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2月2日の世界の昔話

ジャックとマメの木

ジャックとマメの木
イギリスの昔話 → イギリスの国情報

 むかしむかし、あるところに、ジャックという男の子が、お母さんと一頭のウシを飼(か)ってくらしていました。
 ジャックは毎朝、ウシのミルクをしぼると町へ売りに行っては、そのお金で暮らしを助けていました。
 けれど、そのウシも年を取ったので、とうとうミルクを出さなくなってしまいました。
「しかたないわね。このウシを売って、お金にかえましょう」
 お母さんにたのまれたジャックは、町までウシを引いていくことにしました。
 すると途中で、一人のおじさんがジャックに声をかけてきました。
「ぼうや、そのウシとこのマメをとりかえっこしないかい? これはね、魔法のマメなんだよ」
「魔法のマメだって! すごいや。うん、とりかえてもいいよ」
 ジャックはマメを受け取ると、よろこんで家に戻りました。
 その話しをきいたお母さんは、ジャックをしかりました。
「まったく、こんなマメつぶとウシを取り替えてくるなんて、あんたはどうかしてるよ」
「でも、魔法のまめなんだよ」
「魔法だなんて、うそに決まっているじゃないの!」
 お母さんはマメを取りあげると、ポイッと、まどの外に捨ててしまいました。
 ところが次の朝、ジャックが目を覚ましてみると、お母さんの捨てたマメが、てっぺんが見えないほどの大きな木になっていたのです。
「ほら、やっぱり魔法のマメだったんだ。・・・よし、上へのぼってみよう」
 ジャックは、マメの木をドンドンのぼりました。
 くもをこえても、マメの木はまだまだつづきます。
 そしてとうとう、ジャックはてっぺんに着きました。
 そこには、大きなお城がありました。
 ジャックがそのお城をたずねてみますと、中から、おかみさんが出てきていいました。
「まあ、あなた、どうやってこんなところまできたの? ここはおそろしい人食い大男の家よ。はやくお家に帰りなさい」
 その時、大男の足音が聞こえてきました。
「しかたがないわ、こっちにいらっしゃい」
 おかみさんは、ジャックを台所のかまどにかくしてくれました。
 そこに、大男が帰ってきました。
 ものすごい大男で、手には三頭のウシをぶら下げています。
「クンクン、おや? 人間のにおいだ。人間の子どものにおいがするぞ」
「あら、そんなことありませんよ。人間の子どもは、おととい食べたばっかりではありませんか」
 おかみさんに言われて、大男はとなりのへやに行きました。
 大男は金貨の入った袋を二つ取り出すと、中の金貨を数え始めましたが、そのうちにねむってしまいました。
「あの金貨があれば、お母さんがよろこぶぞ!」
 ジャックはかまどを出ると、大男の金貨の袋を一つかついで、いそいで家に帰りました。
 金貨の袋を見て、お母さんは大よろこびです。
 しばらくたって、ジャックはまたマメの木をのぼって、大男の家にやってきました。
 ジャックがかまどに隠れていますと、大男はおかみさんに言いました。
「金の卵を産むメンドリをつれてこい」
 おかみさんがメンドリを連れてくると、大男はテーブルの上で金の卵をうませました。
 それをみると、大男はまたねむってしまいました。
「いまだ!」
 ジャックはメンドリを抱えると、そのまま家に帰りました。
 金の卵を産むメンドリのおかげで、ジャックはたちまちお金持ちになりました。
 でも、ジャックはまだ、まんぞくしていません。
 ほかにも宝物があると思って、またまた大男の家にやってきました。
 ジャックがかまどに隠れていますと、大男は金のたてごとを持ってきました。
 そのたてごとは大男が命令すると、ひとりでに音楽をかなでます。
 大男はそのたてごとの音色を聞きながら、またねむってしまいました。
「よし、今度はあのたてごとだ!」
 ジャックはたてごとをつかむと、いちもくさんに逃げました。
 その時です。
「だんなさま、ドロボウですよ!」
 おどろいたことに、たてごとが大声でしゃべったのです。
「なに! 小僧、きさまだな。金貨とメンドリをぬすんだのは! そして今度は、大切なたてごとをぬすむというのか。ゆるさん、食ってやる!」

にげるジャック

 大男はジャックを追いかけてきました。
 ジャックは大急ぎでマメの木をおりると、お母さんに言いました。
「はやく、はやく! オノを持ってきて!」
 ジャックはお母さんからオノを受け取ると、マメの木を切りたおしました。
「あーーーーっ!」
 マメの木からおりようとしていた大男は、高い空の上から落ちてしまい、そのままどこかへ消えてしまいました。
 それからジャックは、かわいいお嫁さんをもらって、お母さんと三人でいつまでも幸せにくらしました。

おしまい

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