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ふくむすめどうわしゅう(福娘童話集) >にほんむかしばなし(日本民间故事) >七月
7月26日の日本の昔話
娘の寿命
女儿的寿命
翻訳者 広東省恵州学院 関清倩
にほんご(日语) ・ちゅうごくご(中文) ・日语&中文
むかしむかし、年をとってから、やっと女の子にめぐまれた老夫婦がいました。
很久很久以前,有一对老夫妇在年老时终于生了一个女儿。
ある夏の事、年頃になった娘が留守番をしていると、汚い身なりの旅のお坊さんがやってきて家の前で物乞いをしました。
「旅の僧です。空腹で、困っております。何か食べ物を」
有一年夏天,老夫妇让成年的女儿留在家里看家,这时一个装扮很脏的和尚来到了这家人的门前讨吃的,说:“我是路过的僧人,现在肚子空空的,请问有什么可以吃的吗?”
「あっ、はい。ではこれを」
“啊,嗯,有,这个给你。”女儿说。
娘が食べ物を渡すと、お坊さんは娘の顔を見ながら言いました。
「美しい娘さんじゃな。いくつになられた?」
女儿把食物递给和尚时,和尚一边看女儿的脸一边说:“真是一位漂亮的姑娘啊。今年几岁了?”
「はい。十八です」
“嗯,今年十八岁了。”
「十八か。・・・お気の毒に」
お坊さんは、なぜか悲しそうに言うと、そのまま立ち去っていきました。
“十八岁啊。真是遗憾啊。”和尚不知道为什么很悲伤地说完后就这样的离开了。
この様子を、畑仕事から帰ってきた父親が見ていました。
気になった父親はお坊さんを追いかけると、お坊さんに理由を聞きました。
从田里工作完回来的父亲看到了和尚的表情。注意到什么的父亲就就去追问和尚。
するとお坊さんは、
「娘さんはまだ若いのに、もうすぐ急な病で亡くなります。それがお気の毒で」
と、いうのでした。
于是和尚就说:“虽然姑娘还很年轻,但不久之后就会因为急病而去世。这真是太可怜了。”
「娘が病で! どっ、どうしてわかるのです! もしそれが娘のさだめなら、どうすれば逃れる事が出来るかお教えください!」
“什么!女儿会得大病!你怎么会知道呢!如果这真的是女儿的命运的话,请告诉我怎样做才可以逃过这一劫啊。”听到和尚的话的父亲很焦急的说。
父親がとりすがるように言うと、お坊さんはこう言いました。
「白酒と杯を三つ、目隠しした娘さんに持たせて、日の出とともに東の山に向かって歩くように言うのです。
どこまでも歩いてもう進めなくなったら、目隠しをとりなさい。
すると岩の上に三人のお坊さんが座っているから、何もいわずにどんどんお酒を飲ませなさい。
お酒がなくなったら、三人のお坊さんに命ごいをしなさい。
うまくいけば、娘さんは長生き出来るでしょう」
看到这位父亲的苦苦哀求之后,和尚说:“让你女儿蒙住眼睛带上三壶酒,在太阳刚出来时向着东边的山走,直到无论怎么走都前进不了时,再把布拿开。这时岩石上就会坐着三个和尚,不要说什么就使劲让他们喝酒就是。等酒没了,就向三个和尚祈求长寿。顺利的话,你女儿就可以活得很久了。”
「ありがとうございました。さっそく、その通りにいたします」
“太谢谢你了。那我们就赶快按照你说的去做。”
次の日、父親は教えられた通り娘にお酒を持たせて、目隠しをしました。
そして日の出とともに、家から東の山に向かって歩かせました。
娘がどんどん歩いていくと、やがて行き止まりになりました。
然后,第二天,父亲就按教的那样让女儿拿着酒,遮住双眼。在日出时,从家里往东边的山那里走。女儿一直走啊走,终于走到尽头了。
娘が目隠しを取ると、そこは岩穴の中でした。
目の前の一段高い岩の上に、赤い衣を着た三人のお坊さんが座っています。
然后女儿就把布拿下来,发现自己在一个洞穴里面了。眼前就是在一座很高的岩石上坐着三个穿着红色衣服的和尚。
娘はお坊さんたちにどんどんお酒をすすめ、お酒がなくなるとお坊さんたちに言いました。
「わたしは、お願いがあってまいりました。
旅のお坊さまの話によると、わたしはもうすぐ急な病で死ぬそうです。
どうか、お助けくださいませ」
女儿使劲地劝和尚们喝酒,酒一没,女儿就对和尚们说:“我有一个请求。听路过的一个和尚说,我很快就会因为得急病而死。请一定要救救我。”
娘が深く頭をさげて命ごいをすると、三人のお坊さんは赤くなった顔を見合わせました。
やがて、一人のお坊さんが言いました。
「人の寿命を知り、あんたをここに連れてくるとは、あの大師の仕業か。
本当は人の運命を変えてはいけないのだが、こんなにごちそうになってはことわれんな」
看到女儿低下头祈求命后,三个和尚睁着变红的眼互相看着对方,不久,一个和尚说:“知道人的寿命还把你带到这里,看来这是那个大师的天意啊。本来改变人的命运是不可以的,但受到你这样的款待后就不好拒绝了。”
続いて二人目のお坊さんが、持っていた帳面を見ながら言いました。
「なるほど。確かにあと三日の寿命じゃな。まだ十八だというのに」
接着,第二个和尚拿着账本一边看一边说:“原来如此。确实是还有三天的命。还只是十八岁而已。唉。”
三人目のお坊さんが、娘にたずねました。
「あんたは、何才まで生きたいんじゃ?」
第三个和尚问女儿:“你想活到几岁?”
娘は少し考えて、答えました。
「はい。子宝に恵まれて、その子を大きく出来るまでは」
女儿想了想后回答说:“我想活到有了孩子并等他长大为止。”
それを聞いたお坊さんたちは、にっこり笑うと言いました。
「うむ。よい答えじゃ。あんたの寿命に、八の字をくわえてやろう」
听到了这个的和尚们笑着说:“回答的好,那就在你的寿命里,加个八吧。”
そしてお坊さんたちは帳面に八の字を書きくわえて、娘の寿命を八十八にしたのです。
于是,和尚们就在账本上加了个八,女儿的寿命就变成了八十八了。
その後、娘は幸せな結婚をして子宝にも恵まれ、大した病気も無く八十八才まで長生きをしたという事です。
在那之后,女儿就幸福地结了婚并有了孩子,没有生什么大病,一直活到了八十八岁。
おしまい
結束
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