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福娘童話集 > 百物語 > 四月
4月15日の百物語
(4月15日的日本鬼故事)
神隠し
神隱
・日本語 ・日本語&中国語
※本作品は、読者からの投稿作品です。 投稿希望は、メールをお送りください。→連絡先
投稿者 「櫻井園子」 櫻井園子エス代表 《櫻井園子キャンドルWEB販売》
むかしむかし、陸中の国(りくちゅうのくに→岩手県)の金沢(かねざわ)という村に住む若者が、山菜(さんさい)を採る為に山に行きました。
到好久以前、陸中國(現岩手縣)有天喊金沢的年輕人就上山摘野菜。
しかし、探し求めているうちに、今まで入った事もない深い谷間に出てしまいました。
這就走到走到、到了一個自己從來覓來過得深谷。
(はて? ここはどの辺りだろう? この山の事は、すみからすみまで知っているつもりだったが)
這是甚麼鬼地方?我還以為自己完全幫這裡摸清楚了啊。
周りはとても木が生い茂っており、昼間なのに夕暮れの様な暗さです。
旁邊全是林子、明明是白天暗的跟黃昏一樣。
(これは、とんでもない所へ迷い込んでしまった。とにかく山の上へ登り、上から道を探すとしよう)
這才意識到自己終於迷路了、就準備往高處爬、看清地勢摸出去。
若者が谷川にそったやぶを登って行くと、急に辺りが開けてきて、谷のわきに立派な黒い門を構えた家が現れました。
年輕人就沿到溪流的草地、往上流而去、地勢到了視野開闊的地方、這就看到山谷側面有一個屋、看門還是蠻氣派的。
(大きな家だな。この山に、こんな家があったとは)
這山裡面還有這麼個大屋子啊
若者が門の中へ入って行くと家の前は広い庭になっていて、白い花が一面に咲いて甘い花の香りがただよっています。
年輕人從門進到前院、白花開了一片、到處都是香氣。
家の軒先(のきさき)では、十羽ばかりのニワトリがのんびりと遊んでいます。
屋子房頂屋簷底下、養的有十條雞到咯咯咯。
若者が家の裏へ回ってみると、馬小屋と牛小屋が並んでいて、つながれた五頭ずつの牛馬が静かにエサを食べていました。
繞到後院、有牛馬棚、各五匹栓到裡面吃草。
しかし、人のいる気配は全くありません。
都是畜生、就是覓(沒)看到人。
(誰も、いないのかな?)
人啦?
男は戸を少し開いて、家の中へ声をかけました。
男的幫門開了個小縫、向屋子裡面喊話。
「ごめんください」
先是先客氣哈、看裡面有人吧
中をのぞくと居間(いま)にはいろりがあって、赤々と炭火がおこっています。
偷瞄一哈、客廳裡面有火、燃到的。
(本当に、誰もいないのだろうか?)
怪事?人啦
「ごめんください!」
又探了一哈。
若者はもう一度大きな声を出しましたが、やはり返事はありません。
這次聲音更大了、但是覓得回話的人。
そこで土間(どま)にわらじを脱ぐと、そっと家の中へ入ってみました。
幫鞋子脫到地板前、自己過進屋了。
居間を抜けて次の部屋へ行くと、その部屋には何に使うのかはわかりませんが、とても大きなおけが置いてあります。
過客廳、進到房間、看到好大條桶子、不曉得這是搞甚麼的。
次の部屋には、たった今、誰かがお客の食事の支度をしたというふうに、朱塗りの立派なおぜんと食器がきちんと並べられていました。
第二個房、好像是那個到宴請賓客一樣的、裡面一排整列的食器。
(これは、どういう事だ?)
年輕人還是覓摸到路數。
若者は気味が悪くなりましたが、さらに奥座敷(おくざしき)ものぞいてみました。
但是自己心裡是越來越毛、最後走到最裡面的屋、偷偷渺一眼。
奥座敷には、まばゆいばかりに輝く金のびょうぶがたててありました。
裡面立到的屏風都是華貴的金傢伙。
そして真っ赤な炭火の入った火ばちの上では、鉄びんの湯がチンチンと音をたてて煮えたぎっていました。
火盆裡面的銅壺燒的熱水就到滾、發出聲響。
(うむ。これはきっと、大事なお客が来るというので、主人をはじめ家の者たちみんなで、近くまで出迎えに出たのかもしれないな)
這肯定是屋裡要來貴客了、所有人跟主人一起全部出去接人了。
若者は自分でうなずきながら、広い座敷の中を見回しました。
年輕人認為自己已經曉得脈絡了、就繼續到屋裡面轉。
しかし、どんなお客を迎えるのかは知りませんが、すっかり準備の出来上がっている座敷に、誰もいないというのは変です。
但是還是有疑惑的地方、就算接個貴客、但是屋裡面準備好、又不留人、也是有問題
(出迎えに行ったというより、まるで人だけが突然消えてしまったようだ。家の者みんなが、神隠し(かみかくし→村や家からなんの前触れも無く人がいなくなる事)に・・・)
比起接人更像是一屋子人突然不見了、不見就是神隱、神隱就是不見、就是覓得任何徵兆、一村一屋啊、就突然消失了。
若者は恐ろしくなり、庭へ飛び出すとわらじもはかずに逃げ出しました。
年輕人慌了、馬上從屋裡奔到前院、鞋子都不要就跑了。
そして深い山奥の谷間から、どこをどう走って来たのかわかりませんが、走って走ってやっと見覚えのある山道に出たのです。
這就一條深山幽谷、怎麼來的又不曉得、但是走到走到、這路就熟悉起來了。
その後、若者は不思議な家の事が気になって、村人たちにも山の中の家の事を尋ねてみましたが、誰も知っている者はいませんでした。
後面年輕人也是覺得那個深山屋子怪、就問村裡人看有那個曉得吧、但是都港不曉得。
若者はそれから何度も山奥くへ入ってみましたが、あの家も神隠しにあったのか、ついに見つける事は出来なかったという事です。
後面又是自己上幾次山去邏、但是不曉得是不是屋子也連同人一起神隱了、覓(沒)得任何消息。
おしまい
结束
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