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福娘童話集 > 百物語 > 四月
4月14日の百物語
(4月14日的日本鬼故事)
もどり五斉
歸來的五齋
・日本語 ・日本語&中国語
むかしから旧の六月二十五日、二十六日は五斎(ごさい)の日といって、海女(あま)たちが海へ潜らない日と言われています。
農曆二十五、二十六就是五斎、這天海女忌下水。
それはサメが沖にいて、海女たちを飲み込んでしまうからだとか、また城ヶ島(じょうがしま)に住んでいる大蛇が沖へ出て来て、海女を飲み込んでしまう日だと言われているからです。
就港這天出海就會碰到鯊魚、還有條專門住城島的大蛇、跑過來幫海女吞了。
そのために村人たちは、城ヶ島を蛇ヶ島(へびがしま)だと恐れて、この付近に行こうとする者は一人もいませんでした。
就為這個事城島、村裡人眼裡、其實就是蛇島、覓(沒)一個人願意靠近
ある日の事、海女たちは一度大蛇の姿を見てみようと、大勢で島に渡りました。
有天海女就想看哈子大蛇長甚麼樣子的、就一起跑蛇島上去了。
そこで一番の磯かつぎ(いそかつぎ→磯でえものをとるのが上手な)の海女が、海の底に潜って確かめる事にしました。
裡面一個最會摸東西的海女、就從岩岸下到水裡面探去了。
海女が海底へ潜って行くと、美しく光り輝くみこし車に乗ったお姫さまが現れて、
海女一下水、就看到一個公主乘到座駕裡面的。
「いつまでも海女などをせずに、この海底で暮らしませんか。そうすれば、アワビやサザエがどんなに喜ぶ事でしょう」
公主就邀海女一起搬到水裡面住、還港這麼到鮑魚和海螺也得高興。
と、言ったのです。
でも海女は、
但是海女。
「いえ、わたしが海女をやめれば村人たちは食べて行けなくなるので、海女をやめる事は出来ません」と、答えました。
港只有這樣子才可以養活村裡面人、回絕了。
するとお姫さまは、
公主就港。
「ですが、アワビやサザエがかわいそうではありませんか。自分たちの為に、他の命を奪っているのですよ」
但是鮑魚和海螺就好著孽了、你們為了自己、奪取他們的生命。
と、言って、みこし車の中から大きな蚊帳(かや)を出して来て、いきなり海女の頭からすっぽりとかぶせたのです。
座駕裡面的蚊帳就一哈罩到海女腦殼上面。
蚊帳をかぶせられた海女は海底へと引き込まれて行きましたが、海女は持っていたカマで蚊帳を切り破ると、大急ぎで逃げ出しました。
海女就被蚊罩到往海裡面拖、趕快取出佩到的鐮刀、幫網子一破、跑到飛快。
そしてやっとの事で、大島の近くまで逃げて来ると、
後面終於是要快上岸了、是蛇島邊上的大島。
「今日は城ヶ島の神さまと、大島の神さまが夫婦になられる日だから、ここを通っちゃいかん。七本組のサメがお使いとしてついて行くぞ」
今天蛇島神和大島神結婚、這條路不通、會有七條一組的鯊魚車隊隨行。
と、言う声が、どこからともなく海女の耳に聞こえて来ました。
不曉得是那個到港、反正就是通知海女這個消息。
その頃、村ではみんなが、
村裡面
「海へ潜って行った磯かつぎの海女が、まだ帰って来ないぞ。どうしたのだろうか?」
都到討論海女是出甚麼事了啊?還覓回來。
と、騒いでいました。
有點慌亂
すると、沖の方から来る海女があったので、さっそく漁夫が舟を近づけると磯かつぎの海女だったのです。
後面看到從遠海遊過來一條海女、這就馬上開船去接人、就是不見的那個。
漁夫は急いで海女を舟に乗せて、村に引き返しました。
漁夫就馬上接人回村。
海女が村へ戻って来た日が、五斎の日よりも一日過ぎていたので、村人たちはこの日を、
回來那天就是五斎的後一天、
《もどり五斎日(ごさいび)》
と、いう様になりました。
就幫這天定為、歸來的五斎日
それれからというもの、海女たちはこの島近くへは磯とりに行かなくなったという事です。
自這個事之後、海女們就都不去那個島摸鮑魚海螺了。
おしまい
结束
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