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2013年 3月25日の新作昔話
里芋の娘の帯解き
千葉県の民話 → 千葉県の情報
むかしむかし、里芋のお母さんが七歳になる娘の帯解き(→着物の付けひもをとって、初めて普通の帯を締める祝い)のお祝いをしようと、近所の家々を回って歩きました。
お母さんは初めに、ネギのところへ行ったのですが、
「すみません。昨日から風邪を引いてしまい、行けないのですよ」
と、ネギは、青白い顔で言いました。
次にお母さんは、ゴボウの所に行ってみたのですが、
「悪いけど、今はスス払い(すすはらい→年末の掃除)してるので、行けないのですよ」
と、ゴボウは、ほこりでまっ黒な顔で言いました。
次にお母さんが、ニンジンの所へ行ってみると、
「ついさっき顔を大やけどしてしまい、それどころじゃないんですよ」
と、ニンジンは、まっ赤な顔で言いました。
どの家でも断られた里芋のお母さんは、ガッカリしながら最後に大根の所に行きました。
すると大根は、まっ白にお化粧をして、
「今日は、お日柄も良いし、本当におめでとうございます」
と、喜んで、帯解きに呼ばれていきました。
この時からです。
ネギは青白く、ゴボウは黒く汚れて、ニンジンはまっ赤で、大根はまっ白なのは。
おしまい
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