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7月1日の日本の昔話

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浦島太郎

イラスト myi   ブログ sorairoiro

浦島太郎
浦島太郎のぬりえ

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おりがみをつくろう ( おりがみくらぶ より)
海亀の折り紙うみがめ   玉手箱の折り紙たまばこ(ふうせん)

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投稿者 ここの読み聞かせチャンネル
眠れない夜にずんだもんが贈る日本昔ばなし 8選【心地よい睡眠用朗読】

♪音声配信(html5)
音声 スタヂオせんむ

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音声 得本綾(コトリボイス) ラジオHP

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音声 琴菜 ASMR

 むかしむかし、ある村に、心のやさしい浦島太郎(うらしまたろう)という若者がいました。

浦島太郎

 浦島(うらしま)さんが海辺を通りかかると、子どもたちが大きなカメを捕まえていました。

浦島太郎

 そばによって見てみると、子どもたちがみんなでカメをいじめています。
「おやおや、かわいそうに、逃がしておやりよ」

浦島太郎

「いやだよ。おらたちが、やっと捕まえたんだもの。どうしようと、おらたちの勝手だろ」
 見るとカメは涙をハラハラとこぼしながら、浦島さんを見つめています。

浦島太郎

 浦島さんはお金を取り出すと、子どもたちに差し出して言いました。

浦島太郎

「それでは、このお金をあげるから、おじさんにカメを売っておくれ」
「うん、それならいいよ」
 こうして浦島さんは、子どもたちからカメを受け取ると、

浦島太郎

「大丈夫かい? もう、捕まるんじゃないよ」
と、カメをそっと、海の中へ逃がしてやりました。

浦島太郎

 さて、それから二、三日たったある日の事、浦島さんが海に出かけて魚を釣っていると、
「・・・浦島さん、・・・浦島さん」

浦島太郎

と、誰かが呼ぶ声がします。
「おや? 誰が呼んでいるのだろう?」
「わたしですよ」

浦島太郎

 すると海の上に、ひょっこりとカメが頭を出して言いました。
「このあいだは助けていただいて、ありがとうございました」
「ああ、あの時のカメさん」
「はい、おかげで命が助かりました。ところで浦島さんは、竜宮(りゅうぐう)へ行った事がありますか?」

浦島太郎

「竜宮? さあ? 竜宮って、どこにあるんだい?」
「海の底です」

浦島太郎

「えっ? 海の底へなんか、行けるのかい?」
「はい。わたしがお連れしましょう。さあ、背中へ乗ってください」

浦島太郎

 カメは浦島さんを背中に乗せて、海の中をずんずんともぐっていきました。

浦島太郎

 海の中にはまっ青な光が差し込み、コンブがユラユラとゆれ、赤やピンクのサンゴの林がどこまでも続いています。

浦島太郎

「わあ、きれいだな」
 浦島さんがウットリしていると、やがて立派なご殿(てん)へ着きました。

浦島太郎

「着きましたよ。このご殿が竜宮です。さあ、こちらへ」

浦島太郎

 カメに案内されるまま進んでいくと、この竜宮の主人の美しい乙姫(おとひめ)さまが、色とりどりの魚たちと一緒に浦島さんを出迎えてくれました。

浦島太郎

「ようこそ、浦島さん。わたしは、この竜宮の主人の乙姫です。
 このあいだはカメを助けてくださって、ありがとうございます。
 お礼に、竜宮をご案内します。
 どうぞ、ゆっくりしていってくださいね」

浦島太郎

 浦島さんは、竜宮の広間ヘ案内されました。

浦島太郎

 浦島さんが用意された席に座ると、魚たちが次から次へと素晴らしいごちそうを運んできます。

浦島太郎

 ふんわりと気持ちのよい音楽が流れて、タイやヒラメやクラゲたちの、それは見事な踊りが続きます。

浦島太郎

 ここはまるで、天国のようです。

浦島太郎

 そして、
「もう一日、いてください。もう一日、いてください」
と、乙姫さまに言われるまま竜宮で過ごすうちに、三年の月日がたってしまいました。

 ある時、浦島さんは、はっと思い出しました。
(家族や友だちは、どうしているだろう?)

