昔話の英語《福娘童話集》昔話の英語 Japanese & English昔話の英語《福娘童話集》 童話・昔話・おとぎ話の福娘童話集
 


福娘童話集 > 百物語 > 十二月

12月28日の百物語
(12月28日的日本鬼故事)
山姥の顔をしたかんぴょう

山姥の顔をしたかんぴょう
鬼臉婆子瓜

日本語 ・日本語&中国語

※本作品は、読者からの投稿作品です。 投稿希望は、メールをお送りください。→連絡先

投稿者 「櫻井園子」  櫻井園子エス代表 《櫻井園子キャンドルWEB販売》

むかしむかし、ほら穴のたくさんある谷に、山姥(やまんば)が住みつくようになりました。
到好久以前、一條山洞好多山谷、就有條鬼婆子看上這裡幫他當屋了。

ある日の事、その山姥が人間のおばあさんに姿を変えて、機織り(はたおり→布を作る仕事)の家へやって来て言いました。
這就有天、鬼婆幫人一變、化成一個老婆子、去別個打線織布的地方。

「わしは若い頃から糸をつむいできたので、ここで仕事をさせてくれ。金もいらんし、ご飯も食べないから」
講自己年輕的時候也穿過絲線、想到這裡邏個事做、就當個消遣、不吃你住你、也不要你錢。

主人は、
老闆

(おかしな事を言う、おばあさんだ)
這是條甚麼話、好怪哦。

と、思いましたが、ただで働いてくれるので、喜んでおばあさんを働かせる事にしました。
但是想別個要幫自己來打白工、不要白不要、就讓婆子來了。

おばあさんは毎朝同じ時間にやって来ると、夕方まで糸車を回して糸をつむぎます。
婆子每天都來的準時、這就又一直打線打到天黑。

ところが一日中仕事をしているのに、何日たっても糸まきの太さが変わりません。
但是不對啊、老闆發現這每天作死的作、但這絲線怎麼就不見多啦。

不思議に思った主人が、そっと仕事場の様子を見てみると、おばあさんは糸車を回しながらあくびばかりしています。
老闆就奇怪了、這就偷偷看婆子、發現這婆子一邊打線一邊打哈欠想睡覺。

(なんだ、あの大口は!)
我日!這甚麼嘴!

あくびをするおばあさんの口はとても大きく、人の頭がすっぽり入ってしまうほどです。
這哈欠一打婆子嘴巴就開得好大條、有條人腦鬠那麼大。

(さてはあのばあさん、人間じゃないな。よし、わしが正体を暴いてやる)
這是條鬼啊!不能讓他繼續留了、我要幫他好甚搞哈子。

次の日、主人は仕事場に行くと火鉢(ひばち)に小石を入れて、おばあさんがあくびをするのを待っていました。
第二天、老闆就幫火盆子裡面小嵒頭準備一些、就等到婆子打瞌睡了。

しかし仕事場に主人がいるせいか、おばあさんはあくびをしません。
但不曉得是不是老闆到的原因、這次婆子㫘看到打哈欠。

(さては、気づかれたかな?)
她違發現了啊?

そこで主人は居眠りをしたふりをすると、わざと大きなあくびをしました。
這時老闆就故意裝要睡的樣子、也開始打起瞌睡了。

するとおばあさんもつられて、大きな口を開けてあくびをしたのです。
這就婆子也開始架勢了、這就嘴巴一張。

(今だ!)
好傢伙!

主人は火箸で焼けた小石をつかむなり、おばあさんの大口に投げ入れました。
老闆這就取火鉗幫火嵒頭一夾、往婆子嘴巴裡面一掗。

「ウギャャャァァーーー!」
啊啊啊!

おばあさんは悲鳴をあげて飛び上がると、外へと逃げ出しました。
婆子著搞這一哈、跳起來到處跑、這就跑不見了。

「それっ! 追いかけろ!」
追!

