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4月15日の日本民話
スズメがお米を食べる理由
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むかしむかし、石堂寺と言うお寺の仁王さまが門の前に立っていると、一羽のカリが飛んで来て言いました。
「大変、大変! 仁王さま、小鳥たちの親が病気になってしまいました!」
「何だって! ではすぐに、子どもの小鳥たちに知らせよ!」
そして、知らせを受けたスズメの子どもは、
「それは大変だ!」
と、慌てて親の所へ飛んで帰って親の看病をしました。
おかげで親の病気は良くなり、親は死ななくてすんだのです。
ところが知らせを受けたツバメは、
「すぐに帰って来いと言われても、こんな格好ではね」
と、自分の身なりを気にして化粧に時間をかけたため、親の病気は悪くなって親は死んでしまいました。
そして同じように知らせを受けたコウモリは、
「今、遊んでいるところだから」
と、親の所へ帰ろうともしなかったのです。
さて、その事を知った仁王さまは、
「親孝行なスズメは、とても感心だ。これからは、おいしい物を食べて暮らすように」
と、人間と同じ様にお米を食べる事を許したのです。
しかし、遅れてしまったツバメたちには、
「親の一大事に遅れるとはけしからん」
と、
スズメの様にお米を食べる事は許さず、稲が実る頃になると遠い国へ行くようにと命令したのです。
そして、遊びほうけて帰ろうともしなかったコウモリには、
「お前のような奴は、顔も見たくない! 一生暗い所で生活していろ!」
と、昼間は暗い洞窟に隠れて、夜になってからこっそり外へ出るようにと命じたのです。
おしまい
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