって欲しいのは、生きたネコの事ではありません。ネコの置き物の事です」
不對不對、我可問的不是活貓、我所求的可是一尊貓咪的泥娃娃。

「置物の?」
是擺設?

そう言えば、この家には知り合いの人が面白半分に土で作った、ネコの置き物があります。
這樣一說來的話、多年前男人的家中是被一位認識的熟人贈來了一件禮品、可這就是人家心血來潮半開玩笑用粘土隨意捏成的一隻小貓。

男は棚の上でほこりをかぶっている置き物を出して来て、商人に見せました。
此時的男子走到了家中將放在了架子上已經吃了厚厚一面灰的粘土小貓拿了下來、遞給了商人。

「家にある置物のネコと言えば、これの事ですか?」
要說到擺設品然後又是小貓咪的話、倒不會說是這個吧?

「ああ、確かにこれです。どうか是非、これをゆずって下さい」
太好啦、可不就是這個嗎、無論如何都請務必要將它讓給我呀。

「それは構いませんが、しかしまた、どうしてこんな物を?」
這是倒也沒甚麼問題、讓給你的話、但是我倒想問問、你究竟是要用它來做甚麼呢?

男が尋ねると、商人はニコニコしながら訳を話しました。
面對男子的不解、商人面容上露出了神秘微笑後這樣的說道。

「実はゆうべ、面白い夢を見ましてね。
其實呀、是在昨晚我做了一個有意思的夢。

どこかのネコが夢の中に現れて、
夢裡面出現了一隻來歷不明的貓。

『浅草の野菜売りの家にネコの置き物があるから、それをゆずってもらいなさい。そうすればますます商売が繁盛する』
在淺草的一位賣菜商販家中有一尊貓模樣的泥娃娃、你此去淺草一定要想辦法從人家那裡搞到手、事成後你的生意便會火爆起來。

と、言うのです」
這樣跟我說了。

「なるほど。そう言う事ですか」
原來如此、就是因為這個緣故、所以你才……。

「はい、大切な物と思いますが、商人は縁起を担ぐものです。どうかその置物を、これで」
沒錯、這件物品我想肯定對你而言是有特殊的價值、但對於我們行商者來說討一個好的彩頭是非常重要的、還望請您割愛、而這些則是希望可以彌補掉對你造成的損失。

そう言って商人は、小判を何枚も取り出しました。
這樣說道的商人已經是從包中拿出了好幾枚的大銀元。

それだけあれば、当分の間は生活に困りません。
若是男子能到手了這些錢、至少最近這段時間的日子是絕對無憂了。

「わかりました。おゆずりしましょう」
你的話我聽明白了、好吧、這隻貓咪現在就是你的了。

男がネコの置き物を渡すと、商人は喜んで帰って行きました。
男子這就開始把手頭的貓咪轉交給了商人、商人到手了貓咪後是大喜過望、激動得回家了。

「それにしても、不思議な事もあるものだ。ただの置物が高値で売れるなんて、こんな幸運は二度とないぞ」
天啦、天下間真是無奇不有、一件隨手的擺件竟然讓我賣了出這樣的高價、可惜這樣的好運今生是不會讓我遇到第二次了吧。

ですが次の日、商人と同じ夢を見たという客がやってきたのです。
可就是第二天、男子的家中就又來了一位和昨天的商人做了同一個夢的新的客人。

しかし家には、もうネコの置き物はありません。
但現如今家中不是已經沒有了那件擺設嗎?

客ががっかりして帰った後、三人は話し合いました。
如此、這位客人超級失落的離開了、不久後家中的三人展開了一次會議。

「あんな客がまた来たら、どうしよう?」
若是這種類型的客人之後又來我家造訪了、就和這次一樣那可該怎麼辦?

「でも、家にあったネコの置物は、あの一つきりだからな」
可家中的貓擺件不就那一個嗎。

「そうですね。もっと置物があったら良かったのに」
說的沒錯、要是咱家再多有幾尊這樣的貓咪就好了呀。

するとそこへ近所の親しい人がやって来て、こう言いました。
就是此時關係很要好的鄰居前來串門、他給人家提出了這樣的一個建議。

「それなら、今戸焼き(いまどやき)のネコを買って来て、家に置いておけばどうだ」
這樣的話不如就依我看、去今戶燒陶師傅聚集的那條街進幾件貨常備在家中不就成了嗎?

