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8月30日の日本民話
(8月30日的日本民間故事)
米ぶきと粟ぶき

米ぶきとクリぶき
媽跟兩姐妹

日本語 ・日本語&中国語

むかしむかし、あるところに、米ぶきとクリぶきという名前の姉妹がいました。
就講這好久以前、一個地方、葺(米)和蕗(栗)兩姐妹住到的。

米ぶきがお姉さんで、クリぶきが妹です。
葺是姐姐、蕗是妹妹。

お母さんは自分に似ているクリぶきばかり可愛がり、姉さんの米ぶきにはいつも辛くあたっていました。
因為蕗跟媽長的神似、媽就多加關愛、而對米葺就經常是暴脾氣上手。

ある日の事、お母さんは二人に袋を渡して言いました。
有天媽就交待二人任務、分別過兩人條袋袋。

「山で、クリを拾っておいで。袋いっぱいになるまで、帰ってくるんじゃないよ」
喊她們一起上山去撿板栗、不裝滿一麻袋不準回來。

米ぶきとクリぶきは、袋を持って出かけました。
這就兩傢伙上山了。

でも米ぶきの袋には、穴が開いているのです。
但是媽過起葺的袋子卻是條爛傢伙。

米ぶきが家に帰って来られないように、お母さんが穴の開いた袋を持たせたのです。
其實就是媽故意不打算讓葺回來、刻意這麼搞。

山につくとクリぶきは、すぐに袋いっぱいクリを拾いました。
這就講山上的兩條傢伙開始撿板栗。

けれど米ぶきの方は、いくら拾って袋につめてもすぐに空っぽになってしまいます。
這姐姐的袋子是條空傢伙、那就邊撿邊漏、一直是條空傢伙。

すると、クリぶきが言いました。
這就發現了問題所在、妹妹就講了。

「姉さんの袋には穴が開いているよ。山のお堂へ行ったら木の皮をはぐじいさまがいるから、なおしてもらっておいでよ。あたしは、ここで待っているから」
講這袋子壞了一個、山高頭廟裡面有條老杆子專門剝樹皮編麻、可以讓別個幫忙補下子、就讓姐姐上到廟裡面去、自己先撿到。

米ぶきは教えられた通りに山のお堂へ行き、木の皮はぎ職人のおじいさんに穴の開いた袋をつくろってもらいました。
姐姐這就上山逽到了老杆子、讓別個幫破洞的麻袋這就補了。

おかげで米ぶきの袋も、すぐにクリでいっぱいになりました。
這就袋子修好、不破了、姐姐也是馬上一麻袋板栗裝滿了去。

ところが帰ろうと立ちあがったとき、あたりは急に暗くなりました。
這就準備回去的時候、天不曉得怎麼就一下突然黑了。

米ぶきとクリぶきはしばらくウロウロと帰り道を探して歩きまわりましたが、どうしても見つかりません。
兩傢伙就摸黑走夜路、真的是烏漆麻黑卵看不到、人還走走走、走迷到了。

そうしているうちに明かりのついた一軒の家を見つけたので、二人は行ってみました。
突然這就看到一點燈光、曉得是屋子、兩姐妹就先去訪。

二人が戸をたたくと、中から真っ白な髪の小さなおばあさんが出て来ました。
這就䯨大門、出來條白頭髮老婆子、矮矮一個。

「今夜泊めてください。あたしたち、道に迷ったのです」
講晚上我們兩個迷路回不去、想到你屋留一晚。

「そんなら、このばあさんの腰元に隠れて寝ろ。もうすぐ息子の太郎と次郎が帰って来るでな。あの息子たちに見つかったら、食われるからな」
那你們要睡就巴到我邊上啦、半步不能離、我屋大兒跟小兒馬上就回來了、若是讓他們曉得就要幫你們吃了的。

米ぶきとクリぶきは怖いと思いましたが、もうクタクタでしたので、おばあさんの腰元で眠らせてもらうことにしました。
兩姐妹這就想這來的是條甚麼鬼屋哦、駭了個卵脬翻天、巴到巴到婆子睡。

しばらくすると、太郎と次郎が帰って来ました。
「ばあさま、なんだか臭うぞ。人間の臭いだ」
過一陣、門響了、是婆子的兩個兒回來了。
媽!回來了、唉!?我聞到人的騷氣的!到哪裡?


「へえ、そうかね。さっき里の鳥がここへ迷い込んだから食ったけど、きっとその臭いだろ」
是兩個小鳥兒、剛剛飛來、被我吃了去、肯定就是這味道。

「鳥ねえ?」
鳥?

