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4月29日の日本の昔話

赤ちゃんの見分け方

赤ちゃんの見分け方
認出嬰兒仔个方法

にほんご(日语)  ・ちゅうごくご(中文) ・日语&中文

♪音声配信(html5)
音声 スタヂオせんむ

「おんぎゃー!」
「o33 nga24」

「オンギャー!」
「o33 nga24」

むかし、嫁と姑が同時に赤ん坊を産みました。
頭過,有一個家娘摎心臼同時降嬰兒仔,

そして産婆さんが二人の赤ん坊を産湯につからせている間に、どっちが嫁の子どもで、どっちが姑の子どもか分からなくなってしまったのです。
產婆摎兩個嬰兒仔揇去洗身,嗄毋記得哪個係家娘降个,哪個係心臼降个,無結無煞。

赤ん坊は男の子と女の子だったので、嫁も姑も、
因為嬰兒仔一個係細倈仔、一個係細妹仔,家娘、心臼都講:

「男の子が、自分の子よ」
「細倈仔,係𠊎个呦!」

「何をいう、わたしが産んだのは、男の子だ」
「講話,𠊎降个係細倈仔!」

と、言ってゆずりません。
麼儕就毋肯讓。

そこで名奉行と名高い大岡越前守のところへ相談に行ったのですが、さすがの越前もこれはすぐに裁けません。
所以就去盡有名个奉行-大岡越前守該位,佢乜無辦法黏時做出裁決。

「うむ。・・・必ず裁きを付けてやるから、三日待て」
「m11。...若係一定愛裁決、請等三日。」

越前は時間稼ぎにそう言ったのですが、一日過ぎても、二日過ぎても、まったく分かりません。
因為需要時間所以越前恁樣講、過忒一日、二日還係完全無頭䌈。

「うーむ。困ったわい。嫁と姑の子だから、赤ん坊の顔も似ているし」
「m11,無結煞哪,因為心臼摎家娘降个細人仔,嬰兒仔个面貌乜盡相像。」

越前が頭を悩ませながら散歩していると、ちょうど子どもたちが川辺で大岡越前ごっこをしていました。
越前心肝盡煩惱,行出去散步个時節,堵好細人仔在河壩脣份家啦,做大岡越前該齣。

越前が聞き耳を立てていると、子どもの一人が尋ねます。
前耳角角聽个時節,一個細人仔來問:

「越前さま。ひとつ、ふたつ、みっつと、数を数えてゆくと、とうだけ『つ』 がないのは、どういう事でございましょうか?」
「越前大人,一隻(hi do zuひとつ),二隻(fu ta zuふたつ),三隻(mi zuみっつ)...算這兜數字个時節仰會斯十隻(toとう)無zu(つ)呢?」

「ふむふむ、実は『とう』にも、『つ』がついているのだ。それも二つな。とうの『う』の上の点は、小さな『つ』が変化した物なのじゃ」
「m11 m11,事實『十隻(toとう)』裡肚乜有zu『つ』。該乜隻zu(つ)。十隻(toとう)个『uう』崠頂該點係細隻zu『つ』變來个。」

「ははーっ、さすがはお奉行さま、名裁きでございます」
「哈哈!確實係有名个奉行大人,有名个判官。」

「うむ。これにて、一件落着!」
「m11,又辦好一件事情!」

聞いていた越前は、子どものとんちに感心しました。
越前對這群細人仔个伶俐盡佩服。

(なるほど。物は考えようだな。覚えておこう)
(有影。事情摎俚想个共樣。愛記起來。)

そしてさらに、子どもたちの裁きは続きます。
續等斯去判二個嬰兒仔个事情。

「うむ。では次の者、訴えを申し述べよ」
「m11,下一位,講出事情个緣由。」

「はい。この者たちは、嫁と姑でございます。
「係,這二儕係家娘摎心臼,

同じ日に、男女の赤子を生み落としましたが、産婆の手違いでどちらがどちらの子か、わからなくなってしまいました。
共日降嬰兒仔,一個係細倈仔一個係細妹仔,產婆揇去洗身嗄絞著,麽儕係麼儕个細人仔完全毋記得。

