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1月12日の日本民話
(1月12日的日本民間故事)
キツネの恩返し

キツネの恩返し (健全普通話版)
狐狸報恩

日本語 ・日本語&中国語

♪音声配信(html5)
朗読者 : ☆横島小次郎☆

むかしむかし、ある村に、一人の貧乏な若者がいました。
在很久很久以前、某個村子裡住著一位很困苦的年輕人。

ある日の事、若者が町へ買い物に出かけようとすると、途中の道で子どもたちがキツネをいじめていたのです。
這是發生在有一天的事、年輕人準備上街去購置物品的路途中、看見道路上的幾名小孩童們正在欺負著一尾狐狸。

「これこれ、可愛そうな事をするんじゃない」
喂喂、你們不要這樣幹壞事、狐狸很可憐不是嗎?

若者はキツネを子どもたちから買い取って、そのまま山へ逃がしてやりました。
年輕人花費了自己的錢財從幾名孩子的手中將狐狸買了過來、後又將其放入大山之中讓它逃跑了。

「もう、子どもたちに捕まるんじゃないぞ」
狐狸啊、下次就再也不要被孩子們輕易抓到了。

そしてお金がなくなった若者は買い物をする事が出来ず、そのまま家に引き返しました。
因為年輕人要上街買東西的錢為救狐狸花了去、這樣一來身無分文的他只能就那麼徑直原路回家了。

若者が家に帰るとすぐに、誰かが家の戸を叩きました。
就在年輕人返回家中不一會兒、馬上有誰來敲門了。

「こんにちは。こんにちは」
你好你好請開門。

「おや? 誰だろう?」
哎呀?這到底會是誰啊?

若者が戸を開けると、そこには若くてきれいな娘さんが立っていたのです。
年輕人打開了門、站到門外的正是一位漂亮的少女。

娘は若者にぺこりと頭を下げると、こう言いました。
少女對著年輕人不好意思的低下了頭、說出了這樣一段話。

「先ほどは、ありがとうございました。お礼に、恩返しに来ました」
剛剛的事情謝謝你啦、我是來跟你說聲謝謝的、以及來償還你對我的恩情。

「はて? お礼と言われても、おれは何もしていないぞ。ほかの家と、間違えたのではないですか?」
甚麼?你要對我說謝謝、可我對你也甚麼都沒做不是嗎?莫非是小姑娘你找錯了人?把地址給弄混淆了去?

「いいえ、わたしを助けてくれたのは、あなたです。わたしは先ほど、あなたに助けていただいたキツネです」
不是不是、就是你幫助的我、是你沒有錯、其實我就是你剛剛救過的那隻狐狸啦。

「キツネ!?」
狐狸?!

そう言われると、娘さんの目元はキツネにそっくりです。
這麼一說這姑娘的眼角和狐狸還真是有那麼幾分神似。

「そうか、あの時のキツネか。しかし、お礼なんていいから、誰にも捕まらないうちに早くお帰り」
這樣啊、你原來就是那個時候的狐狸、但是謝謝我就收下了、報恩甚麼的就免了、你可快點回去免得到時又被誰給抓走了。

「はい。お礼したら、すぐに帰ります。わたしは今から馬に化けますから、わたしを町の馬市に連れて行って、お金にしてください」
好的、我會回去、但要是在報答完了你的恩情之後、聽著、我現在給你變成一匹馬、請你務必要將我拖去小鎮上的馬市賣掉、那些錢全部都歸你。

娘さんはそう言うと、くるりととんぼ返りをして美しい馬に化けました。
小姑娘這麼一說完、馬上就是天上一個跟斗一翻、這下一匹駿馬也就出現在年輕人眼前了。

そしてキツネが化けた馬は、早く自分を町へ売りに行けと若者をせかします。
而同時、已經變成駿馬的狐狸則是在催促年輕人快點去市場把自己賣掉。

若者は仕方なく、その馬を連れて町の馬市へと向かいました。
年輕人無奈、依了狐狸的意思、帶著馬朝著鎮子上的馬市出發了。

馬市へ着くとさっそく、一人の馬買いがやって来て言いました。
到達了馬市、很快就有一位相馬人前來問馬了。

「ほう、なかなか見事な馬だ。売るつもりなら、高く買ってやるよ」
哎呀、這匹馬可真是不錯啊、你要是打算出手我可是可以給你一個不錯的價錢哦。

こうして若者は馬を売ると、たくさんのお金をもらったのです。
就這樣年輕人賣掉了馬、一大筆錢收入囊中。

そして、そのお金で無事に買い物をすませた若者が家に帰ると、さっきのキツネが化けた娘さんが、また家の戸を叩いたのです。
隨後等年輕人用這筆錢到市場上買了很多東西回到了家、不一會兒、又是之前的狐狸過來把門給敲了。

「あれ? お前は馬になって、馬買いと一緒に行ったんじゃないのか?」
怎麼會?你不是變成了一匹馬讓人金主給牽走了去嗎?