太郎と次郎はフンフンにおいをかいでいましたが、そのうちにあきらめて寝てしまいました。
兩個兒還到處鼻子聞、但是想媽也不得騙自己、後面就算了。

朝になると、人食い太郎と次郎は仕事に出かけました。
天亮、兩條吃人兄弟出門辦事去了。

「さあ、いいぞ」
おばあさんが声をかけると、米ぶきとクリぶきはにっこり笑って出て来ました。
好、可以出來了、婆子一喊話、兩姐妹還笑咪咪的出來的。

おばあさんは米ぶきとクリぶきに、火ばしを渡して言いました。
這過又過起兩姐妹雙夾碳的筷子。

「帰る前に、おれの頭のしらみを全部取ってくれ」
講這回去之前要先幫我這腦鬠上面的蝨子全清完起來。

トカゲのように大きなしらみを見ると、クリぶきは気持ち悪いと部屋のすみへ逃げてしまいました。
妹妹看到一個個四踋蛇那麼大的蝨子是感覺好怕、跟到走遠了去。

でも米ぶきはおばあさんの頭の中に顔をつっこむようにして、火ばしで次々としらみを取って、それを全部いろりの火で焼きました。
但姐姐確是眼睛處到婆子腦鬠上面、用火筷幫一個個大蜥蜴全夾了出來、再就放火裡面炦死了去。

「ああ、久しぶりにいい気持ちだ。悪かったの」
婆子這腦鬠上面就一下舒服了、不癢了、好高興。

おばあさんは喜んで、米ぶきに小さな小さな箱を渡しました。
這就又是感謝、過了姐姐一個小盒子。

そしてクリぶきには、いり豆をほんの少しやりました。
妹妹也過的有、不過就幾個小豆子。

二人は明るくなった山道を、下りて行きました。
すると途中で、太郎と次郎に見つかってしまったのです。
兩人這就出了門、開始下山了、走半路、突然被婆子兩條兒發現了。

「人間だ! 食うぞ!」
人!快點幫她們草出了!

太郎と次郎は、恐ろしい顔で追いかけて来ました。
一聲䛥、這就快步來追了。

米ぶきとクリぶきは真っ青になって逃げましたが、太郎と次郎の足は早くて、もう少しでつかまりそうです。
這兩個小女兒、哪能跑的過兩條猛男啦、看到看到就要被捉了。

そのときアワぶきは、思わずおばあさんからもらったいり豆を投げました。
這個時候妹妹想都㫘想、連婆子過自己的豆子也不要了、直接對到兩兄弟一掗。

すると太郎と次郎の目の前に、いきなり大きな山が現れたのです。
這就兩兄弟面前、一條好大的山出來過幫路堵了。

米ぶきとクリぶきは太郎と次郎が山を登っている間に、逃げて逃げて自分たちの家にかけ込みました。
兩兄弟不放棄、這就變成登山家、到那裡攀啊攀、趁到這時候、兩姐妹早就跑丟啦。

「お母さん、今帰りました!」
二人の姿を見ると、お母さんは、
「クリはどうした、米ぶき」
と、袋を開いて言いました。
姐妹兩人風快的回了屋、跟媽報了聲告。
而媽確只是問姐姐板栗的事情。


でも、穴の開いていたはずの袋はきれいにぬってあり、クリもちゃんと入っています。
看到這自己留了個洞的麻袋還是裝滿了板栗。

「・・・ちぇ!」
お母さんは舌打ちをすると、クリをゆでて二人に食べさせました。
一直好不爽的樣子、耍了個臉色、但還是去開始煮板栗過兩傢伙吃去了。

何日かして、町に祭の日が来ました。
這事之後又過了幾日、街上搞活動。

「米ぶき、母さんとクリぶきは祭に行って来るから、お前はカゴで風呂に水をくんで、アワを十石(じゅっこく→約1800リットル)ついておけ」
媽就交待姐姐、自己要和你妹上街、喊別個守屋的時候去用籃籃幫洗澡桶子裝滿水、再去搞個幾車小米過來。

お母さんはそう言いつけて、クリぶきと出かけました。
媽幫事情交待完、這就牽到妹妹的手出門了。

米ぶきも祭に行きたいのですが、用事は言いつけられたし、きれいな着物もないので行けません。
姐姐也想出去玩、但是卻被交待了這麼多任務、自己也㫘得節日的衣服可以供自己更換。

仕方なく風呂に水を入れようとしましたが、カゴではいくら水をくんでも、こぼれてくめません。
而且媽過姐姐的是條籃籃、用這條傢伙水是要怎麼裝啦、走兩踋水就全流完的。

そこへ旅の和尚さんが通りかかり、声をかけて来ました。
剛好就過路條和尚、搭了聲話。

「どうしたね。何か困っているようすだが」
我看你樣子是好不好啊、搞甚麼了啊。

米ぶきがカゴでは水がくめないことを言うと、和尚さんは着物のそでを裂いてカゴを包んでくれました。
姐姐講自己這籃子裝不到水、不曉得怎麼辦、和尚見狀直接是毀了僧衣、幾塊布一撕、籃子一纏。

「さあ、これでもう大丈夫」
「ありがとうございます」
這麼到就稍微好些了。
姐姐看到和尚幫了自己、這就感謝。


こうして米ぶきは、風呂いっぱい水をくみました。
這一下洗澡水的事就解決了。

「次はアワを十石。十石なんて、明日までかかるわ」
等下就是十擔小米了、這要怎麼搞哦。

米ぶきがしょんぼりしていると、どこからともなくスズメ集まって来て、あっという間にチュンチュンと十石つくのを手伝ってくれました。
姐姐是㫘的一點法、但這時突然飛來一群小雀兒、一個個到那裡幫姐姐叼米、分分鐘十擔米過有了。

