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6月13日の小話
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ごんすけのお使い
※本作品は、読者からの投稿作品です。 投稿希望は、メールをお送りください。→連絡先
投稿者 「フー」 ハーリ・クィン朗読館
ある店に、ごんすけという、あわて者が働いていました。
「おーい、ごんすけ」
「へーい、だんなさま、何でございますか?」
「すまないが、隣町のもくべえさんのところへ、ことづけを頼まれておくれ」
「へーい、では、さっそく」
ごんすけはことづけの内容も聞かずに、飛び出して行きました。
「やれやれ、あいかわらず、そそっかしい奴じゃ」
だんながあきれていると、間もなくごんすけが戻ってきました。
「おい。ことづけを聞かずに言って、困ったろう」
するとごんすけが、すまして言いました。
「だんなさま。心配ありませんよ。さいわいもくべえさんは、お留守でしたから」
♪ちゃんちゃん
(おしまい)
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