「すぐに、逃げてきました。あの馬買いは馬をたくさん持っているので、一匹ぐらい逃げたってわかりません。それより、もう一つ恩返しをさせて下さい」
可是我馬上就又逃出來了、你不知道、那位有錢人的馬棚裡的馬兒可是多了去、少了我一匹而已不會被在意的啦、比起這個、請讓我再實現你的另一個願望吧。

「いや、もう恩返しはしてもらった。さっきので十分だよ」
不行不行、你不是已經報答過我了嘛?剛剛那樣就已經十分足夠了。

「いいえ。キツネの決まりで、受けた恩は二倍にして返さないといけないのです」
不可以、這可是狐狸一族的古訓、只要蒙受過的恩情不將其三倍返還可絕對不行。

そしてキツネは、こんな話をしました。
就這樣、狐狸話題一轉又開口了。

「実は町の長者が病気なのですが、その長者がまもなく死んでしまうのです。
其實這鎮上的地主老爺家裡大老爺生了病、那位有錢人我看不多久也要馬上過世了吧。

わたしが今から『生き針』という、死んだ者を生き返らせる針に化けますから、あなたは針医者だと言って長者の家に行き、わたしが化けた針で死んだ長者の足の裏を刺して下さい。
而我現在就給你變化為一根還陽針、因為是能給死者復活的神針、所以你就假扮為一位鍼灸的醫生前去地主家、用我變成的針頭去刺擊一下地主老爺的腳心。

そうすれば、長者は生き返るでしょう」
只要這樣、死者也能復活。

そこで若者はキツネが化けた『生き針』を持って、長者の屋敷へと向かいました。
就這樣、年輕人化身醫者帶著狐狸變化而成的還陽針去到了地主大院。

すると長者はすでに死んでいて、家の者は悲しみながら長者のお葬式の準備を始めていたのです。
可這時地主老爺都已經斷氣人亡、而全家都正處於一個十分悲痛的心情、已經是準備給家中的大老爺辦置喪事了。

「あの、すみません。
那個、打攪一下。

おれは、旅の針医者です。
方便的話其實我是一名剛好路過的鍼灸醫師。

おれは死んだ者を生き返らせる、『生き針』を持っています」
能使死人復活的神針我也是持有的呢。

すると家の者は、わらにもすがる思いで若者に頼みました。
就這樣、老爺的家裡人們抱著即便是一根救命稻草也要抓住的僥倖心理求助了年輕人。

「お願いします。どうか旦那さまを、生き返らせて下さい」
那就請千萬拜託您了啊、還請務必讓我們的老爺復活還陽。

そこで若者は死んだ長者の所へ行くと、キツネに言われたようにキツネの化けた『生き針』を長者の足の裏にチクリと刺しました。
年輕人就這樣對著死去的大老爺床前靠近、取出了狐狸交託給自己還陽針開始對準了大老爺的腳心一刺。

すると死んだはずの長者が、本当に生き返ったのです。
誠如狐狸所言、大老爺是的真死者復生重新還陽了。

おまけに長者の病気も、すっかり治っていました。
而且拜其所賜、老爺原來的一身頑疾現在也是全部徹底被清理、整個人健康了起來。

その後、若者は長者からもらったお礼の千両箱で、何不自由なく幸せに暮らす事が出来ました。
自這件事以後、年輕人帶著大老爺贈予自己的千金寶匣回到了家、幸福的過完了一生、圓滿了。

おしまい
结束

↓ ※オタク構文版 (翻訳者の改変意訳バージョンです) ↓

キツネの恩返し
還陽

むかしむかし、ある村に、一人の貧乏な若者がいました。
到好久以前、一條村裡面、一條年輕人窮。

ある日の事、若者が町へ買い物に出かけようとすると、途中の道で子どもたちがキツネをいじめていたのです。
有天這年輕人就想去街上買東西、走到半路就看到小卵日們到玩狐狸。

「これこれ、可愛そうな事をするんじゃない」
這狐狸就著整到好著孽。

若者はキツネを子どもたちから買い取って、そのまま山へ逃がしてやりました。
年輕人就用點小錢幫狐狸從小卵日手上日弄過來、這就過放山裡面去了。

「もう、子どもたちに捕まるんじゃないぞ」
這就想莫又著捉了啦。

そしてお金がなくなった若者は買い物をする事が出来ず、そのまま家に引き返しました。
身上錢也不夠了、這就不上街了、過直接回去。

若者が家に帰るとすぐに、誰かが家の戸を叩きました。
這年輕人一歸屋、就聽到有那個到䯨(音カーゥ)門。

「こんにちは。こんにちは」
啦啦啦、啦啦啦。

「おや? 誰だろう?」
是哪個哦?

