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2月21日の日本民話
(2月21日的日本民間故事)
上の字さま

上の字さま
蝦蟆賜字

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むかしむかし、江戸の町に、大きな侍屋敷がありました。
到好久以前、江戶街上有條武士的大屋子到。

ある夏の夕方の事、屋敷の主人が友だちと池に面した縁側で話をしていると、二人の前に置いてあるお菓子の器から、おまんじゅうが一つ浮かびあがったのです。
有條夏天、這天就要夜了、主人和友人正對到池子坐自己屋簷底下走廊上、扯卵談、邊上放一些糕點甚麼的人、這就其中的一個糕點自己飛天了。

「ややっ? まんじゅうが、飛んでいったぞ!」
唉、點心過自己飛了!

二人がびっくりして飛んで行くまんじゅうを見ていると、飛んで行くまんじゅうの先には池から出てきた、たらいほどもある大きなガマガエルがいて、飛んで来たまんじゅうをパクリと飲み込んだのです。
點心就過吸到吸到池子邊上、被從池裡面出來的一條有臉盆那麼大的蝦蟆蛙過一口吞落肚了。

「なんだ、あの大ガマは!? まんじゅうを吸い寄せるとは、化け物であろうか?」
是蝦蟆妖!?這麼大一條、還會吸物。

主人は刀を取ると、はだしのまま池に走っていきましたが、大ガマガエルはポチャンと池の中へ逃げてしまいました。
主人抽刀、連鞋子都㫘穿想直接幫蝦蟆一刀劈了、但是蝦蟆蛙聰明、一下過遁入水池裡面不見了。

「逃がしたか。この池に、あんな大ガマがいるとは・・・。災いが来る前に池の水を全部抜いて、あの大ガマをやつざきにしてやろう」
主人想自己屋裡住條蝦蟆蛙不放心、趁到㫘出甚麼怪事之前早點幫水池裡面水抽完起來、弄了蝦蟆蛙以絕後患。

さて、その夜の事です。
這就晚上。

主人の夢の中に、夕方の大ガマガエルが現れました。
那條好大的蝦蟆蛙到主人睡覺的時候跟他託夢了。

「先ほどは、まことに失礼しました。
蝦蟆蛙先認慫賠了個禮。

おいしそうなまんじゅうを見て、つい欲しくなってしまったのです。
講看到剛剛的糕點好吃的不得了、所以才想幫它吸過來試下味。

あなたさまは池の水を抜くと言われましたが、どうかそれだけはごかんべんください。
我聽你講要幫水抽完起來、這事還是希望千萬莫搞。

その代わり、お屋敷が火事になった時には必ず火を防ぎますから」
你屋有天總要起火啦、到時候我出面保你平安。

「・・・・・・」
主人甚麼都㫘講。

主人がだまっていると、ガマは続けて言いました。
蝦蟆蛙就又繼續了。

「それから、やけどを治すおまじないをお教えします。
我再還跟你講個被火炦過敷傷的秘訣。

やけどをしたら薬を塗った上に、《上》という字を書いた紙をはってください。
幫被火炦過的地方上藥再用張紙巴到、上面寫個上字。

するとやけどは、たちまち治りますから」
這麼到燒傷就好得好快。

「うむ、そうか。ならば、今回の事は許してやろう」
好、那就不抽水了。

「ありがとうございます」
感謝感謝。

大ガマガエルは何度もお礼を言って、夢から消えていきました。
蝦蟆蛙道完謝也從夢裡面不見了去。

さて、それから何年かたったある日、侍の屋敷の近所で火事がおこって、みるみる炎がせまって来ました。
這就過了好多年、有人屋裡面起火了、這火勢就越來越大。

このままでは侍の屋敷に火が燃えうつるのは、時間の問題です。
順勢燒到武士屋裡面也只是時間問題。

「これでは、屋敷をあきらめるしかない」
火也救不了、只好放棄房子跑啦。

主人はそう思い、せめてけが人が出ないように家の者たちを避難させようとしたところ、池の中からのっそりと、あの大ガマガエルが姿を現したのです。
主人就想房子㫘得就㫘了、人至少莫有事、就喊所有人都先跑、這時池子裡面的蛤蟆蛙就過現身了。

大ガマガエルは白いお腹が太鼓のようにふくらむまで池の水を吸い込むと、火が燃えうつろうとしている屋敷に『ブー!』と、吹きかけたのです。
蝦蟆蛙的皮球肚子一鼓、池子裡面的水看到看到就著納入肚中了、這就對到火源、像條水槍樣的那麼一噴。

大ガマガエルは何度も何度も、屋敷に水をかけ続けました。
就這麼到連續好幾次。

そしてふと気がつくと、多くの家が燃えてしまった中、なんと侍の屋敷だけが、どこも焼けずに残っているではありませんか。
等一切都平靜了後、其他屋子都著餤成了灰燼、就過武士的屋子卵㫘事的挺到那裡的。

大活躍をした大ガマガエルは侍にペコリと頭を下げると、また池に帰って行きました。
蝦蟆蛙和武士看了個對眼、幫腦鬠一佝、這就又入到池子裡面去了。

この大ガマガエルの話は、たちまち江戸中の評判になりました。
這事一出、哪個都曉得蝦蟆蛙的事了。

そしておまじないのお札をもらいたいと、たくさんの人が侍の屋敷へやって来るようになりました。
也是聽講了還有燒傷藥、好多人來武士屋裡求。

大ガマガエルに教えられた《上》という文字を一字書いただけの紙切れは、『上の字さま』と呼ばれて、やけどを治すだけでなく火事を防ぐお札として、火事の多い江戸の人たちに大変喜ばれたという事です。
這就寫一個上字屋裡面一巴、不僅是治癒火燒、還幫它當成避免火災的靈符用。

おしまい
结束

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