浦島太郎

 そこで浦島さんは、乙姫さまに言いました。
「乙姫さま、今までありがとうございます。ですが、もうそろそろ家へ帰らせていただきます」
「帰られるのですか? よろしければ、このままここで暮しては」
「いいえ、わたしの帰りを待つ者もおりますので」

浦島太郎

 すると乙姫さまは、さびしそうに言いました。
「・・・そうですか。それはおなごりおしいです。では、おみやげに玉手箱(たまてばこ)を差し上げましょう」

浦島太郎

「玉手箱?」
「はい。この中には、浦島さんが竜宮で過ごされた『時』が入っております。
 これを開けずに持っている限り、浦島さんは年を取りません。

浦島太郎

 ずーっと、今の若い姿のままでいられます。

浦島太郎

 ですが一度開けてしまうと、今までの『時』が戻ってしまいますので、決して開けてはなりませんよ」
「はい、わかりました。ありがとうございます」

浦島太郎

 乙姫さまと別れた浦島さんは、またカメに送られて地上へ帰りました。

浦島太郎

 地上にもどった浦島さんは、まわりを見回してびっくり。

浦島太郎

「おや? わずか三年で、ずいぶんと様子が変わったな」
 確かにここは浦島さんが釣りをしていた場所ですが、何だか様子が違います。

浦島太郎

 浦島さんの家はどこにも見あたりませんし、出会う人も知らない人ばかりです。
「わたしの家は、どうなったのだろう? みんなはどこかへ、引っ越したのだろうか? ・・・あの、すみません。浦島の家を知りませんか?」
 浦島さんが一人の老人に尋ねてみると、老人は少し首をかしげて言いました。
「浦島? ・・・ああ、確か浦島という人なら七百年ほど前に海へ出たきりで、帰らないそうですよ」

浦島太郎

「えっ!?」
 老人の話しを聞いて、浦島さんはびっくり。

浦島太郎

 竜宮の三年は、この世の七百年にあたるのでしょうか?
「家族も友だちも、みんな死んでしまったのか・・・」

浦島太郎

 がっくりと肩を落とした浦島さんは、ふと、持っていた玉手箱を見つめました。

浦島太郎

「そう言えば、乙姫さまは言っていたな。
 この玉手箱を開けると、『時』が戻ってしまうと。
 ・・・もしかしてこれを開けると、自分が暮らしていた時に戻るのでは」

浦島太郎

 そう思った浦島さんは、開けてはいけないと言われていた玉手箱を開けてしまいました。

浦島太郎

 モクモクモク・・・。
 すると中から、まっ白のけむりが出てきました。
「おおっ、これは」

浦島太郎

 けむりの中に、竜宮や美しい乙姫さまの姿がうつりました。
 そして楽しかった竜宮での三年が、次から次へとうつし出されます。

浦島太郎

「ああ、わたしは、竜宮へ戻ってきたんだ」
 浦島さんは、喜びました。

浦島太郎

 でも玉手箱から出てきたけむりは次第に薄れていき、その場に残ったのは髪の毛もひげもまっ白の、ヨポヨポのおじいさんになった浦島さんだったのです。

浦島太郎


おしまい

浦島太郎

おまけ

浦島太郎

うらしまたろう


ささらとゆっくり昔話 第09話【浦島太郎】

読者の「NS.MOOOON」さんの投稿作品。

日本昔話を現代っぽくアレンジしたらこうなったシリーズ。

おまけ
ささらと昔話講座 第09話【浦島太郎】

読者の「NS.MOOOON」さんの投稿作品。

知っているようで知らない日本昔話を、あれやこれやとささらちゃんが学んでいく動画です。

※本作品は、読者からの投稿作品です。 投稿参加希望は、メールをお送りください。→連絡先
浦島太郎
イラスト 「みずしま薫」

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