|
|
ふくむすめどうわしゅう(福娘童話集) >にほんむかしばなし(日本民间故事) >一月
1月21日の日本の昔話
(1月21日的日本故事)
にげだしたまつの木
逃跑的松树
翻訳者 宋嬌
・日本語 ・中国語 ・客家語
・日本語&中国語 ・日本語&客家語
むかしむかし、あるところに、いろいろなものにばけては、人とをだましておもしろがっている、わるいタヌキがいました。
很久很久以前,在一个地方有一只喜欢变成各种各样的东西戏弄人的狸子。
あるあつい日のこと。
在一个大热天。
さかなうりの男をみつけたタヌキが、
狸子发现了一个卖鱼的人。
「おお、ちょうど腹が空いているときに、さかなうりが。ようし、だましてさかなをとりあげてやろう」
“哎呀呀,正好肚子饿了的时候,来了个鱼贩子啊。好来,让我来戏弄他一下吧。”
と、みごとなえだぶりのまつの木にばけました。
说着,狸子变成了一棵茂盛的松树。
まつの木の日かげをみつけて、
卖鱼小贩看到了松树的树荫,
「ありがたい。ここでひとやすみしていこう」
“真不错啊。我就在这里歇歇脚吧。”
さかなうりは、にもつをおろしました。
鱼贩子放下了货物。
でも、このまえにとおったときには、まつの木など、なかったはずです。
但是,之前经过这里的时候,并没有这棵松树来着。
(ははん。これは、いたずらダヌキのしわざだな。よし、からかってやろう)
(哼哼,这一定是那只恶作剧狸子干的好事吧。不如我来戏弄它一下。)
さかなうりは、タヌキのばけたまつの木にむかって、
卖鱼小贩冲着狸子变成的松树说,
「たしかこの木は小判(こばん)の木で、木をたたくと小判がふってくるはずだ。それっ、トントン」
“这棵树就是摇钱树啊,敲一敲应该就能掉下来钱币呢。看我的,咚咚!”
するとタヌキは、全財産(ぜんざいさん)の小判を三まい、さかなうりの頭の上におとしました。
接着,狸子就把仅有的三个小判(日本古代金属钱币)从鱼贩的头顶扔下来了。
「よしよし。では、もうひとつ、トントン」
“好哇好哇。那我再来一次,咚咚! ”
さかなうりが、ふたたび木をたたきましたが、タヌキはさっき、全財産をつかってしまったので、もう、なにもおとすことができません。
鱼贩又敲了敲那棵树,可是狸子刚才已经把所有钱币都扔下来了,这次什么都没得给了。
「・・・しかたない。こんなところか」
“…只有这样啦。在这种情况之下。”
さかなうりは、キセルにタバコをつめて一ぷくすると、そのすいがらを、まつのみきにできているくぼみに、プイッとなげ入れました。
卖鱼小贩在烟袋里放上烟叶,然后把烟灰“唰”地倒进了松树树干上的洞洞里。
こうして、二ふく、三ぷく、すいがらをなげ入れていくと、モクモクと、まつの木からけむりがたちのぼってきました。
就这样,两次、三次,烟灰越倒越多,咕嘟咕嘟地,那松树冒起烟来了。
タヌキはジッとがまんしていましたが、いつまでもがまんしきれるものではありません。
狸子一直忍着忍着,但终归要忍不住的。
「アチッ、アチチチチ・・・」
“烫!烫!烫死啦,烫死啦!”
まつの木は、みるみる小さくなったかとおもうと
那棵松树眼看着越变越小了。
、
「こりゃあたまらん。アチチチチ・・・」
“这这这,忍不了了。烫死啦,烫死啦!”
全財産をとられたうえに、おしりにやけどをしたタヌキは、なきながらどこかへいってしまいました。
赔上了全部家当、屁股上还被烫伤的狸子哭着跑走了。
おしまい
结束
(回到上一页)
|
|
|