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福娘童話集 > 百物語 > 九月
9月15日の百物語
(9月15日的日本鬼故事)
鬼がっ原の一つ目
鬼原的單眼
・日本語 ・日本語&中国語
むかしむかし、でっち(→住み込みで働く子ども)の長吉(ちょうきち)が、鬼がっ原の向こうまでお使いに行きました。
到好久以前有條喊長吉的童工、被要求跑腿到鬼原的那邊去。
鬼がっ原とは、化け物が出るとうわさされる原っぱです。
鬼原就是一塊都港經常有鬼出沒的平原。
(日は暮れてくるし、通る人は誰もいないし、・・・嫌な感じだな)
天也黑了、路上一條人都覓(沒)得、長吉就感覺好不穩當。
長吉が重いふろしき包みを背負いながら不安げに歩いていると、後ろの方から、
又是好大一條包袱背到的、走起路來就好緊張、這時身後。
ピタピタッ、ピタピタッ
噼闥噼闥
と、奇妙な音が聞こえてきました。
就不曉得是條甚麼聲音到響。
長吉が恐る恐る後ろを振り返ると、一匹のイヌが長吉の足元を走り抜けて行きました。
長吉還以為是條甚麼、回頭、一條狗就從自己腳邊穿過去了。
(なんだ。イヌか)
狗?
イヌは向こうの大きな柳(やなぎ)の木の所まで行くと、急に止まりました。
狗跑到前面的大柳樹處、又突然停了落來。
ふと見ると、前から、きれいな着物を着た小さな女の子が歩いてきます。
這就看到了前面一個到走路的穿到好乖衣服的小巧女的到。
イヌは女の子の足元に鼻を近づけると、くんくんとにおいをかぎながら女の子のそばを離れません。
狗就到女的踋邊上打轉、一直用鼻子聞、黏到女的不走了。
「こら、あっちへ行って。しっ! しっ!」
快走!快走!
女的就一直到趕狗。
女の子がいくら追い払ってもイヌは離れず、やがてイヌは怖い顔になると、
女的怎麼趕狗就是不走、後面狗也是惡了起來。
ウウッー! ウウッー!
低吼
と、うなり声をあげました。
就壓倒聲音低吟。
「きゃぁっ!」
驚嚇聲
女の子がおびえた様に立ち止まる、イヌは女の子に向かって激しく吠え出しました。
狗看到女的被骸的不動了、就假勁的吠。
ワンワンワン! ワンワンワン!
狗吠。
女の子は怖くなって、とうとう泣き出してしまいました。
女的被狗骸了個不得了、這一哈就哭起來了。
(おやおや、かわいそうに)
男的就到後面看到的、也是覺得女的著孽。
長吉は急いで女の子に近づくと、持っていたかさを振り上げてイヌを追い払いました。
長吉就衝到女的邊上、用帶過來的雨傘舞幾下幫狗骸走了。
「ありがとう」
女的這就感謝長吉
女の子が、少し震えた声でお礼を言いました。
港話的聲音還有點抖。
女の子は恥ずかしいのか、うつむいたままなので顔がよく見えませんが、とうふを乗せたおぼんを大事にかかえています。
不曉得是不是怕醜、幫頭就一直彀到的、看不清楚臉、幫一個裝豆腐的盆子好甚端到的。
「大丈夫かい? たった一人で、鬼がっ原のとうふ屋まで行ってきたのかい?」
你一個人過來跟別個送豆腐啊?到這鬼地方。
長吉が聞くと、女の子はコクンとうなずきます。
長吉問起、女的也只是點了一哈頭。
(まだ小さいのに、感心だなあ。この原っぱには、化け物が出るというのに)
看別個這麼小、就開始做事了、長吉也是服、而且這地方還是鬼原。
長吉は心の中でつぶやくと、女の子に言いました。
長吉這麼一想、又對到女的港。
「さっきのイヌが来るといけないから、一緒にいてあげるよ。家はどこなの?」
港剛剛狗莫心(有可能)等哈又要過來了、我們就一起走、你屋到甚麼地方啊?
「あの橋の、すぐ向こう」
就到那個橋的稍微前面點。
「じゃあ、そこまで送っていくよ」
那我就陪你走到那邊去。
二人が橋を渡って竹やぶへ入ると、小さなわらぶきの家がありました。
二條人過橋又進了竹林、就看到一條小小的茅草屋搭到的。
「ここなの」
到了
「そう。じゃ、さようなら」
好、那我也走了
「さようなら、送ってくれてありがとう」
女的也是感謝別個送、道了聲謝。
女の子はそう言って、顔を上げるとにっこり微笑みました。
港這句話的時候就幫臉抬起來一笑。
「あっ!」
啊!
女の子の顔を見た長吉は、言葉を失ってしまいました。
長吉一看到女的臉這過就定那裡的。
なんと女の子の顔は、ひたいのまん中に大きな目が一つあるだけだったのです。
原來是額頭的正中間就只長到一個眼睛到那裡的。
おしまい
结束
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