主人は若い男たちと一緒におばあさんを追いかけましたが、おばあさんは、あっという間に姿を消してしまいました。
老闆這就又和條年輕人去追、但是鬼婆子跑好快、一哈不見了。

それから数日後、村人が谷川のそばで魚を取っていると、目の前のほら穴から人がうめく様な声がします。
這就過幾天、村民去溪谷取魚、邊上的山洞裡面這就聽到有人叫到的。

中をのぞいてみると、なんと山姥が苦しそうにもがいているではありませんか。
這人就偷偷步、這就看到一條鬼婆子掙扎到裡面的。

(もしかしたら、機織りの所に現れた山姥かもしれない)
這莫興就是別個講的紡線那裡的鬼婆子啊。

機織りの主人から話を聞いていた村人は、大急ぎで機織りの主人に山姥の事を知らせました。
村人跟到就幫這事去跟布老闆講了。

そこで主人が男たちを連れてほら穴へ行くと、そこには山姥の姿はなく、口の中をやけどした一匹の山犬が死んでいました。
老闆這次就帶一群男的、幫山洞一進、裡面不是甚麼鬼婆、而是一條嘴巴著燒爛的山狗。

「さては、この山犬が山姥に化け、さらに、あのばあさんに化けて家へ来ていたのか」
這是條山狗成精先變成鬼婆、鬼婆再又變成人到我屋啊。

主人は山犬の死体をほら穴から引きずり出すと、近くの山に穴を掘って埋めました。
老闆幫這山狗屍體一拖、到附近邏了個山挖坑埋了。

さて、その年の夏、機織りの主人の家で育てているかんぴょうのつるに、大きな実がなりました。
這就一條夏天、藤上的瓢瓜結果了、吊好大一顆顆。

そしてその実は大きくなるにつれて、だんだんと人の顔の形になってきました。
但是這果子越長越大的同時、也慢慢的變成一條人臉。

「この顔は、・・・あっ!」
這是張臉啊、啊!

なんとその顔は、あの山姥の顔にそっくりだったのです。
老闆這又仔細一看、這怎麼跟條鬼婆一摸一樣哦。

「早くあの実をとって、川へ捨てて来い」
快點摘落來甩丟去。

主人の命令で、若い男がその実を川へ捨てに行きました。
老闆一講、年輕人馬上就是幫瓜摘下來去甩河裡了。

「しかし、見れば見るほど人の顔だ。このまま捨てては、川下の人たちがびっくりするだろうな」
但這甩丟也不對啊、那條瓜根本就是條人腦鬠啊、這漂到下流去不幫人駭死啊。

そう思った若い男がオノでかんぴょうの実を二つに割ると、何と中からまっ赤な血が吹き出したのです。
年輕人這麼想、直接取斧頭幫瓜一劈、裡面噴出來的這都是血。

「うえっ!」
啊啊啊啊!!

驚いた若い男はかんぴょうの実を川へ投げ捨てると、逃げる様にその場を離れました。
駭了個卵卯翻天、也管不了那麼多了、直接幫瓜往河裡面一甩、跑了。

二つに割られた山姥の顔そっくりのかんぴょうの実は、川の水を赤く染めながら川下の方へ流れて行きました。
這就變成兩半的瓜邊往下流漂的同時邊幫河水染的血紅。

この事があってから機織りの家に次々と不幸が起こり、やがて機織りの家はほろんでしましました。
這事過後、老闆屋裡面也是失了運勢、是越來越噶卵、最後稀爛了。

おしまい
结束

前のページへ戻る
(回到上一页)

     12月28日の豆知識

366日への旅
きょうの記念日
身体検査の日
きょうの誕生花
熊笹(くまざさ)
きょうの誕生日・出来事
1991年 大家 志津香 (タレント)
恋の誕生日占い
天性のスター性で、何をやっても注目されます
なぞなぞ小学校
危険なトゲがある県は?
あこがれの職業紹介
起業家・社長
恋の魔法とおまじない 363
友情が深まる日
 12月28日の童話・昔話

福娘童話集
きょうの日本昔話
豆粒ころころ
きょうの世界昔話
プリンの塩かげん
きょうの日本民話
順庵先生とふたごのキツネ
きょうのイソップ童話
オオカミとロバ
きょうの江戸小話
借金取りのこうでん
きょうの百物語
山姥の顔をしたかんぴょう

福娘のサイト

http://hukumusume.com

366日への旅
毎日の記念日などを紹介
福娘童話集
日本最大の童話・昔話集
さくら SAKURA
女の子向け職業紹介など
なぞなぞ小学校
小学生向けなぞなぞ