今戸(いまど→東京都台東区の北東部で隅田川に面する地名)というところは焼き物が盛んで、主にネコやカッパの置き物をつくっていました。
今戶盛產窯器、而這裡的河童玩偶以及貓咪泥娃娃也是被生產的主要。

さっそく男は商人からもらった金で、ネコの置き物を二十個ほど仕入れました。
於是乎馬上男子用到了從商人那兒給到了自己手上的錢、就這樣直接是進貨了二十件的貓咪泥娃娃。

すると次々に夢を見たと言う客がやって来て、ネコの置き物が面白い様に売れるのです。
就這樣而後還真的是又有做了相同夢境的客人接二連三的趕來、將貓咪的泥娃娃是看著看著全挑走了。

やがて男の家は、ネコの置物のおかげで金持ちになりました。
到了最終男子的家中竟然是拜著貓咪的小泥人所賜、一舉躍入了大戶有錢人家的行列。

それとうれしい事に父親の病気はどんどん良くなり、どこかへ家出していたネコも戻ってきたのです。
而這麼高興的事情發生、讓老父親的病情也是看著一天天的好轉了起來、此刻竟然就連是很久都沒有露過了一次面的貓咪也回到了家中。

それから男は野菜売りをやめて、浅草の観音さまの境内(けいだい)に店を構えると、ネコの置き物を専門に売る事にしました。
從這以後、男子就放棄了自己賣菜的營生、改行開始了在觀音廟境內擺起了這專門賣貓咪小泥人的攤位。

男は小さな置き物から大きな置き物まで、たくさんのネコの置物を仕入れて、それに座布団(ざぶとん)をつけて売ったのです。
男子的泥娃娃是越進越全、種類也是越來越多、從大到小是甚麼都有、後來男子還頗有用心的給一個個小貓咪座下墊起了小枕頭來進行兜售。

それから半年後、家を助けたネコの話が江戸中に広がり、浅草へ来た人はみんなこの店の置き物を買うようになったのです。
自男子轉行的半年後、此時他的家中所發生的貓咪解救一家子了的故事也都被所有人熟知而在大街小巷中廣傳開了、拜這個名望、就有著更多的人們特地的來到了淺草要去買他家的泥娃娃。

それから、あの生きた方のネコは一日中店の奥にいて、のんびりと座布団の上に座っていましたが、次の年、ネコは眠る様にして死んだという事です。
而故事的主角真貓咪、功成身退的它可是就一整天全在男子店鋪之中最裡面的房間墊子上悠閒的趴著呢、然而就是在次年後的某天、它永遠的睡去了。

おしまい
结束


↓ ※オタク構文版 (翻訳者の改変意訳バージョンです) ↓

ネコの置物を売る店
貓報恩

むかしむかし、江戸(えど→東京都)の浅草(あさくさ)に、貧乏な野菜売りの男がいました。
到好久以前、江戶的淺草、有條賣菜的窮人。

男はおかみさんと年老いた父親を、とても大切にしていました。
窮歸窮、還是幫自己堂客跟老頭好生服侍到。

ところが父親が病気になって、ついに寝たきりになってしまったのです。
但這後面老頭一害病、就癱床上不起來了。

男はおかみさんと交代で父親の看病(かんびょう)にあたり、父親の具合が良い時だけ野菜売りに出かけました。
兩口子就輪流服侍老人家啦、看老頭哪天樣子稍微好點就抽身去賣菜搞點錢。

その為に男の家はますます貧乏になり、その日の食べる米も買えなくなったのです。
這麼一直耗落去自然是越來越窮、有天就無米下鍋了。

もちろん、お金がないので、父親を医者に診せる事も薬を買う事も出来ません。
講是養病、這㫘得錢買藥就一直拖到實際上就是折磨。

「本当に、どうしようかね」
二口子就要想辦法處理這條問題啦。

深いため息をつくおかみさんに、男は頭を下げて謝りました。
男的就好㫘辦法的跟自己堂客講。

「そのうちに何とかするから、もう少し辛抱してくれ。親父の事が心配で、仕事もおちおちやっていられないのだ」
喊堂客再忍下子、自己馬上解決、講癱上爹這事確實㫘辦法。

そして男は、家で買っているネコを抱き上げて言いました。
男的就幫屋裡的老貓一抱。

「お前も知っての通り、今の家にはお前に食べさせる物はない。長い間一緒に暮らしてきたお前と別れるのはつら
いが、これからどうするかは、お前の好きな様にしてくれ」
講屋裡已經㫘得喂它吃的東西啦、想去哪裡就去吧。

それを聞いていたおかみさんは、あきれ顔で、
堂客也是服了自己男人。

「ネコにそんな事を言ったって、言葉が分かる訳ないじゃないの。可愛そうだけど、そのうちにわたしがどこかへ捨てて来るよ」
貓怎麼可能聽得懂人話啦、你過我幫它甩丟去算了。

