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7月21日の世界の昔話

二本のロウソク
イラスト myi   ブログ sorairoiro

かくれキャラをさがそう。
(トリ、ウサギ、チョウ×3)


正解は、お話しの最後にあります。

二本のロウソク
アンデルセン童話 → アンデルセンについて

アニメサイズ Max 2880×2160

イラスト myi   ブログ sorairoiro

※本作品は、読者からの投稿作品です。 投稿希望は、メールをお送りください。→連絡先

制作: フリーアナウンサーまい【元TBS番組キャスター】

※本作品は、読者からの投稿作品です。 投稿希望は、メールをお送りください。→連絡先

制作: ユメの本棚

※本作品は、読者からの投稿作品です。 投稿希望は、メールをお送りください。→連絡先

投稿者 ナレーター熊崎友香のぐっすりおやすみ朗読

※本作品は、読者からの投稿作品です。 投稿希望は、メールをお送りください。→連絡先

投稿者 「眠りのねこカフェ

おりがみをつくろう ( おりがみくらぶ より)
太いロウソクの折り紙ろうそく@  細いロウソクの折り紙ろうそくA

♪音声配信(html5)
音声 ことば工房  音楽著作:フリー音楽素材 H/MIX GALLERY

 むかしむかし、ある家のテーブルの上に、二本のロウソクが置かれていました。

二本のロウソク

 一本は蜜蝋(みつろう)と言って、とても高価で上等なロウソクでした。
 クルクルとねじった細身のデザインが、とってもおしゃれです。
 もう一本はクジラの油から作られた、安物のロウソクでした。
 上等なロウソクと違い、ただ丸めただけのおデブさんです。
 蜜蝋は、自慢げに言いました。

二本のロウソク

「ぼくは、ほかのロウソクよりも格好良くて、しかもずっと明るく光るんだ。だからきっと、銀のロウソク立てに置かれるよ」
 蜜蝋の言葉に、安物のロウソクがため息をつきました。
「いいなあ。ぼくも君みたいに、客間でパーティーに来る人たちを照らしてあげたいよ。でも、僕が行くところは、せいぜい台所さ」
 その時、この家の奥さまがやって来て、

二本のロウソク

 安物のロウソクを手に取ると台所に持って行きました。

二本のロウソク

(やっぱり)
 安物のロウソクは、がっかりです。
 台所には、カゴをかかえた小さな男の子が立っていました。

二本のロウソク

 そのかごの中にはたくさんのジャガイモと、いくつかリンゴが入っています。
 奥さまが、男の子に言いました。

二本のロウソク

「さあ、このロウソクも持って行きなさい。あなたのお母さんは夜遅くまでお仕事をなさるでしょうから、これが役に立ちますよ」
 するとそれを聞いた、この家の小さな女の子が言いました。

二本のロウソク

「あら、わたしだって夜遅くまで起きているわ。
 だって今夜は、ダンスパーティーがあるんですもの。
 わたし、大きな赤いリボンをつけてもらうのよ」
 安物のロウソクは、お星さまのようにきらきらと目を輝かす女の子を見て、

二本のロウソク

「わあ。何て可愛い子だろう」
と、思いました。
「でも、ぼくはもう二度と、この女の子には会えない。

二本のロウソク

 蜜蝋くんは、きっと女の子とダンスパーティーを楽しむのだろうけど、ぼくは貧しい家にもらわれていくのだから」

 男の子はカゴにロウソクを入れると、みすぼらしい小さな家に帰りました。

二本のロウソク

 この家のお父さんはもう死んでしまって、お母さんがぬい物をしながら三人の子どもを育てていました。
 男の子が、カゴのロウソクをお母さんに差し出すと、

二本のロウソク

「まあ、いいロウソクをいただいて」
と、お母さんはとても喜んで、

二本のロウソク

 安物のロウソクに火をつけました。

二本のロウソク

 その時、この家の一番下の女の子が入ってきました。
 その子はにこにこしながら、お兄さんとお姉さんのところに行くと、

二本のロウソク

「あのね、問題だよ。今夜のごちそうは、なーんだ? えへへ。それはね、あったかいジャガイモだよ」
 女の子はうれしくてたまらないというように、可愛い目をキラキラと輝かせました。
 安物のロウソクは、その女の子を見てこう思いました。

二本のロウソク

「ああ、さっき見た、お金持ちの女の子と同じ目だ。
 むこうは豪華なパーティーで、

二本のロウソク

 こっちはジャガイモのごちそうだけど、どっちの女の子も同じように幸せなんだなあ」

 やがて、晩ご飯になりました。

二本のロウソク

「とてもおいしい、ジャガイモだね」
「それに、リンゴまであるんだよ」
「神さま、おめぐみありがとうございます」

二本のロウソク

 にぎやかな食事が終わると、子どもたちはベッドに入って、お母さんからおやすみのキス、してもらいました。

二本のロウソク

「ああ、楽しい夜だったなあ」

二本のロウソク

 安物のロウソクは、この家族と一緒に幸せな時間を過ごせて、とても満足でした。
「もう、蜜蝋くんがうらやましくないや。
 みんなそれぞれに幸福があって、自分が幸福と感じられれば、それは幸福な事なんだ。
 だからぼくは、本当に幸福だ。

二本のロウソク

 ・・・あっ、お母さんがぬい物を始めるぞ。よーし、ぼくも頑張らなくちゃ」

おしまい

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