互いに男の子を我が子と言って、ゆずりませぬ。どうか、お裁きを」
兩儕都講自家降个係倈仔,無肯讓,請你裁决。」

これを聞いた越前は、びっくりです。
越前聽著著驚一下,

そこで、ますます聞き耳を立てて聞いてみると、
續等聽下去,

「あいわかった。
「啊!知了。

なれば同じ形の椀を二つ用意し、嫁姑ともどもこの椀に乳汁を絞り出すがよい。
若係恁樣,準備二隻共樣个碗,家娘心臼各各拿隻碗去捋乳,

これを秤り比べて、重い方を男の子の母とせよ。
捋好拿去秤,較重儕係細倈仔个阿姆。

何しろ男の子は、乳をよく飲む。
細倈仔比細妹仔較會食乳,

だから男の子を産んだ方が、乳の出が良いのは当然であろう」
所以降倈仔个人乳較多係當然个。敢毋係?!」

これを聞いた越前は、さっそく奉行所にもどると、嫁姑を呼んで乳汁を計らせました。
越前聽了後煞煞倒轉奉行所,喊家娘心臼捋乳來秤。

すると姑の乳汁の方が、かなり多かったのです。
結果家娘个乳重盡多。

「うむ。姑の方が、乳の出が良いようだな。
「m11,家娘个乳較多樣,

赤ん坊というのは、女よりも男の方がよく乳を飲む。
對嬰兒仔來講細倈仔比細妹仔較會食乳,

ということは、姑の赤ん坊が男の子であろう」
所以細倈嬰兒仔係家娘降个!」

越前の声に、嫁が反論しました。
心臼反對講:

「しかし、お奉行さま。
「但係,奉行大人,

わたしは、始めて子を産みました。
𠊎頭一擺降,

何人もの子を育ててきた姑より、わたしの乳の出が悪いのは当然でございます。
當然比家娘降了幾下胎个乳較少,

男の子は、わたしの子でございます」
細倈仔係𠊎降个。」

すると越前は、ちょっと気まずそうに答えました。
越前有息仔無歡喜:

「うむ、ではもう一つの証拠を見せよう。
「m11,過來看另外一个證據!

赤ん坊を調べた時、女の赤ん坊の右胸にはあざがあった。
查看嬰兒仔个時節,看著細妹仔正片胸脯有一隻痣,

そして、不正が無いようにお前たちが乳をしぼるところを見たが、お主の右胸にも同じ様なあざがあったな。
所以你兜捋乳个時節,失禮並無壞意,看著若家娘正片胸脯乜有一个共樣个痣,

親のあざが子どもにうつるという保証はないが、これは偶然とは思えぬ。
爺哀个痣無一定子兒會有,毋過這乜做毋得認為係偶然,

赤ん坊は母親とのつながりが欲しくて、母親と同じ様なあざを持って生まれたのかもしれぬぞ」
嬰兒仔想愛摎阿姆有關聯,所以降出來會摎哀仔有共樣个痣乜無一定。」

それを聞いた嫁は、大粒の涙をポロポロとこぼして女の子の赤ちゃんを抱きしめました。
心臼聽了後黏時目汁濫泔,揇等細妹嬰兒仔揇著核核。

「はい。実はわたしの子は、この女の子でございます」
「實在𠊎个嬰兒仔係這個細妹仔。」

嫁は、実は自分の子どもが女の子であるのを知っていたのですが、夫が強く男の子を希望していたので、つい、嘘をついてしまった事を白状したのです。
心臼承認自家明知降个係妹仔,毋過老公當想愛倈仔,所以佢正坦白承認講耗漦。

「うむ。その気持ちは分からぬでもないが、お前はまだ若い。
「該種心情𠊎知,你還後生,

これから、男の子を産むことも出来るだろう。
下二擺還做得過降倈仔,

それにな、むかしから『一姫二太郎』と言って、最初の子育ては女の子の方が良いと言うぞ。
頭擺人講:『頭胎妹仔二胎倈仔』愛先降妹仔較好!

今回は罪を問わぬゆえ、早く家に帰って赤ん坊の面倒を見てやるといい」
這擺算了,煞煞轉去照顧若嬰兒仔。」

「はい。ありがとうございました」
「好!承蒙你!」

嫁も姑も、越前に深々と頭を下げました。
家娘心臼兩儕頷頭感謝。

「うむ。これにて、一件落着!」
「m11,又辦好一件事情。」

その一年後、嫁は二人目の赤ん坊に、元気な男の子を産んだのでした。
過一年後,心臼第二胎降一個肥肥白白健康个倈仔。

おしまい
煞咧

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