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福娘童話集 > 百物語 > 二月
2月25日の百物語
(2月25日的日本鬼故事)
紙すき毛すき
摻毛紙
・日本語 ・日本語&中国語
むかしむかし、周防や長門(すうお・ながと→山口県)の農家では、楮(こうぞ)と言う植物で紙をすいて、それを米の代わりに年貢として納めていたそうです。
到好久以前、周防還有長門(現山口縣)的農民、以楮這種植物為原料打成漿造成紙、來代替大米的年貢。
ある山里(やまざと)に弥兵衛(やへえ)という若い百姓がいて、とても美しい女房と二人で紙をすきながら暮らしていました。
就有條山村裡面、住到喊弥兵衛這麼一個農民、就和他堂客一起打紙、他屋堂客長的好乖。
その頃、代官所(だいかんしょ)には勘場(かんば)といわれる所があって、そこに年貢などの検査する役人がいたのですが、その役人が弥兵衛の美しい女房に心を奪われて、毎日の様に弥兵衛の家へ来る様になったのです。
那個時候行政還有專門搞督察的部門、就是看你的紙好不好、督察官就看到弥兵衛他堂客長得好乖、天天都往他屋跑。
もちろん役人の目当ては弥兵衛の美しい女房でしたが、実は他にもう一つの目的がありました。
這些搞檢查的其實不止是看中他屋堂客了、還有其他算盤。
その目的とは、
就是搞錢
「やれやれ、毎日の様に通ってやっているのに、今日も茶と茶菓子だけか。
我們每天都過來你為只過些茶水甚麼的啊
他の者なら、わしがこれだけ訪れれば、
其他人都曉得規矩
『どうぞ、これをお納め下さい』
と、いくらか金を包んで渡してくれるものじゃが。
都曉得甩錢。
・・・弥兵衛の礼儀知らずめ、今に見ておれよ 」
你連這點規矩都不懂、過幾天你就曉得了。
と、賄賂(わいろ)の要求だったのです。
喊弥兵衛過自己好處。
そんなある日、勘場から弥兵衛に呼び出しがありました。
然後過幾天就幫弥兵衛喊到那條行政部門。
「はて? 何事だろう」
就問有甚麼事
弥兵衛が勘場に行くと、代官が怖い顔で納めた紙を突き返したのです。
官員就惡起條臉甩過去一袋紙讓弥兵衛自己看。
「この頃、お前が納める紙は、どうしようもなく質が悪い。すぐに納めなおせ」
你之前交的紙質量好差、馬上重新打。
「はて、そんなはずは?」
啊?
弥兵衛がその紙を見ると、それは自分が納めた紙とは全く別の、とても質の悪い紙だったのです。
弥兵衛一看、其實這些次品根本就不是自己打的。
(どうして、こんな事に?)
還到想些甚麼、腦殼還是米轉過來彎。
弥兵衛は首を傾げましたが、ここで言い訳をしても信じてもらえそうにないので、
弥兵衛歪起條腦殼
跟當官的港道理也米用。
「わかりました。すぐに代わりを、持って来ます」
と、新しい紙を納めなおしました。
這就港自己曉得了
重新回去打紙。
するとまた、弥兵衛は勘場から呼び出されたのです。
過幾天又被喊話過去
「弥兵衛! 前にも増して、質の悪い紙を納めるとは何事だ!」
你這次怎麼打的比上次還差了啊!
そう言って突き返されたその紙も、自分が納めた紙ではありませんでした。
弥兵衛幫那條紙一看、也不是自己打的。
そこで弥兵衛は、代官に言いました。
這也就解釋一哈。
「お代官さま。おそれながら、申し上げます。この紙は、わたしがお納めしました紙ではございません」
就客氣客氣的港、這個紙不是自己打的。
「言い訳をするな! 見苦しいぞ!」
當官的就一直上面耍本事
「・・・・・・」
こんな事が、それから何度も繰り返されました。
這就三番五次跟弥兵衛整這出
ある日、代官が弥兵衛にたずねました。
有天督察突然問弥兵衛
「お前は毎度毎度、納めた物と違うと言うが、何か証拠でもあるのか? 証拠でもあれば、わしも何とか出来るのだが」
你每次都港不是你的、有甚麼證據吧、有的話我也就幫你看哈。
「証拠ですか」
證據是吧?
するとその時、弥兵衛に一つの名案が浮かんだのです。
自己也是想了個辦法
弥兵衛は自分の髪の毛を切って、それを紙のすみに一本ずつすき込み、自分の紙の目印としたのです。
幫自己頭髮割落下、沒個紙的角落都扎一根、當個記號。
そしてまた、弥兵衛は自分の物とは違う質の悪い紙を突き返されたので、代官に言いました。
後面也還是演這出。
「お代官さま、おそれながら、これはわたしがお納めしました紙ではございません。わたしがお納めしました物には、確かな目印がありますので」
弥兵衛就港自己有記號到紙上面的。
「目印とな?」
記號?
「はい、わたしの紙のすみには、わたしの物である確かなあかしに、わたしの髪の毛を短かく切った物を一本ずつすき込んであります。どうか、お調べ下さい」
這就港自己幫頭髮扎到紙的角角的。
「わかった。待っておれ」
當官的也是港自己曉得了
讓弥兵衛等
そこで代官が家来に命じて調べさせると、確かに髪の毛をすき込んでいる紙がありました。
就喊人邏紙
看有不有甚麼紙是塞的有頭髮的
還真邏到了
しかもそれは、一番出来が良いと評価された紙だったのです。
而且品相最好的就是他。
この時、代官は、これが全て勘場の役人の仕業であると気づきました。
上級也發現這個事有點問題了、曉得是自己下面人搞的。
しかしそれを認めてしまったら、代官所の信用が落ちる事になります。
但是也不好查證、證實、那就影響督察聲譽、港出去名聲不好。
そこで代官は、口封じにこう言ったのです。
官員就準備封口了。
「その方、御上納(ごじょうのう)の紙に、けがらわしい髪の毛をすき込むなど、まことにふとどきな奴じゃ! すぐに引き立てい!」
這個紙是那個要用的你曉得嗎?你還敢幫自己毛塞進去、我看你是不曉得自己姓甚麼、馬上拖落去 !
そして弥兵衛は女房に会う事も許されないまま、次の日の朝早くに首を斬られてしまったのです。
進籠子也不準跟堂客見面了
第二天跟到腦殼也著下了。
その後、代官が調べてみると、弥兵衛の家に毎日訪れていた役人が、賄賂を出さない弥兵衛をおとしいれようとして、弥兵衛の納めた紙を別の悪い紙とすり替えていた事がわかりました。
後面官員也是查證了、實際上是弥兵衛米過好處、下面人就幫紙換了。
そしてその役人は弥兵衛が首を斬られたその日から謎の熱病にかかり、髪の毛をかきむしりながら苦しみ続けて、数日前に死んでいたという事です。
換紙那條也是到弥兵衛腦殼著砍當天、突然害病、幾天後過著折磨死了。
おしまい
结束
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