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福娘童話集 > 百物語 > 六月
6月18日の百物語
(6月18日的日本鬼故事)
人食いウサギ
吃人兔
・日本語 ・日本語&中国語
※本作品は、読者からの投稿作品です。 投稿希望は、メールをお送りください。→連絡先
投稿者 「櫻井園子」 櫻井園子エス代表 《櫻井園子キャンドルWEB販売》
むかしむかし、ある村に一人のお坊さんがやって来て言いました。
到好久以前、一個村來個和尚。
「お宮の社に、毎晩もちを供えなさい。そうしないと、悪い事が起こるであろう」
宮廟裡面每天都要交待粑粑、不然就要發生不好的事。
心配した村人たちは、さっそくもちをついてお宮の社に供えました。
村人怕事、就上貢粑粑去了。
ところがどうした事か、もちを持って行った人が帰って来ないのです。
但是反而去交粑粑的人是覓(沒)回來一個。
「どこへ行ったのだ?」
人啦?
みんなであちこちを探してみましたが、どこを探しても見つかりません。
到處邏、哪裡都邏不到。
「これはもしかすると、お坊さんの言った悪い事が起き始めているのかもしれんぞ。早くもちを供えないと」
這莫心(難不成)就是和尚港的不好的事啊、我們快點去幫粑粑交了。
そこでまたもちをついて、お宮へ持って行きました。
這就帶到粑粑又去一批人。
すると今度も、もちを持って行った人が帰って来ないのです。
這次也是覓得個音信。
「大変だ! やはり悪い事が起こっているんだ」
我日!真的出大事了。
村はたちまち、大騒ぎになりました。
村裡這就一哈動靜好大。
そして再びもちを備える事になりましたが、誰もが、もちを持って行くのを嫌がりました。
這就繼續打粑粑啦、但是那個都不願意去送粑粑了。
でも、もちを供えないと、どんな悪い事が起きるかわかりません。
但是不送粑粑就等於不貢粑粑、不曉得又會出現甚麼怪事。
村人たちは仕方なく、くじびきでもちを持って行く人間を決めました。
這就抽籤決定送粑粑的人
そして今度もまた、もちを持って行った人が帰って来ないのです。
這又是覓回來過。
次の日、二人の勇気ある若者が、村人たちに言いました。
第二天有二條年輕人就發話了。
「おれたちがもちを持って行って、誰も帰って来ない原因を突き止めてやる」
港他們要幫這條事脈絡邏到起來、為甚麼粑粑送完人就覓得了。
二人はさっそくもちをついて袋に入れると、お宮に出かけました。
兩條馬上這就幫粑粑打好裝起袋子裡面、去宮廟了。
二人は無事にお宮の社の前にもちの袋を置くと、素早く木の後ろに隠れました。
兩個人快點幫袋子往門前面一甩、就馬上躲樹後面。
するとどこからか丸々と太ったウサギたちがたくさん出てきて、口々に呪文の様な物を唱えながら月を見上げて頭を下げました。
這就來條好肥好大的兔子、是一群、嘴巴裡面不曉得是念甚麼咒語、一哈看天上月亮、一哈又幫頭低到。
(なんて、でっかいウサギだ)
這兔子好大
(しかし、でかいとはいえ、ウサギが人を?)
但是兔子為(難道)吃人啊?
二人がじっと見ていると、一匹のウサギが人間の声で言いました。
兩人就好甚看到、一條兔子就港人話了。
「もちを持って来た奴は、どこへ行った? はやく見つけて、食べてしまえ!」
帶餅子過來的傢伙啦?去哪裡了、快點邏到起來、幫他吃了。
それを聞いた二人の若者は、思わず顔を見合わせました。
聽到這條、兩個年輕人看了個對眼。
(やっぱり、あいつらが人を食べていたんだ)
真的吃人。
二人は死に物狂いで駆け出し、何とか村へ戻りました。
二條人快跑快跑、跑脫了。
そしてすぐに村人たちへ訳を話すと、恐ろしい人食いウサギをやっつける相談を始めました。
馬上幫這事跟大家港、宮廟裡面的吃人兔子啊、兩個這就商量怎麼搞了
「どうやって、やっつけるんだ? 相手は、人食いウサギだぞ」
這要怎麼弄、他們全是些吃人的傢伙啊。
「決まっている。
ウサギの天敵は、犬だ。
だから、ばあさんのところの犬を連れて行けばいい。
あの犬なら、ウサギをやっつけてくれるだろう」
用狗
兔子怕狗
幫老婆子哪裡的狗牽去
肯定可以的。
「なるほど、あの犬なら大丈夫だ」
那條狗是把、應該可以。
そこで二人の若者は、犬を飼っているおばあさんのところへ行きました。
兩個就跑到婆哪裡。
「ばあさん。
もちを持って行った村人が帰って来ないのは、人食いウサギに食べられた事がわかった。
婆、人去了回不來是因為全著兔子吃了。
だから、ばあさんの犬を貸してくれ。
あの犬は、いつも山でウサギを捕まえているから、きっと人食いウサギをやっつけてくれるだろう」
所以我現在要借狗
這狗一直到山上捉兔子
吃人兔子肯定也可以捉。
「そうか。そんなら、犬を連れて行くがよい」
好、那你們就帶狗去。
おばあさんから犬を借りた二人の若者は、犬を連れて再びお宮へ行きました。
兩條人借來狗這就繼續去宮廟
お宮に着くと、人食いウサギたちが、まだ袋のもちを食べていました。
到地方了、兔子還到吃剛剛甩的餅子。
そこで二人はウサギたちにそっと近づくと、勢いよく犬を放ちました。
二個人靠近就放狗。
「それ行け!」
「殺された村人のかたきを取ってくれ!」
咬啊!
報仇啊!
ワンワンワンワン!
狗就狂吠
そのとたん、犬はウサギに襲いかかり、鋭いキバで次々とウサギを噛み殺しました。
這就上去了、一口一條兔子、牙齒好尖。
するとその騒ぎを聞きつけたのか、社の中からお坊さんが姿を現しました。
這架勢就驚動廟裡面了、出來條和尚。
「あっ、あのお坊さんは!」
是那條和尚!
「そうだ。あれは、もちを供える様に言ったお坊さんだ」
就是喊我們交粑粑的那和尚。
二人がびっくりしていると、犬がお坊さん目掛けて飛び掛りました。
二個人震驚一哈、狗看到和尚就衝過去豺(咬)
「うぎゃーー!」
啊啊!
お坊さんは鋭い悲鳴をあげて、たちまち大ウサギの姿に変わりました。
和尚一嬉、變成條大兔子了。
大ウサギは犬の三倍ほどもありましたが、犬はウサギの一瞬の隙をついて、ウサギの喉を噛み切りました。
一條兔子三條狗那麼大、狗一個機會、直接撲到兔子喉嚨了、稀爛。
こうして犬のおかげで、恐ろしい人食いウサギたちは退治されたのです。
這就一條狗、所有兔子全覓得了。
次の日、村人たちが社の中を調べると、今までに行方不明になった人たちも含めて、白骨となった人間の骨が山の様に出て来たそうです。
第二天村裡人上宮廟、以前就不見了啊、加上送粑粑的、全是骨頭渣子、山那麼高。
おしまい
结束
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