福娘童話集 > 日本の民話 2 福娘童話集 きょうの日本民話 童話・昔話・おとぎ話の福娘童話集


福娘童話集 > 日本の民話 その2 > 3月の日本民話

3月12日の日本民話 2

仙人の碁(ご)

仙人の碁(ご)
和歌山県の民話和歌山県情報

 むかしむかし、ある木こりが高野山(こうやさん)へ木を切りに行きました。
 頂上近くまでくると、見たこともないじいさんが二人で碁をうっています。
(こんな山奥で碁をうつとは、変なじいさんたちだな)
 そう思いながらも、碁盤をのぞいていると、これがなかなか面白い勝負です。
 碁の好きな木こりは、つい仕事の事も忘れて、その場に座り込んでしまいました。
 さて、どれくらい時間がたったのか、突然つえにしていたオノの柄が、ポキリと折れました。
 見てみるとオノの柄は腐っていて、着物はボロボロになっています。
(これは変だぞ)
 不思議に思い、木こりはすぐに家へ引き返しました。
 ところが、家に帰ってびっくり。
 家にはたくさんの人が集まって、お経をとなえているのです。
 入り口にいた人に聞いてみると、
「ここの主人が三年前に山で死んで、今日はその命日なんですよ」
と、いうではありませんか。
 木こりはびっくりして、
「わしがこの家の主人です。朝に仕事に出かけ、今、帰ってきたところなんです。死んでなんかいません」
と、いうと、今度はその人がびっくりして、顔をじろじろながめながら、
「あんたは、顔中がひげだらけなので、どこのだれだかさっぱりわからない」
と、言うのです。
 木こりが顔に手をあててみると、なるほど、ひげもじゃになっています。
 そこで急いでひげをそり落し、やっとのことで、この家の主人とわかってもらいました。
 この木こりはなんと三年もの間、山で碁をうつのをながめていたわけです。
 また、碁をうっていたじいさんたちは、仙人だったといわれています。

おしまい

前のページへ戻る


     3月12日の豆知識

366日への旅
きょうの記念日
サイフの日
きょうの誕生花
蓮華草(れんげそう)
きょうの誕生日・出来事
1971年 ユースケ・サンタマリア (タレント)
恋の誕生日占い
控えめで大人しく、妖精の様な可愛い笑顔
なぞなぞ小学校
そろばんの中にいる動物は?
あこがれの職業紹介
造園師
  3月12日の童話・昔話

福娘童話集
きょうの日本昔話
キノコ問答
きょうの世界昔話
隠れていないよ
きょうの日本民話
八人浦島物語
きょうの日本民話 2
仙人の碁(ご)
きょうのイソップ童話
馬と兵隊
きょうの江戸小話
越後屋
きょうの百物語
火の戦い

福娘の姉妹サイト

http://hukumusume.com

366日への旅
毎日の記念日などを紹介
福娘童話集
日本最大の童話・昔話集
さくら SAKURA
女の子向け職業紹介など
なぞなぞ小学校
小学生向けなぞなぞ