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福娘童話集 > 百物語 > 七月
7月26日の百物語
(7月26日的日本鬼故事)
海の底の蛇の目傘
海底蛇傘
・日本語 ・日本語&中国語
むかしむかし、金泉(かないずみ)という村に、釣り好きの八蔵(はちぞう)という若者が住んでいました。
到好久以前、有個金泉村、住個喜歡釣魚的年輕人八蔵。
八蔵が海に舟を出して釣糸をたらしていると、海草がゆれている岩かげに一本の蛇の目傘が立てかけてあるのが見えました。
八蔵幫小舟往海里一去、竿子就放下去了、這就看到水底下岩縫縫裡面的海草到搖啊搖、還有把蛇眼睛圖案的傘也落到哪裡的。
「はて? こんなところに、誰が落とした物やら」
那個得幫東西落到這裡啊
今と違って傘はとても高価な物だったので、八蔵は傘を拾おうと着物を脱いで海に飛び込もうとしました。
當時和現在不一樣、傘不是便宜貨、八蔵脫完衣服就準備往海裡面跳了。
その時です。
突然
「しばらく、待て」
莫動、先等哈。
不気味な声が、八蔵の耳に届きました。
耳朵裡面突然出來條聲音、好毛人。
八蔵は辺りを見回しましたが、誰もいません。
看旁邊、覓(沒)一個人
「気のせいか」
心理作用?
そしてまた海に入ろうとすると、今度は大きな声で、
這又準備要下水了
「しばらく、待て!!」
莫動!!!
と、言ったのです。
這聲音又來了。
「どっ、どこだ? ・・・海の中からか?」
為(難道)是到水裡面啊?
八蔵が恐る恐る海の底をのぞいてみると、傘がいきなりばっと開きました。
八蔵這就有點慌神的往水裡面看、傘一哈開了。
「ひぇーー!」
我日!
びっくりした八蔵は、懸命に舟をこいで逃げ出しました。
八蔵著骸了個卵卯翻天、馬上划船跑了。
そしてしばらく行った所で後ろを振り返ると、長い髪を乱した女が水面に立っており、あの傘を持って追いかけてくるのです。
等地方一遠再回頭看、後面站到條頭髮好長好亂的女的、踩水面上的、提到那把傘往這邊過來了。
「まてえー、まてえー!」
等我!等我!
「おっ、お助けを~!」
殺人啦!有鬼啊!
八蔵は死に物狂いで舟をこいで、なんとか無事に村の岸へたどり着きました。
八蔵快點取槳、扒啊扒啊扒、終於是無事上岸了。
翌日、八蔵は昨日の出来事を村のみんなに話しました。
這二天幫這事跟那個都港了。
するとみんなも、驚いた顔で言うのです。
別個聽到也是雞毛(駭人)
「実はおれも、あの辺で傘を持った女が長い髪をすいとるのに出くわしたぞ」
實際上我也時不時看到哪裡有條長頭髮捏把傘的女的到梳頭。
「おれが出会ったのも、あの辺だった。ひどく青い顔をしていたぞ」
我也是到那邊碰到的、臉白白的。
「おれもだ、おれも見た」
這村民都港自己也碰到這鬼事
すると、それを聞いていた村一番の力自慢の長吉(ちょうきち)が言いました。
後面村裡面自認第一的幫這條一聽。
「よし、ならばこの長吉さまが、その青い顔の髪長女を退治してやろう」
哈、那就看爹幫這長髮女鬼弄了。
翌朝、長吉はたった一人で舟をこいで行きました。
第二天一早、這條喊長吉的就一個人划船過去了。
「さてと、この辺かな? 蛇の目傘が出たというのは」
都是港到這裡啊?
長吉は海の底をのぞいてみましたが、しかし傘はありません。
長吉就對到水裡面渺、覓看到有甚麼傘啊。
「なんだ? ここじゃないのか?」
不是這裡?
するといきなり、青空なのに大粒の雨がざぁーざぁーと降り出して、海は高波になったのです。
這天上晴空、突然雨水是一顆一顆的落、波浪也一哈就來了。
「こりゃあいかん 、早く岸へ戻らにゃ」
這背時(不走運)、快點上岸
長吉が舟をこいで岸に戻ろうとすると、波間に蛇の目傘を持った長い髪の女が現われました。
長吉這划船就準備走了、波浪的圈圈裡面撐傘的長髮女鬼就來了。
長い髪の女は鬼の様な恐ろしい形相で、長吉に言いました。
女的臉長得好惡、對長吉港。
「わしを退治するだと? この愚か者めが!」
蠢狗!還想弄我?
水面を走って追いかけてくる女に、さすがの長吉も生きた心地がしません。
後面這就一條女鬼追到的、這种現實一旦真的發生、就算是長吉這人也一哈不好了。
「おっ、お助けを~!」
殺人啦、救命啊!
何とか岸へたどり着いた長吉は家へと逃げ込みましたが、それからすぐに寝込んでしまい、三日目に死んでしまったそうです。
好不容易靠岸到了屋、馬上就往床上一癱、就過三天、人覓得了。
おしまい
结束
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