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12月24日の日本の昔話
おもいやり
同情
福妹日本童話集 (臺灣客語.海陸腔) 翻譯:鄧文政(ten33 vun55 zhin11)
※本作品は、読者からの投稿作品です。 投稿希望は、メールをお送りください。→連絡先
投稿者 「カボスひろし」 大分県産カボスひろしTV
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投稿者 「ちょこもち」 ちょこもち
むかしむかし、きっちょむさんと言う、とてもゆかいな人がいました。
頭擺頭擺,有一個安到吉四六先生个人,非常樂線。
ある日の事、きっちょむさんの村に、山火事が起こりました。
有一日,吉四六先生該村,發生火災。
さいわい、火はわずかばかり焼いただけで消し止めることが出来ましたが、火元は、たき火の不始末からだとわかったので、誰がたき火をしたのかと、庄屋さんは村のみんなを家に集めて調べました。
好得,火著無幾久斯舞烏忒,因為係點燈籠火無細義所引起个,村長為著愛調查麼人點个燈籠火,所以集合全村村民。
しかし、誰一人として、自分がやりましたと、名乗り出るものがありません。
但係,無人出面承認係佢做个。
そこでその夜は、誰が犯人か分からないまま、別れることになりました。
所以,該暗晡,吂知犯人係麼儕就解散了。
しかしきっちょむさんは、その犯人を知っていたのです。
毋過,吉四六先生知犯人係麼儕。
それと言うのも、孝行者、働き者で通っている佐伍平(さごへい)が、山へゆりの根を掘りに行って、ちょうど火元のところで、たき火をしていたのを、きっちょむさんが仕事帰りに遠くから見ていたのです。
吉四六先生收工轉屋時節遠遠看著,有孝、勤勞个佐伍平愛去山頂改打碗花个頭,堵好,點燈籠火經過著火燒个位所。
きっちょむさんは、佐伍平が名乗り出るのを待っていましたが、気の小さい佐伍平は、気まずそうにうつむいたまま、名乗り出ることが出来なかったのです。
吉四六先生等佐伍平出面承認,毋過,膽較細个佐伍平盡見笑樣頭犁犁,毋出面承認。
そしてみんなが帰りかけると、自分もあわてて立ち上がりました。
等大家愛轉个時節,自家乜慌慌張張企起來。
するときっちょむさんは、何を思ったのか、すばやく佐伍平のちょうちんを見つけてろうそくに火をつけ、
所以吉四六先生想著麼个呢?佢緊觸觸尋著佐伍平个燈籠,點著蠟燭。
「佐伍平、お前のちょうちんはここにあるよ」
と、渡しました。
「佐伍平,你个燈籠在這位哦。」
罪悪感に苦しんでいる佐伍平は、お礼も言わずに、逃げるように外へ飛び出しました。
分罪責所苦个佐伍平,連承蒙都無講,斯走出外背瀉走了。
こうしてあとには、きっちょむさんと庄屋さんだけが残りました。
過後,現場伸著吉四六先生摎村長先生。
庄屋さんは、ためいきをついて、
村長先生討嘆講︰
「ああ、困った事だ。今夜のうちに白状してくれれば、わしの方で内々にすませるが、明日まで分からないとなると、山火事を役所に届けなければならぬ。そうすると、たき火をしていた者を調べられ、その者は牢屋へ入れられてしまう」
と、つぶやきました。
「啊,麻煩了,暗晡夜若係承認,會保守秘密,到韶早還毋知,火災个事定著愛報官府,到該量時點燈籠火个人分佢查出來會捉去坐管仔。」
すると、きっちょむさんが、こう言いました。
過後,吉四六先生斯恁樣講︰
「庄屋さん、大丈夫ですよ。犯人が泥棒でもない限り、今に戻ってくるでしょう。そして、ここには他の人がいないと分かったら、きっと白状してくれるでしょう」
「村長先生,無問題,總愛犯人毋係賊仔,等下定著會倒轉來,若係知無其他人,一定會坦白承認。」
それを聞いた庄屋さんが、
聽著該个村長先生,
(さては、きっちょむさんが、また何か頭を働かせたな)
(吉四六先生又開始用頭腦想麼个哪)
と、思っていると、ひょっこりと佐伍平が戻って来たのです。
恁樣想時節,佐伍平忽然間倒轉來。
そして、いきなり庄屋さんの前に手をついて、
行到村長面前牽佢个手,講︰
「庄屋さん、お許し下さい!山でたき火をして、不始末をしでかしたのは、わたしでございます」
と、白状したのです。
「村長先生,請原諒!在山頂點燈籠火,因為無細義所引起个火災个人係𠊎。」
すると庄屋さんは、ほっとして、
過後,村長先生寬心一下。
「お前だったか。よく白状してくれた。なに、誰にでも失敗はある。それに、孝行者のお前の事だ、きっと、内々にすましてやるから安心しろ」
「原來係你哦,坦白著當好,麼儕乜會失敗,你係恁有孝个人,𠊎定著會保守秘密,請你放心。」
「はい、ありがとうございます。実は、みなさんの前で白状するのが恐ろしくて、黙ったまま家に帰りましたが、ちょうちんの火を消そうとすると、中に何かが光ったのでございます」
「好,承蒙你,實在係毋敢在大家面前承認,恬恬轉去屋下,等𠊎愛摎燈籠火舞烏時節,仰會內肚會光光。」
そう言って佐伍平は、懐から一枚の一分銀を取り出して、庄屋さんの前に置きました。
佐伍平恁樣講同時對袋肚拿出一分銀錢出來,放在村長面前。
一分銀といえば、お米を一斗(いっと→一四キロ)も買う事の出来る大金です。
一分銀錢係買得著一斗米著恁大个錢。
「どうして、わたしのちょうちんに入っていたのかわかりませんが、このままにしておけば、わたしは火の不始末をしただけでなく、泥棒になってしまいます。それにこれは、火の不始末を庄屋さんへ白状せよという、神さまの、おさとしに違いないと考えました。庄屋さん、どうかお許し下さい」
「毋知仰會在𠊎个燈籠裡肚。若係等佢本本放等,𠊎就毋單淨係點燈籠火因為無細義所引起个火災,還係賊仔。所以𠊎認為這係神明指示無毋著,村長先生請原諒𠊎好無?」
佐伍平は、ちょうちんをきっちょむさんから受け取った事に、気がついていないようです。
佐伍平像形毋記得對吉四六先生該位拿轉燈籠个事情。
(さては、きっちょむさん。佐伍平が正直者だと見込んで、わざと一分銀をちょうちんに入れたのだな)
(吉四六先生認為佐伍平係老實人,挑挑放一分銀錢在燈籠。)
庄屋さんは佐伍平の火の不始末を内々にすませたあと、きっちょむさんに手みやげだと言って、お菓子と一緒に一分銀を返してやりました。
村長摎點燈籠火因為無細義所引起个火災个事情保守秘密之外,還在分吉四六先生个糖果等路肚放一分銀錢還佢。
おしまい
煞咧
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