と、言ったのですが、ネコは次の日から姿を消してしまいました。
但是貓真的好像有靈性一樣、第二天自己過看不到了。

それから二、三日たったある日、寝たきりの父親が言いました。
這過了二三天、癱到床上的老頭講話了。

「なあ、この頃、家のネコは、昼間どこへ行っているのだ?」
貓啦?這幾天怎麼都㫘看到啦。

それを聞いた男は、少し悲しそうに言いました。
男的就稍微有點不怎麼好講。

「実は、二、三日前に家を出たまま、帰ってこないんだ。エサをやる事も出来ないので、きっと愛想つかれたのだろう」
就是這不二天不見了、又不跟它過東西吃、可能跑別個屋了去的哦、貓養不熟的。

すると父親が、不思議そうに言いました。
老頭就奇了個怪。

「いいや、そんな事はないぞ。
㫘啊。

ネコは毎晩、わしの所で眠っておる。
那條貓昨天晚上都到我枕頭邊上蹲到的啊。

わしが腰が痛いと思うと、腰に登ってくれ、肩が痛いと思うと、肩に登ってくれるんだ。
我腰一痛它就上腰、肩膀一痛就跳我肩上來。

ありがたい事に、ネコが登ると痛みがやわらいで、とてもよく眠れるのだ。
主要是被它這麼一窩到、身上一下就不痛了、我睡覺也不得被痛醒。

こう言っては悪いが、お前たちがさすってくれるより気持ちがいいくらいだ。
反正就是這貓有奇效、比起你們比我按摩還有用些。

それなのに昼間は家にいないとすると、どこでどうやって食べているのやら」
白天也㫘看貓到屋、莫興是到甚麼地方捉老鼠吃去了啊。

それを聞いて男とおかみさんは、ネコに悪い事を言ったと後悔(こうかい)しました。
二口子曉得這樣子、早曉得就讓貓留到啦、現在後悔了。

「まさか、ネコに人の言葉が分かるとは思わなかった」
我們也不知道曉得這貓有靈性啊。

「本当にね」
是啊。

「そうだ、今夜親父のところへ来たら、ずっと家にいてくれる様に頼んでもらおう」
今天晚上貓估計又得到老頭那裡去的、到那時就幫貓捉起來、喂它點東西。

「そうよ。いくら貧乏でも、ネコの食べ物ぐらい何とか都合出来るわよ」
是啊、反正貓也吃不到好多。

ところがネコはいつ来ていつ帰って行くのか、父親も知りませんでした。
但是問這貓甚麼時候得來、老人家自己也惘渾、不曉得具體時間、就只講是晚上。

何しろ、ネコが痛いところに登ってくれると、父親は良い気持ちになって、すぐに眠り込んでしまうからです。
因為自貓上了身後老頭也就睡了去、所以也就不怎麼清白。

さて、ネコのおかげなのか、父親の具合がだんだん良くなっていきました。
不曉得是不是這貓有異能、老頭還慢慢的好起來了。

そんなある日の事、男の家に金持ちらしい商人が現れて、こう言うのです。
但是屋裡有天突然來了個有錢的商人。

「あなたの家にネコがいますか? いたら、ぜひゆずって下さい」
講是要看這屋養的貓。

それを聞いた男は、きっぱりと断りました。
男的則是馬上回絕。

「確かに、ネコを一匹飼っていますが、ネコは夜しか戻って来ないので、どこにいるのか分かりません。
講我屋貓我是自己都看不到、它就只晚上回來、你這想看我還不曉得他現在到哪裡。

それにそのネコは、親父の病気を治してくれる大切なネコなので、いくら金をつまれてもゆずるわけにはいきません」
還講自己這貓可以診自屋老頭病、不得賣人的、要留起來。

すると商人は、笑いながら首を振りました。
商人就講自己不是來為這事。

「いやいや、ゆずって欲しいのは、生きたネコの事ではありません。ネコの置き物の事です」
不是你屋養的那條貓、是條貓的擺設品。

「置物の?」
擺設?

そう言えば、この家には知り合いの人が面白半分に土で作った、ネコの置き物があります。
這麼講確實屋裡是有條認得到的捏了個泥巴娃娃擺到自己屋的。

男は棚の上でほこりをかぶっている置き物を出して来て、商人に見せました。
男的就幫這陳年舊物從櫃子上取落來過別個看、上面灰都滿了。

「家にある置物のネコと言えば、これの事ですか?」
違是這條傢伙啊?