そこへ、隣の家の娘がやって来て、
「米ぶき、祭に行こうよ」
と、言いました。
隔壁屋鄰居的女這又來䯨門。
問別個要跟自己一起上街去吧。


でも米ぶきの着物は、ぼろぼろです。
「行きたいけど、これでは行けないわ」
但是自己㫘得衣服、自己這身衣服不僅不合、又破。

米ぶきはことろうとして、おばあさんがくれた小さな箱を思い出しました。
但這時、突然想起了上山婆子過起自己的小盒。

米ぶきは、そっと箱を開けてみました。
すると、どうでしょう。
姐姐就抱到個盼頭、一開。
好傢伙。


小さな箱の中から、きれいな着物が飛び出して来たのです。
裡面是一件件乖衣服飛出來了。

米ぶきは喜んでその着物を着て、隣の娘と出かけました。
姐姐是好高興、馬上一身新衣一換、跟隔壁屋女街上玩去了。

祭に行くと、大勢の人たちが美しい米ぶきを見て
「どこのお姫さまだろう」
と、言いました。
クリぶきは米ぶきを見て、
這路上就人擠人、過路人眼睛就都對到姐姐渺、覺得這女的長的乖、都到猜測這傢伙是哪個、剛好和妹妹還有媽這也碰到了。

「お母さん、あそこに姉さんがいるよ」
と、言いましたが、お母さんは笑って信じてくれませんでした。
妹妹先看到、這就扯幾下媽、講、看看、是姐姐、但是媽頭都不扭、是信都不信、認為自己女到逗自己玩、輕笑了一下。

米ぶきは祭を楽しんで、お母さんより先に家に戻ると、着物を小さな箱にしまっていつもの着物で働きました。
姐姐逛完街、快快的回了屋、這就幫自己新衣好生一收、又穿起平日的那件破麻來了。

しばらくして、お母さんとクリぶきが帰って来ました。
過一陣、媽和妹妹也是回來了。

「ほれ、ごらん。米ぶきは家にいるじゃないか」
お母さんがそう言ったとき、立派な見なりの男の人がたずねてきて言いました。
媽這就對到妹妹講、還想騙我、這不是就到屋裡蹲到的啊。
媽講完這句話的同時、不曉得又是那條尾隨男接踵而至、看起來還是專門到屋裡換了身新衣、幫自己樣子打扮的也還好。


「米ぶきさまを、嫁にいただきたい。祭でひと目見て気に入りました。隣の娘さんから、あの美しい方は米ぶきさまと聞きました」
開口就是講要和姐姐幫婚結了、講別個長的乖、自己是好喜歡、還到隔壁屋女嘴巴裡面幫所有事情都打探全了。

それを聞いたお母さんは、あわてて言いました。
媽一聽人一懵。

「米ぶきは、ボロ着の娘です。頭は悪いし、器量も悪い。もらうなら、妹のクリぶきにしてください」
也是看別個人樣子還可以、又是專門過來求婚、就講我這條妹妹嫁起你、姐姐腦鬠不行、性格也差、穿的也是一聲破爛、不打點。

ですが男の人は、米ぶきでなければ嫌だと言いはります。
但是男的不依、硬是要娶姐姐。

そうしている間に、米ぶきは小さな箱から花嫁衣装を取り出して着ました。
姐姐自己也望到風的、趁到這點時間又開了小盒、裡面是衣服好多、這次又從裡面取了一件結婚的禮服一換、人就站別個男的面前的。

「おおっ、これは素晴らしい。三国一の花嫁だ!」
男的這就血壓飆升、人馬上就不鎮定了。

男の人は喜んで、米ぶきをカゴに乗せて行きました。
想也不想兩個手直接一牽、扶別個上轎了。

それを見たクリぶきが、言いました。
「姉さんはいいなあ、カゴに乗せてもらって嫁入りなんて」
妹妹看姐姐坐上了轎、感覺別個真是好。

それを聞いたお母さんは、クリぶきを可哀相に思い、
而媽看出這是妹妹自己也想要而得不要、有點想安撫別個。

「カゴはないけど、これに乗りなさい」
講轎子㫘得、你坐這個也是一樣。

と、カゴのかわりにクリぶきをうすに乗せて、田んぼのあぜ道を引っぱって歩きました。
過直接幫屋裡打粑粑那條容器推出來了、喊自己女坐裡面、媽就前面拉、這就到田埂上面開火車逗自己女開心。

するとうすがゴロゴロと転がって二人とも田んぼにはまってしまい、そのまま水に沈んで宮入貝(みやいりがい)になってしまったということです。
但是一個不小心、翻車了、二傢伙一起往水田裡面一栽、人過慢慢陷進去起不來了、也不曉得這是條甚麼田、深了個卵脬翻天、慢慢幫兩傢伙吞了去、再一回神、你我皆已是變成螞蝗啦。

おしまい
结束

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