福娘童話集 きょうの世界の名作・昔話 童話・昔話・おとぎ話の福娘童話集
福娘童話集 > きょうの世界昔話 > 4月の世界昔話 >トラ退治
     4月29日の豆知識

366日への旅
きょうの記念日
昭和の日
きょうの誕生花
カンガルーポー
きょうの誕生日・出来事
1977年 一色紗英(俳優)
  4月29日の童話・昔話

福娘童話集
きょうの日本昔話
タコとり長兵衛
きょうの世界昔話
トラ退治
きょうの日本民話
山びこになった男の子
きょうのイソップ童話
オオカミとイヌの戦争
きょうの江戸小話
あててみな
4月29日の広告


4月29日の世界の昔話

トラ退治

トラ退治
韓国の昔話 → 韓国の国情報

♪音声配信
まちゃりんの読んだり〜の♪

 むかしむかし、あるところに、トラ狩りの上手なおじいさんがいました。
 このおじいさんに鉄砲(てっぽう)をむけられたら、どんなにつよいトラもたちまちうちころされてしまいます。
 ですからトラ山のトラたちは、おじいさんのすがたを見ると、あわててにげ帰ってしまいました。
「やあ、きょうはあぶないところだった。もう少しであのじいさんにみつかるところだった」
と、トラのお父さんはひやあせをふきながら、子どもにはなしました。
 おじいさんの腕まえは、トラたちのあいだでは、だれ一人知らないものはありません。
 けれどもおじいさんは、もう年をとっていました。
 それで鉄砲のうちかたを、息子におしえたいと思いました。
 ところがこの息子はたいへんななまけもので、まったく鉄砲をならおうとはしないのです。
「そんなものおぼえたってしようがない。山じゅうのトラは、おやじがみんなたいじしちまうだろうから」
と、かってなことをいっては、毎日毎日遊んでいました。
 おじいさんはどうしようもなく、一人で山へいっては、トラをうちとっていました。
 けれども息子のお嫁さんはとてもしっかりしており、おじいさんはこのお嫁さんだけをたよりにしていました。
 ある日、おじいさんがポックリと死んでしまいました。
 こんどは息子が働かなければ、くらしてはいけません。
 そこで息子は、しかたなしに山へ木をきりにでかけました。
 あるとき息子が山で木をきっていると、木のかげから大きなトラがあらわれました。
 息子はビックリして、腰がぬけてしまいました。
「ト、ト、トラさま。ど、どうか、お、お助けを・・・」
 トラは舌なめずりをしていいました。
「だめだ。わしの家族はみんな、おまえのじいさんに殺されてしまった。こんどはこっちがおまえを殺す番だ」
「ト、トラさま。まってください。めしあがるなら、あしたの朝までまってください。このたきぎをうちへおいてきますから。そうしないと、うちのものがこまるんです」
「・・・ふむ。それなら、あしたの朝はやくこい」
 トラは、ゆっくり立ちさりました。
 息子は青い顔で家にたどりつくと、お嫁さんに山でなにがあったかをはなしました。
「それで、どうするつもりなの?」
と、お嫁さんはたずねました。
 息子は、
「どうするって、夜があけたら、約束通り殺されにいくしかないだろう」
と、いって、なきだしました。
 すると、お嫁さんはニッコリしていいました。
「そうね。ではいってらっしゃいな。お父さんがトラ退治を教えてくださるといってたのに、なまけていたあなたがわるんいですもの」
 あくる朝、息子はションボリとうなだれて、山へのぼっていきました。
 お父さんに鉄砲のうちかたぐらい教わっておけばよかったと思っても、もうどうにもなりません。
 おまけにお嫁さんまで、ニッコリわらっておくりだしてくれたのです。
 これではもう、死ぬよりほかはありません。
 息子はお昼近くに、やっときのうの場所ヘつきました。
「やい、おそいぞ!」
 トラがキバをむいてどなりました。
「は、はい、その、あの・・・」
と、息子がモグモグいっていると、とつぜんうしろの木のあいだから、
「せがれ、おまえの前にあるのはたきぎか? それともトラか?」
と、いう声がしました。
 ハッとふりむくと、木のあいだからトラ狩り名人のおじいさんが、鉄砲をこちらにむけて立っているではありませんか。
 ビックリしたのは、トラのほうです。
 あわてて首をすくめると、息子に小声でいいました。
「たきぎです。と、いえ」
 息子は、いわれたとおり、
「たきぎです」
と、大きな声でへんじをしました。
「それなら、なぜさっさとたばにしてしばらないんだ」
と、おじいさんがたずねました。
 するとトラが、
「一人じゃ、しばれません。あとでやります。といえ」
「一人じゃ、しばれません。あとで・・・」
 息子がいいかけると、おじいさんは、
「一人でできないのなら、わしがてつだってやる」
と、いいました。
 トラはおどろいて、
「じいさんをよぶな。おまえ一人でしばれ。そのかわりあとでほどいてくれよ。おまえをくうのは、やめにしてやるからな」
 そこで息子は、ふるえながらトラをしばりはじめました。
 するとおじいさんは、
「グルグルまきに、しばったか?」
と、たずねました。
「いいえ、一回きりです」
「たきぎなら、グルグルまきにしろ」
「うん。五回しばったよ」
「まだだ、もっと、しばれ」
 息子はいわれるままに、トラのからだをグルグルまきにしばりました。
「どうだ」
「十五回、しばったよ」
「よかろう」
 おじいさんは鉄砲を持ちかえると、木のあいだからでてきました。
 そして近よってきて、息子の顔を見てニッコリ。
「・・・? あっ、あれっ、おまえかあ」
 現れたのは、おじいさんのすがたをした、自分のお嫁さんだったのです。
 しっかりもののお嫁さんのおかげで、だんなさんはトラを生けどりにしたのです。

おしまい

一覧へ移動   このページを閉じる   ホームへ移動

きょうの世界昔話
ミニカレンダー
<<  4月  >>
    1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30      
福娘のサイト
366日への旅
毎日の記念日・誕生花 ・有名人の誕生日と性格判断
福娘童話集
世界と日本の童話と昔話
子どもの病気相談所
病気検索と対応方法、症状から検索するWEB問診
世界60秒巡り
国旗国歌や世界遺産など、世界の国々の豆知識
- 広 告 -