「ああ、確かにこれです。どうか是非、これをゆずって下さい」
對對對、就這條、我想過錢讓你賣起我。

「それは構いませんが、しかしまた、どうしてこんな物を?」
起你好啊、但你要這傢伙是搞甚麼哦?

男が尋ねると、商人はニコニコしながら訳を話しました。
男的問話、商人就扭扭捏捏的。

「実はゆうべ、面白い夢を見ましてね。
就稱自己作了條夢。

どこかのネコが夢の中に現れて、
夢裡面來了條貓。

『浅草の野菜売りの家にネコの置き物があるから、それをゆずってもらいなさい。そうすればますます商売が繁盛する』
貓喊我過來幫這條娃娃買走、是講可以讓我生意越來越好。

と、言うのです」
交待了。

「なるほど。そう言う事ですか」
這麼到啊。

「はい、大切な物と思いますが、商人は縁起を担ぐものです。どうかその置物を、これで」
商人還肯定以為這是條甚麼好東西、一定要別個讓起自己。

そう言って商人は、小判を何枚も取り出しました。
當場就幫金貝取出來過男的看了。

それだけあれば、当分の間は生活に困りません。
男的還真就好缺這幾個錢。

「わかりました。おゆずりしましょう」
當場答應了。

男がネコの置き物を渡すと、商人は喜んで帰って行きました。
商人覺得自己撿了寶、笑了個卵脬翻天的回去了。

「それにしても、不思議な事もあるものだ。ただの置物が高値で売れるなんて、こんな幸運は二度とないぞ」
男的也是不思議、廢品變黃金、這事估計也不得出第二回了。

ですが次の日、商人と同じ夢を見たという客がやってきたのです。
哪曉得第二日、又有條人來要泥巴娃娃、也講自己是作了條甚麼貓夢。

しかし家には、もうネコの置き物はありません。
但這屋裡的娃娃都賣完啦。

客ががっかりして帰った後、三人は話し合いました。
別個就好失望的回去了、一屋三口這就商量。

「あんな客がまた来たら、どうしよう?」
要是還有人來買娃娃怎麼搞啦?

「でも、家にあったネコの置物は、あの一つきりだからな」
但是我們屋就那一個啊。

「そうですね。もっと置物があったら良かったのに」
那多搞幾條不就好了啊。

するとそこへ近所の親しい人がやって来て、こう言いました。
住到附近的熟人過來串門、曉得別個缺娃娃也出主意。

「それなら、今戸焼き(いまどやき)のネコを買って来て、家に置いておけばどうだ」
你們去專門賣貓娃娃的地方買幾個就是啦、今戶那裡好多。

今戸(いまど→東京都台東区の北東部で隅田川に面する地名)というところは焼き物が盛んで、主にネコやカッパの置き物をつくっていました。
今戶盛產窯器。

さっそく男は商人からもらった金で、ネコの置き物を二十個ほど仕入れました。
男的過一下用商人過的錢直接進了二十個。

すると次々に夢を見たと言う客がやって来て、ネコの置き物が面白い様に売れるのです。
這還真是邪、估計這貓一個個人輪流托夢、所有作夢的人都過來買貓娃娃、還都賣出去了。

やがて男の家は、ネコの置物のおかげで金持ちになりました。
男的一屋就靠搞這事過發家了。

それとうれしい事に父親の病気はどんどん良くなり、どこかへ家出していたネコも戻ってきたのです。
屋裡老頭子的病也是看到了好轉、跑出去不歸屋的老貓這過也回來了。

それから男は野菜売りをやめて、浅草の観音さまの境内(けいだい)に店を構えると、ネコの置き物を専門に売る事にしました。
男的這也不賣菜了、直接當廟口邊上開家貓娃娃店、開賣。

男は小さな置き物から大きな置き物まで、たくさんのネコの置物を仕入れて、それに座布団(ざぶとん)をつけて売ったのです。
從大到小、各种各樣的小貓兒娃娃、幫它們就擺到小枕頭上面讓別個選。

それから半年後、家を助けたネコの話が江戸中に広がり、浅草へ来た人はみんなこの店の置き物を買うようになったのです。
半年後男的屋裡養了條招財貓的事是廣為流傳、過來淺草要買貓娃娃也專門邏他屋。

それから、あの生きた方のネコは一日中店の奥にいて、のんびりと座布団の上に座っていましたが、次の年、ネコは眠る様にして死んだという事です。
而店子的最裡面真貓也到小枕頭上面窩到的、又是一年、上了年紀的老貓、就到枕頭上面睡到睡到再也不看它醒了。

おしまい
结束

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