福娘童話集 > 新作の紹介 福娘童話集 きょうの新作昔話 童話・昔話・おとぎ話の福娘童話集
     12月 4日の豆知識

366日への旅
きょうの記念日
破傷風血清療法の日
きょうの誕生花
さざんか
きょうの誕生日・出来事
1973年 田村淳 (芸人)
  12月 4日の童話・昔話

福娘童話集
きょうの日本昔話
クモ女
きょうの世界昔話
魔法使いと若者
きょうの日本民話
天へとばされた男の子
きょうのイソップ童話
美しい鳥コンテスト
きょうの江戸小話
おいしい目ぐすり
広告
 


福娘童話集 > きょうの新作昔話 > 白い鳥

2008年 12月4日の新作昔話

白い烏

白い鳥
大分県の民話大分県情報

 むかしむかし、天皇に仕える、うなでという名の人がいました。
 あるとき、うなでは、中臣村(なかとみむら)という所へ、天皇の用事で出かけました。
 用事を終えたうなでは、宿屋に泊まって食事をして眠りについたのですが、あまりの寒さに、うなでは目を覚ましました。
 どうやら、戸をきちんと閉めずに寝てしまったのです。
「うう、寒い」
 うなでは、戸を閉めようと立ちあがりました。
 外はまだ暗く、空は東の方がほんの少し明るくなっています。
「もうすぐ、夜が明けるのだな」
 うなでが戸を閉めようとしたそのとき、北の空から飛んで来るたくさんの白い鳥が見えました。
 うなでがながめていると、白い鳥たちは音もなく近づいてきて、宿屋の前の畑に次々と舞い降りたのです。
 やせた畑に一面に白い鳥が舞い降りたのを見て、うなでは思わずためいきをつきました。
「こんなにきれいな鳥たちを見たのは初めてだ」
 うなでは戸を開けて、そっと外に出ました。
 そして白い鳥たちの方へ、ゆっくり手を差しのべると、
「ほうほう」
と、言いながら、近づいていきました。
 そのとたん、白い鳥たちは次々と細い首を羽の下にかくして丸くなると、なんとそのままお餅になってしまったのです。
「おおっ! これはどうしたことだ?!」
 びっくりするうなでの目の前で、今度はその餅が里芋になってしまいました。
「なんと、不思議なこともあるものだ」
  うなでは、その里芋を持って天皇のもとへ帰りました。
 話を聞いた天皇は、
「白い鳥は幸運を運ぶと言う」
と、とても喜んだそうです。
 そしてそのときから、中臣村の畑では立派な里芋がとれるようになったという事です。

おしまい

ページを戻る

新作の紹介メニュー

福娘童話集

新作の紹介
福娘のサイト
366日への旅
毎日の記念日・誕生花 ・有名人の誕生日と性格判断
福娘童話集
世界と日本の童話と昔話
女の子応援サイト さくら
職業紹介・誕生日占い・おまじないなど
子どもの病気相談所
病気検索と対応方法、症状から検索するWEB問診
世界60秒巡り
国旗国歌や世界遺産など、世界の国々の豆知識