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１２月１６日の小話

ダイコン売り

おりがみをつくろう ( おりがみくらぶ より) だいこん　うま

　ウマの背中にダイコンをくくりつけたダイコン売りが、朝早くからダイコンを売りに出かけました。
　ところがどうした事か、その日は一日中売り歩いてもダイコンは一本も売れません。
　そのうちに、日が暮れてきました。
　疲れたダイコン売りは、ウマに言いました。
「ダイコンが一本もへらなくて、お前もさぞくたびれたろう。『骨折りぞんのくたびれもうけ』とは、この事だな。このダイコンはおれが背負ってやるから、感謝しろよ」
　ダイコン売りはダイコンをウマからおろすと、自分の背中に背負いました。
「おおっ、これはけっこう、重いな」
　ダイコンの重さにおどろいたダイコン売りは、ダイコンをおろして身軽になったウマを見て言いました。
「おおっ、これはちょうど良い。お前は荷がなくなったから、その代わりにおれが乗っていこう」

♪ちゃんちゃん
(おしまい)