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3月17日のｲｿｯﾌﾟ童話



ゼウスの裁判

♪音声配信

亜姫の朗読☆　イソップ童話より

　ある時、ゼウスの神はヘルメスの神を呼んで、
「大勢の人間たちを裁判するのに、間違えるといけないから、あなたがそれぞれの人間のやった悪い事を貝がらに書きとめて下さい。
　１枚の貝がらに１人ずつ書いて、みんなの分が出来たら箱に入れて、わたしの所へ持ってきなさい。
　そうすれば、わたしは１枚ずつその貝がらを取り出して、書いてある事を読みながら、正しい裁きを下す事が出来るだろう」
と、言いつけました。
　確かにこれは良い考えでしたが、箱の中の貝がらはごちゃ混ぜになっている為に、ゼウスがすぐにつかみ出す貝がらもあれば、なかなか出て来ない貝がらもあります。
　それで、ゼウスの裁きが早く下る人と、遅く下る人が出来てしまいました。

　悪い事をした人が、すぐに罰を受けない事があっても、驚いてはいけません。
　時間はかかっても、必ず正しい裁きは行われます。

おしまい