若者が戸を開けると、そこには若くてきれいな娘さんが立っていたのです。
年輕人這就幫門一開、外面一條長好乖的年輕小女兒站到的。

娘は若者にぺこりと頭を下げると、こう言いました。
小女兒就幫腦鬠佝到講。

「先ほどは、ありがとうございました。お礼に、恩返しに来ました」
剛才的事啦、感謝你啦。

「はて? お礼と言われても、おれは何もしていないぞ。ほかの家と、間違えたのではないですか?」
你是要感謝我甚麼、我甚麼都㫘作啊、你莫是走錯門了哦。

「いいえ、わたしを助けてくれたのは、あなたです。わたしは先ほど、あなたに助けていただいたキツネです」
我是剛剛的狐狸啦。

「キツネ!?」
狐狸!?

そう言われると、娘さんの目元はキツネにそっくりです。
這麼一看、小女兒的眼睛邊上還真的跟狐狸好像。

「そうか、あの時のキツネか。しかし、お礼なんていいから、誰にも捕まらないうちに早くお帰り」
年輕人這一哈就曉得了、但是還是喊狐狸快點回去算了、等哈莫又被捉了去。

「はい。お礼したら、すぐに帰ります。わたしは今から馬に化けますから、わたしを町の馬市に連れて行って、お金にしてください」
我幫你作點事跟到就走、我現在變成馬、你幫我拖到馬市去換點錢。

娘さんはそう言うと、くるりととんぼ返りをして美しい馬に化けました。
小女兒這就天上一個轉身、變馬了。

そしてキツネが化けた馬は、早く自分を町へ売りに行けと若者をせかします。
這馬就快點催促年輕人幫自己賣了去。

若者は仕方なく、その馬を連れて町の馬市へと向かいました。
年輕人㫘辦法就依到狐狸、幫馬往市場拖。

馬市へ着くとさっそく、一人の馬買いがやって来て言いました。
這就馬上來條人問馬了。

「ほう、なかなか見事な馬だ。売るつもりなら、高く買ってやるよ」
你這馬看起來可以啊、賣不賣啊。

こうして若者は馬を売ると、たくさんのお金をもらったのです。
這就別個牽去了狐狸馬、年輕人則是得了一袋子錢。

そして、そのお金で無事に買い物をすませた若者が家に帰ると、さっきのキツネが化けた娘さんが、また家の戸を叩いたのです。
年輕人得了錢這就又想起要去街上買東西的事了、等逛完街回屋、狐狸又過來幫門䯨了。

「あれ? お前は馬になって、馬買いと一緒に行ったんじゃないのか?」
年輕人還以為狐狸都著牽走了、這㫘想到又回來了。

「すぐに、逃げてきました。あの馬買いは馬をたくさん持っているので、一匹ぐらい逃げたってわかりません。それより、もう一つ恩返しをさせて下さい」
我早跑啦、別個養的馬多的很、不見一匹也不得在意的、快講、你還要甚麼吧。

「いや、もう恩返しはしてもらった。さっきので十分だよ」
年輕人就講可以了、不要了。

「いいえ。キツネの決まりで、受けた恩は二倍にして返さないといけないのです」
不行、狐狸的回禮至少都是兩倍起步、你一定要再想一個。

そしてキツネは、こんな話をしました。
狐狸這就講了。

「実は町の長者が病気なのですが、その長者がまもなく死んでしまうのです。
實際上街上的望族主人害病啦、再㫘好久就要死了。

わたしが今から『生き針』という、死んだ者を生き返らせる針に化けますから、あなたは針医者だと言って長者の家に行き、わたしが化けた針で死んだ長者の足の裏を刺して下さい。
我現在就變成一根還陽針、你就是醫生、你取針去幫家主踋底板一據。

そうすれば、長者は生き返るでしょう」
這人就還陽啦。

そこで若者はキツネが化けた『生き針』を持って、長者の屋敷へと向かいました。
年輕人這就依狐狸的計辦了。

すると長者はすでに死んでいて、家の者は悲しみながら長者のお葬式の準備を始めていたのです。
兩人到了屋、主人都死啦、一屋人這都到哭喪。

「あの、すみません。
おれは、旅の針医者です。
おれは死んだ者を生き返らせる、『生き針』を持っています」
年輕人就講自己是醫生
手裡面捏的針可以死人復生


すると家の者は、わらにもすがる思いで若者に頼みました。
反正人都死了、試哈子也無妨。

「お願いします。どうか旦那さまを、生き返らせて下さい」
屋裡人這就請年輕人下針了。

そこで若者は死んだ長者の所へ行くと、キツネに言われたようにキツネの化けた『生き針』を長者の足の裏にチクリと刺しました。
年輕人這就進到主人邊上、取出狐狸針幫死人踋底板一據。

すると死んだはずの長者が、本当に生き返ったのです。
這就真的死人還陽了。

おまけに長者の病気も、すっかり治っていました。
而且這一死一活所有病痛也是全消了。

その後、若者は長者からもらったお礼の千両箱で、何不自由なく幸せに暮らす事が出来ました。
主人撿回一條命、作為報答也是過了年輕人千金、後面這年輕人就起來啦。

おしまい
结束

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