|
|
福娘童話集 > 百物語 > 九月
9月19日の百物語
(9月19日的日本鬼故事)
目玉だらけ
全是眼
・日本語 ・日本語&中国語
※本作品は、読者からの投稿作品です。 投稿希望は、メールをお送りください。→連絡先
投稿者 「櫻井園子」 櫻井園子エス代表 《櫻井園子キャンドルWEB販売》
むかしむかし、江戸のある町に、多吉(たきち)と言う名の若いたたみ職人がいました。
到好久以前、江戶一條街上、有條喊多吉的到做茣蓙手藝。
多吉は大変な働き者で、朝早くから夜遅くまで、たたみ職人の親方のところで一所懸命に働きました。
多吉人也勤快、從早到夜、就跟到老師傅做。
ある日の事、多吉は親方のところでお酒をふるまわれて、ほろ酔い気分で長屋(ながや→今で言う、アパート)へと帰って行きました。
有天幫事做完大家就一起扯(吃)了點酒、人就有點醉意的回去自己的平民房、
♪春じゃ、春
♪月もおぼろの
♪なんとやら
春春春
朧月空明
多吉が機嫌良く歌を歌いながら町はずれの橋にやって来ると、橋のたもとのやなぎの木の下に、子どもを抱いた女の人がじっと川を見つめて立っていました。
多吉嘴巴裡面也不曉得唱條甚麼、反正好高興、這就到街邊上一條橋上面來了、橋邊上這就一顆柳樹、樹底下就一條女的幫兒抱到的、對到河裡面看。
(おおっ、こいつはいい女じゃ。
多吉就看這女的姿色好。
しかしこんな時間に、こんな所で何をしているんだ?
但又不曉得這半夜到這裡搞甚麼。
・・・おい、まさか、身投げをしようというんではあるまいな)
多吉就想、莫不是要跳河啦。
すると多吉に気づいた女の人が、多吉に声をかけてきました。
這時女的也注意到多吉了、也就打了個招呼。
「あの、すみません。
好像是有事想讓別個幫忙
ちょっと、お手を貸していただけませんか?
問多吉可以幫忙搭個手吧。
子どものたびが脱げそうなので、なおしていただきたいのです」
港她兒襪子脫了、要幫他重新穿起來。
女の人は顔も美しければ声も美しく、多吉は思わず顔を赤くして言いました。
這女的長得好乖聲音也好聽、多吉人一哈還怕醜起來了、臉一紅。
「それぐらい、おやすいご用です。ほほう、可愛いお子さんだ」
就港她屋小兒乖、又港這事簡單。
子どもの顔はお酒を飲んだ様にまっ赤で、目が細くつり上がって、みけんに三本の縦じわがあります。
但怎麼港啦、這兒實際上臉是紅的、跟吃了酒一樣、眼睛又眯、額心還豎到三道皺。
正直に言うと、可愛いどころか醜い子どもですが、多吉はおせじを言って子どものたびをなおそうとしました。
實際上一點都不好看、反而好醜、多吉這也就開始跟小兒穿襪子啦。
「どれ坊や、じっとしていなよ」
聽話、莫動。
多吉が子どもの着物のすそをまくりあげると、なんと子どもの足は毛むくじゃらで、毛の中にカエルのタマゴみたいな小さな目玉が、うじゃうじゃとあったのです。
多吉捲起小兒褲腳、這小兒踋上怎麼毛這麼多啦、毛裡面又是一坨跟蛤蟆卵一樣的小眼睛、潽到哪裡的。
そしてその目玉が、いっせいに多吉の事をにらみました。
然後這些個小眼睛又都對到多吉認。
「うぎゃー! でたぁー!」
啊啊啊啊!
びっくりした多吉は、わき目もふらずに逃げ出しました。
多吉人著骸了個卵卯翻天、是馬上跑了、連頭都不敢回。
橋を渡って団子屋のかどを曲がり、地蔵さんの前を走り抜けてお寺の前まで来ると、ちょうど知り合いの和尚(おしょう)さんが立っていました。
過了橋、往糕點店的拐角一拐、經過了一條地蔵、到了條廟頭前、剛好有條認得到的和尚到那裡。
多吉は和尚さんに、さっきの出来事を話しました。
多吉馬上跟和尚港剛剛發生的事。
「和尚さん、実は今、あそこの橋のたもとのやなぎの木の下で、目玉ばかりの化け物に出会ったのです」
我日、我剛碰鬼了、就那邊那條橋啊、那條柳樹底下、一條全部都是眼睛的傢伙。
多吉の話しを聞いた和尚さんは、カラカラと笑いながら、
和尚聽多吉港完就開始笑
「それは、大変じゃったな。して、その化け物は、こんな化け物ではなかったですかな?」
那你是真背時、但還有更背時的你曉得吧?你如果不曉得、我現在就讓你曉得。
と、いきなり、衣のすそをまくりあげました。
這就幫僧衣一捲。
見ると和尚さんの毛むくじゃらの足とお尻は、小さな目玉でいっぱいでした。
從踋到屁股、一板眼睛是潽滿了。
その小さな目玉たちが、多吉の顔を見てニヤリと笑いました。
這些個眼睛都看到多吉、聲音就是一直到笑啊笑。
「うーん!」
多吉人這就一哈瘐了
多吉はうなり声をあげると、そのまま後ろに引っくり返って気絶してしまいました。
一聲嚎、人這就往後面一翻、暈了。
おしまい
结束
(回到上一页)
|
|
|