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7月7日の日本の昔話

犬飼い七夕
七夕のおりがみ (28種類) |
| ☆おりがみの折り方をアニメーションでみれる☆ |
制作  |
むかしむかし、あるところに、一人の犬飼い(いぬかい→猟犬を飼い慣らす人)がいました。
ある日の事、犬飼いがお気に入りの犬を連れて池のそばを通ると、犬が急に吠え出したのです。
「こら、いったいどうした? ・・・あっ!」
見ると、美しい娘が池で水浴びをしているではありませんか。
「あれは、うわさに聞いた天女(てんにょ)だな。天女なら、きっとどこかに羽衣(はごろも)を脱いでいるはず」
犬飼いは、犬に命じました。
「早く、あの天女の羽衣を探し出せ」
さて、しばらくして天女が池からあがってきましたが、どうした事か、大切な羽衣がどこにも見あたりません。
実は、犬飼いが羽衣を隠してしまったのです。
「どうしよう・・・」
羽衣がなければ、天女は天へ戻れません。
天女が困っていると、犬飼いが現れて言いました。
「お困りの様だが、どうしました?」
「はい、実は・・・」
天女が事情を話すと、犬飼いが言いました。
「それなら、羽衣が見つかるまで、わしの家にいればいい」
こうなれば、仕方ありません。
行くところのない天女は、犬飼いの家に行きました。
そして、犬飼いの嫁になったのです。
二人が仲良く暮らして、数年がたちました。
ところがある日、嫁になった天女が、犬飼いが隠してあった羽衣を見つけてしまったのです。
「ひどい! あんまりだわ!」
天女はすぐに羽衣を身につけると、空高く舞い上がって行きました。
それに気づいた犬飼いは、
「待っておくれ! 行かないでおくれ!」
と、声を張り上げましたが、天女はそのまま空の向こうへ消えて、二度と戻っては来ませんでした。
それからの犬飼いは、嫁の天女の事で頭がいっぱいで、仕事に手がつきません。
「どうすれば、嫁を連れ戻せるだろうか? どうすれば」
そこで犬飼いは、占い師のおばあさんのところへ相談に行きました。
すると占い師は、こう言いました。
「連れ戻す事は出来ないよ。だが、お前の方から訪ねて行けばいい」
そして占い師は、天女の所へ行くには、一晩に百足のわらじを作れば良いと教えてくれました。
「その百足のわらじを土に埋めて、その上にヘチマの種をまくがいい」
喜んだ犬飼いは、頑張ってわらじを作り始めました。
(妻よ、待っていろよ。必ず迎えに行くからな)
百足のわらじを作る事は、とても大変な事です。
犬飼いは休む事なく、わらじを作り続けました。
でも夜が明けた時には、九十九足しか出来上がっていません。
「九十九足しかないが、百足とは、あまり変わるまい」
そして占い師の言葉通り、わらじを土に埋めてヘチマの種をまくとどうでしょう。
ヘチマのつるはドンドンドンドン伸びて、今にも天に届きそうになりました。
「よし、お前も付いて来い」
犬飼いは犬と一緒に、ヘチマのつるを登って行きました。
けれど、天女の嫁がいる天まで、もう少しの所で、ヘチマのつるは伸びるのを止めてしまったのです。
「何という事だ。わらじが一足、たりないばかりに!」
犬飼いがくやしがっていると、後から付いて来た犬が犬飼いの頭をピョンと飛び越えて、天へ飛び上がったのです。
そして犬は、犬飼いにお尻を向けると、
「それ、だんなさま」
と、長い尻尾をたらしてくれました。
「ありがたい」
犬飼いは犬の尻尾をつかむと、何とか天に飛び上がりました。
そして天に飛び上がった犬飼いは彦星(ひこぼし)に、嫁の天女は織り姫(おりひめ)になったという事です。
おしまい
七夕とは?
七夕(たなばた)とは、もともと旧暦7月7日に行う星祭りで、現在は新暦の7月7日や月遅れの8月7日に行う事があります。
一般的に織女星はベガとよばれ、牽牛星はアルタイルとよばれています。
もとの七夕物語は中国のお話しですが、日本には、それよりも前に棚機つ女(たなばたつめ)の乙棚機(おとたなばた)の信仰があり、それが牽牛と織女の伝説と習合しました。
福娘童話集には、ほかにも次のような七夕の昔話があります。
中国の七夕伝説
・七夕物語
香川県の七夕伝説
・七夕の始まり
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