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7月25日の日本民話
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イラスト : 知瑛美 運営サイト : 昔話で販促!
助けたツルの恩返し
岡山県の民話 → 岡山県情報
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※本作品は、読者からの投稿作品です。 投稿希望は、メールをお送りください。→連絡先
制作: フリーアナウンサーまい【元TBS番組キャスター】
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投稿者 癒しのココロちゃんねる 【睡眠用朗読】
むかしむかし、岡山の瀬戸内海にうかぶ大きな島へ、三羽の親子ヅルがわたってきました。
親子ヅルが島へ入ろうとしたとき、子ヅルがバランスをくずして海に落ちてしまいました。
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親ヅルたちは海に落ちた我が子を救おうとしましたが、助ける手立てがありません。
親ヅルたちがうろうろしていると、これに気づいた島の漁師が舟を出して子ヅルを助けました。
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漁師は子ヅルを空へ戻そうとしましたが、子ヅルは羽をバタバタさせるばかりで飛ぶことができません。
「どうした? 。ケガでもしたのか?」
困った漁師は子ヅルを連れて、庄屋さんのところへ行きました。
庄屋さんが子ヅルを見てみると、子ヅルはタカにでもおそわれたのか体と脚にケガをしていました。
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「このケガで、海に落ちたんじゃな。だが大丈夫」
庄屋さんは薬を調合して、痛めている脚に添え木をしてやりました。
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そのおかげで子ヅルのケガはすぐに良くなり、数日後には親鳥たちが待つ島へと帰っていきました。
さて、それから三年ほどたった年のお正月。
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庄屋さんが早起きをすると、二羽のツルが庄屋さんの家の上を舞い続けていました。
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二羽のツルは明るくなると山へ帰って行きましたが、夕方になるとまたやって来て、何度も何度も家の上を舞ってから去って行きました。
それを見送った庄屋さんが家に入ろうとすると、家の前に黄色い小さな棒きれの様な物が二本落ちています。
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「・・・これは!」
庄屋さんの顔色が、さっと変りました。
棒きれかと思った物は、万病に効くという高価な朝鮮人参だったのです。
「朝鮮人参など、この島にあるわけがない。・・・もしかするとさっきのツルが」
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庄屋さんの思った通り、庄屋さんに助けられたツルが朝鮮から海をこえて、庄屋さんに朝鮮人参を持ってきたのです。
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庄屋さんは二本の朝鮮人参を見つめながら、助けたツルの恩返しに感謝をしました。
おしまい
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